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カタール ~アラブの伝統と現代文化の融合~ | ミュージック・ジャーニーvol.79

皆さん、民音ミュージック・ジャーニーへようこそ。
今回は、ペルシャ湾に囲まれた半島の国カタール国へ、駐日カタール国大使館の皆様とともにご案内いたします。

カタールはアラビア語で「点・しずく」を意味する言葉です。その名の通り、ペルシャ湾に水滴を落としたような形をしており、面積は日本の秋田県よりもやや狭い11,427平方kmです。

カタールの旅のしおり
・ドーハの市場「スーク・ワーキフ」でアラブのお土産を見つけよう
・一大イベント「アジャル映画祭」で映画の魅力を思う存分に語り合おう
・ドーハ文化フェスティバルで伝統音楽と芸術作品に触れよう

世界第3位の埋蔵量を誇る天然ガスと原油が産業を支えており、首都のドーハを中心に近代都市として大きく発展を続けています。

また、観光産業にも力が入れられており、ダイビングや探検ツアー、4輪バギーのデザートサファリツアーなどの魅力的なアクティビティが楽しめます。

編集部の“イチ押し”アーティスト:ファハド・アル・クバイシ

2022年にFIFAワールドカップの開催国となったカタール。その開会式で圧巻のパフォーマンスを披露し、世界中から注目を集めたのが同国の歌手・音楽プロデューサーの「ファハド・アル・クバイシ」です。

今回の旅は、国内外で幅広い人気を誇る彼が2023年に発表したばかりの楽曲『Sowalef Al Walah』とともにスタートしましょう。

アラブの伝統と現代文化が融合する首都 ドーハ

2022年にワールドカップの舞台となったドーハは、さまざまな観光施設の整備が進められたことで、最先端都市として大きく発展しました。一方、高層ビル群のすぐそばまで砂漠が迫っており、近代的な街並みと海に囲まれた美しい砂漠とのコントラストが独特な景観を作り出しています。

ドーハにはさまざまな見どころがありますが、なかでも郊外の人工島に作られた街「ザ・パール・カタール」は必見です。ショッピングモールにレストラン、ラグジュアリーホテルなどが建ち並び、夜にはドーハの煌びやかな夜景を楽しめます。

一方、伝統的な文化も大切にされており、アラブの雑貨や伝統工芸品などが扱われている「スーク・ワーキフ」は、観光客に絶大な人気を誇ります。スーク内には伝統料理のお店やホテルもあり、アラビアンな雰囲気を存分に楽しめるでしょう。

カタールの人々と鷹

スポーツを愛するカタールの人々にとって、鷹狩りは古くから重要とされてきた文化です。

スーク・ワーキフには鷹を扱うペットショップがあるほか、鷹専門の動物病院も設置されており、人々の暮らしにおいてとても大切にされていることがうかがえます。

個性豊かで情熱的なフェスティバル

カタールには豊かな特色を持つお祭りが数多く存在します。そのなかから、特徴的なフェスティバルをいくつかご紹介します。

アジャル映画祭

ドーハのカタラ文化村で、11月の下旬に1週間にわたって行われる映画祭です。あらゆる世代の人々が集まって、映画について語り合い、魅力や情熱を分かち合える情熱的なイベントです。

若い世代に自分を表現する力を持ってもらいたいという思いから、アラビア語で「世代」を意味する「アジャル」という名がつけられています。

映画祭の目玉は「アジャルコンペティション」であり、これは世界中の8歳〜25歳までの数百人の人々に、コンペティション受賞者を決める審査員を務めてもらう催しです。

ほかにも、コスプレやゲーム大会など、幅広い世代が楽しめるイベントが行われています。

カタラ トラディショナル ダウ フェスティバル

アラビア海を中心に、何世紀にもわたって世界の海で使われていた「ダウ船」を称え、毎年12月に開催されるお祭りです。大小さまざまな伝統船が70隻あまりも展示され、海洋をテーマにした花火ショーや、ダウ船でのクルーズ体験などが楽しめます。

ドーハ文化フェスティバル

カタールの伝統文化と芸術を紹介する重要なイベントです。ドーハ市内の公共施設やホテル、ショッピングセンターといった至るところで演劇や音楽、踊り、文学といった幅広い分野の演目・展示品が披露されます。

世界各国からも参加者が集まり、過去には日本も抹茶や押し花、折り紙などの体験ブースを出展した歴史があります。カタールの文化で特に人気が高いのは、豊かな口承の伝統を反映させた歌と詩の朗読です。

カタールの芸術文化

現在のカタール人の先祖は、16〜18世紀にかけて移住してきたアラブ人とされています。
そのため、音楽や伝統文化は多くのアラブ諸国と共通する部分が多いです。

カタールの伝統楽器といえば、アラブの伝統楽器でもある「ラババ(ラバーバ)」が挙げられます。
ラババは1弦の弓奏楽器であり、吟遊詩人が弾き語りの際に用いることから“詩人のラババ”とも呼ばれています。

また、ドーハにある「イスラム美術館」では、イスラム文化圏から収集されたさまざまな美術品のコレクションを見ることができます。海に浮かぶように建つ美しい外観や貴重な美術品の数々とともに、アラビア風にアレンジされた地中海料理が楽しめるレストランも魅力の1つです。

ここで、駐日カタール国大使館が推薦する音楽家の演奏をお楽しみください。

1.Garangao ―Abdul Aziz Nasser Ahmed Al-Obaidan

2.Standing at your door ―Faraj Abdel Karim

3.Ya Nas Ahba ―Ali Abdel Sattar

4.Allah, Ya Omri Qatar

5.Qatar National Day 2020 song ―Fahad Al Kubaisi

最後に、素敵なカタール旅行の1日を体験できる映像をお届けします。

皆さん、カタールへの音楽の旅はいかがでしたでしょうか。
音楽の旅はまだまだ続きます。次回もどうぞお楽しみに。

協力、写真提供:駐日カタール国大使館

Min-On Concert Association
-Music Binds Our Hearts-

ご案内

この記事は英文での提供もしています。
https://www.min-on.org/15471/min-on-music-journey-no-79-state-of-qatar/

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