見出し画像

Negomboの無敵シャンプー -こわいくらいトゥルトゥルの髪に-

ニゴンボ滞在では、初めてAirBnb(一般の方の部屋を借りて宿泊するサービス)を利用してみた。

部屋も綺麗だし、専用キッチンとバスルーム付きでとても良かったのだが、ホテルと違ってアメニティは石鹸しかなくシャンプーさえもなかった。もちろんスーパーに行けばヘアケア製品は売っているのだが、あえて最初の3日間は髪の毛も石鹸で洗ってしのいでいた。というのも、絶対に買いに行きたいシャンプーがあったため他のシャンプーは買いたくなかったから。

3日間の石鹸洗髪ですっかりゴワゴワ&妙にしっとり、という不思議な質感になった私のロングヘアだったが、絶対にそのシャンプーで立て直せる自信があった。

実は半年前にニゴンボのとあるファーマシーで購入したシャンプーが、危険なくらい優秀だったのである!

使用感と使用法は多少変わっていて、まず泡立てるとなぜか納豆の香りがして不安になる。
そしてしっかり洗ったらそのまま3分間放置する(これがポイント)。すると泡が髪の毛に吸い込まれるようになくなってくるので、お湯で洗い流す。
この段階では髪の毛は少しきしむような洗いあがり。しかし、この後で市販のリンスかトリートメントを使うと、びっくりするくらいトゥルトゥルの質感になるのだ!


乾かした後は、まるで子供の髪の毛のようにつるんつるん。しかも頭がめちゃくちゃ軽くなっいて、耳から上がなくなっちゃったのかな?と思うくらいの不思議体験ができる。

前回は1本しか買っておらず、しかも100mlサイズなので使い切ってしまっていて禁断症状が出そうなくらい再購入したかったシャンプーなのだ。その名も「7HERBS SHAMPOO」。7種類のアーユルヴェーダハーブが入っていて、スリランカ保険省の認定も受けているものらしい。

で、これを売っている場所は私の知る限りでは「Aliya Marickar & Sons」という小さなファーマシーのみなので、トゥクトゥクで向かった。

https://maps.app.goo.gl/gJ9JU3tsxUC5MspV9

この店にはシャンプーや歯磨き粉などの既製品が置いてある棚はちょっとしかない。大きなズタ袋や粉だらけの薬棚が所狭しと並び、その中に薬になる前段階の ハーブやスパイスの乾燥したものや、それをすり潰した粉が並ぶ。

観光客は皆無で、アーユルヴェーダ病院からの処方箋を持って訪れる現地の人が主な顧客である様子。
なので、以前2回スリランカの友人と訪れているのだが一人で行くのは難しい雰囲気だなと感じていた。でもシャンプーへの情熱を胸に単独再訪!

店員さんも不愛想だった記憶があったので、勇気を出してシャンプーの棚のみを目指して入店し、ガラス戸を開けて手に取って値段を確認する。と、その時、見覚えあるおじさん店員が「それ、いいよ~」と話しかけてくれた。思わず「知ってるよ!」と笑顔で返すと逆にびっくりされた。

そして同じ会社が出しているヘアオイルもあると教えてもらったので、 シャンプー3つとヘアオイル2つを抱えてレジに行くと、レジの横で座って帳簿付けをしていた強面のおにいさんまでその様子を見ていたのか「どこから来たの?」と話しかけてくれた。
「日本から来たんだけど、ここに来るのは3回目です。このシャンプーが素晴らしいからまた来ました。」と告げると、なんとおにいさんは、みるみるかわいらしい笑顔になった。

そこでもう一歩、勇気を出して「おじさんとおにいさんの写真を撮っても良いですか?」と聞いてみると、座って帳簿付け中だったおにいさんは「じゃあ立つよ!」と嬉しそうに言って二人で写真に納まってくれた。

正直、この店を目指している間は「お店の人に冷たくされてもシャンプーのために頑張ろう」という心持ちでいたこともあって、私はとってもハッピーになってしまった。
そしておじさんとおにいさんにとっても、ちょこっとハッピーな時間だったのかもしれないなって思う。

実はこういう種類の小さな喜びって、 日常ではそんなに出会えないでいる。
自分を幸せにするためにスイーツを買ったりとか、素敵な店で買い物したり、眺めの良い場所に散歩に行ったり、そういうことはしてるけど、「人と触れ合って嬉しい、通じ合えて嬉しい」と感じる瞬間の喜びはレベルが違っていた。

外国人同士だったからだけではなく、日本人同士でもこういうことって、そういえば本当にたまにだけど、起こる。
で、そんな時に私は心から幸せを感じるし、そういう瞬間がなるべく多い人生にしたいなと思うから、これからも自分が「思いを伝えたい!」と思った時には、勇気を持って一言、相手に伝えるということを習慣にしようと思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?