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良くも悪くも、だって母親。感想

ラ・ミラン主演。

それだけで見るって思った。
ラ・ミランはおばさん女優で、美人とかでもないw なんて失礼な紹介なんだって我ながら思うけど、本当にそう。
熟年女優ってきくと、美人でスタイルよくてファッションアイコンで、美肌、セレブ……
という、イメージやキーワードがたくさん浮かぶのではないでしょうか。


演技派女優は遅咲き

私がラ・ミランさんを初めて観たのは、応答せよシリーズ最終ドラマ、
『応答せよ1988』の、ラ・ミラン役、長屋の家主でした。
宝くじがあたってお金持ちになったけど、それまで苦労をしてきた、強い妻で、不器用な母。自意識強めだけど人情派、町内のムードメーカーな、ラ・ミラン。
あまりにも人間臭いキャラで、それを自然に演じていたからか、
カメラオフのラ・ミランも、もうあのドラマの中のラ・ミランなのではないかと、思い込んでいるくらい、ラ・ミランはラ・ミランだったりする。

落ち着けワタシ。ドラマの感想になっていないぞ。はい。わかりました!


応答せよシリーズで町内メンバーだったチェ・ムソン

『良くも悪くも、だって母親』
タイトルだけで、鼻の奥がツーンとしちゃう感じしませんか?
いいタイトルつけたなぁ。珍しく。
和訳にすると、ダレ! こんなタイトルにしちゃったの!! って思うのがありすぎたんだけど、今回のはすごくよかったです。

主演のイ・ドヒョンは、『グローリー』でブレイクし、さらに悪役女優さんと恋愛関係になったりして、注目集めているので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。

この2人が母と子

ラブコメ。ファミリー。受験。町内会。ダメな息子。できのいい息子。
悲恋。シングルマザー。人生。親と子。生と死。表と裏。などなど。

なんだ、ちぢみの好きなヤツじゃん。

そうなんですよ。そこに、ちょっとだけサスペンスなども加味されているんですが、ドラマの展開もさることながら、


母性由来の優しさとは何か。


を、まぢで考えました。
たいがいの親は、自分の子供に、
幸せになってもらいたい。
という、いたってシンプルで強固な願いのために、環境を整えたり、愛を注いだり、心配したり、導いたりしているんだろうと思われます。
少なくとも、ワタシはそうだなぁと思っています。

たまに、自分の見栄や名誉のためもあったりなんてこともあるかもだけどw

たった一人の息子の幸せを望むとき、どう伝えるか。


優しさには、厳しさが多めじゃないと、甘やかしでしかない。
愛情って、強さがないとふやけてしまう。
言わない強さってあるし、伝える強さもある。どっちも強さを持つけれど、意識して表すことが、人生かも。

なんてことを考えるドラマでした。

いかにも韓国って側面があって、もしかしたら、共鳴できないわっていう視聴者もいるかなぁって思いました。
地方の価値観の強さとか、地方色の濃さ。
あと、政治と経済のトップのドロドロ具合とか。
ずっこけ組のずっこけ具合が酷すぎだろとか。
イケメン枠少なすぎだろとか。

でもね、居酒屋メニュー的に要素が多いドラマではあったけど、
一貫していたのは、
ラ・ミランの演技をうける、周囲の俳優陣の層の厚さ。
母親たちって、誰もがみんな、可笑しいくらい自分の子供と子供の人生が大事。自分にとってこんなに大事なんだから、あの人にとっても同じくらい大事ってことなんだよね。
っていう、人としての基本のキみたいな、理解のみせかたが、
すごくあったかくて、
もしかして、これ、世界中で足りなくなってきてる感情かもなって思いました。
誰もが、自分は特別っていう意識にかわりつつあり、
自分の子供は特別。自分も特別。あなたとは違う。あそことも違う。違うことが重要だし、スペシャルなの。

というような自意識が増えて来てないかなぁって。私の中に、それゼロじゃないしね。自分って言う単位が、家だったり地域だったり国だったりっていう単位の変化もあるけど、自分ちっていう単位ももちろんある。

なんか、母性の基本のキを、ラ・ミランに見せてもらった感じがしました。

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