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東京→シンガポール→タイ→椎葉村。世界を股にかける移住女子も驚く”想像を超えた山暮らし”

2021年度、椎葉村は第6次長期総合計画づくりを行っています。
この記事では、計画づくりの中で行った住民インタビューをもとに、
一人ひとりの椎葉村への思いをまとめ、皆さんにお届けします。

今回は、2020年7月に椎葉村へ移住してきた和田真由美さんにお話を伺いました。

和田さんは、椎葉村のふるさと納税業務を受託している企業、株式会社ディ・シィ・ティへの転職をきっかけに椎葉村へ移住してきました。

これまで住んだことのある場所は、千葉、東京、横浜、神戸、シンガポール、タイ!なんともワールドワイド!

日本のみならず、世界にも生活の拠点を移してきた和田さんが、次の地として日本三大秘境・椎葉村を選んだ理由とは…?

そして異動に伴い、まもなく椎葉を離れることになった和田さん。
椎葉村で過ごした2年弱の、仕事や暮らしのこと。
今感じている思いを伺いました。

ふるさと納税✖️地方創生 スキルと関心がマッチング!

これまで、ECサイト(ネット販売)関連の職種で、東京、神戸、シンガポール、タイなど、多くの土地での暮らしを経験してきた和田さん。

海外旅行も大好きで、これまでに訪れた国はなんと約20か国に上るそう。

しかし、新型コロナウイルスの影響を受けて、2020年3月にそれまで働いていたタイ・バンコクから日本へ帰国することになりました。

日本での新たな就職先を探し出した当初は、観光やホテル業界などホスピタリティに関することに興味があったものの、それもコロナ禍で業界全体が下火の状態。

そんな中で見つけたのが、椎葉村のふるさと納税に関するお仕事でした。

和田さんの地元は千葉県の中で過疎化の進む地域とあって、地方創生には以前から関心を持っていたんだとか。
さらに、前職のECサイト運営で幅広い商品を扱っていた経験がマッチし、椎葉村で働くことを決めました。

未知の経験! 椎葉で発見した「山暮らし」というカテゴリー

和田さんは現在、椎葉村交流拠点施設Katerieかてりえのコワーキングスペースを仕事場として利用しています。そこに出入りするいろいろな世代の村民と関われることも、メリットの一つなんだとか。

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椎葉村交流拠点施設Katerieの情報はこちら↓

海外を含めて多くの場所に住んだことがあるので、新しい土地には抵抗がなかったという和田さんですが、椎葉での暮らしを始めてみると、思ってもみなかった”予想外”があったと言います。

「(全ての土地を)大きくカテゴリーで分けると、『都市』と『街』と『田舎』だと思ってたんですよ。その3種類だったら全部住んだことがあるから大丈夫だと思ったんです。でも、2つ忘れてて、それが『山の中』と『島』。実は5つあることに気付きました。山の中の生活は、田舎の生活とはまた違うので、椎葉は想像を超えてました

椎葉は「田舎暮らし」ではなく、「山暮らし」。
多くの地を見てきた和田さんの話を聞いていると、なるほどなと納得できるカテゴライズです。

椎葉村の「あたりまえ」を掘り起こしていく

ふるさと納税という仕事への転職がきっかけで椎葉へ住むことになった和田さんですが、そのお仕事についても伺いました。

「(仕事の内容は)昔からやりたかったことがやれています。人と話すことが好きだし、椎葉の生産者さんや事業者さんから、今まで知らなかった全く新しいことが聞けるのはとても新鮮です。そして、そういった方々のやりたいことを実現するお手伝いができる。売上を上げたいとか、自分たちの商品をもっとPRしたいとか、そういう所をサポートできていることにとても充実感を感じます」

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「返礼品を選ぶ上で、椎葉では当たり前すぎて『そこまでの価値はないよ』とか『これで喜ばれるの?』って言われることがよくあるんです。でも、そういったものが、実は私たちにとってはとても価値のあるもの。そのことに村民の方にも気付いてもらうために、ちゃんと見合った価値をつけて、全国に広めていきたいです」

日々、生産者や事業者と密に関わり、間近に見ている人だからこそ気付けることがきっとあるはずです。また、これまで拾われることなくこぼれ落ちていた地域の魅力は、他の土地から来た人にしか気付けないものだったりもします。

椎葉村のふるさと納税についてはこちら!↓

「山にいながら世界中と繋がれる時代」を生かして

バリバリと仕事に打ち込む和田さんですが、椎葉でのプライベートライフはというと、そちらもいろいろな体験をされているようです。

「焼畑の蕎麦刈りや蕎麦打ちなども体験させてもらいました。椎葉は文化がとても濃い。日本の昔ながらの伝統や文化、暮らし方が今もあって、それが普通に生活の中にある。それが面白いです」

これまでよくぞ続いてきてくれた!と言いたくなるような、椎葉の素晴らしい伝統文化たち。

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そんな椎葉固有の文化に感銘を受けるからこそ、その先にある問題にも思いが及びます。

「焼畑や、神楽のお面づくりなど、失われてしまいそうなものに後継者が見つかるといいなと思います。椎葉って、古くからの本物の日本の文化に触れられるから、絶対に外国人にも人気が出ると思う。日本を訪れる外国人の多くは日本語を話せないので、まずは英語などで発信していって、来てくれる人が多くなるといいですね。その中で、もしかしたら日本人じゃない後継者が出てくるかもしれない」

外国人の後継者。なんとも新しい発想です。何事にも若手不足や後継者問題が立ちはだかる現状に、広い視野を持って、斬新なアプローチをしていくことも必要かもしれません。

「今椎葉村が取り組んでいる新たなもの、交流拠点施設Katerieや、オンラインを使った様々な交流も含めて、今だからこそ山にいながら世界中と繋がれる時代。もっと生活の中に取り入れて有効活用していくと、本当に場所関係なく、例えば子どもたちが世界トップクラスの授業だって受けられるとか、世界の誰とでも繋がれて、選択肢もグッと広がる。椎葉にいても、自分の世界をさらに広げらるのだと実感していけると思います

日本を超えて、世界に出ることにも抵抗のない和田さんだからこそ、身近だと実感している「世界」との距離。

しかしそれは、もはや私たちの意識の持ち様で変わる時代です。

コロナ禍で余計に近くなった、オンラインを通した世界との距離。
自分と繋がる世界を広げる環境は、この秘境の地・椎葉村でも、すでに整っているのです。

あとは、手を伸ばすだけ。
その先にはきっと、私たちの想像をゆうに超えた未来が広がっています。

想像以上を楽しむ

様々な土地を経て、椎葉村で暮らすことを選んだ和田さん。

印象的だったのは、椎葉での暮らしを語る中で和田さんが何度も口にした「想像以上」という言葉でした。

想像以上の、伝統文化。
想像以上の、長い歴史。
想像以上の、自然の厳しさと美しさ。

そんなものを全部ひっくるめても、まだまだこの地には掘り起こされていない別の魅力がある。改めてそう気付かされます。

暮らしの中で、働く中で、まだ光の当たらない新たな椎葉村を見つけるのが楽しみになってくるようです。


インターン生

中川note_エディター


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