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『ブラッシュアップライフ』を見て考えたこと


石元みとんさんの冬ドラマに関する記事を読んで、すごく面白そうなドラマがあったので

見逃していた初回からの3話分をTVerで一気見しました!

そのドラマとは

ブラッシュアップライフ

バカリズムさんが脚本を担当する、不思議な日常を描くタイムリープ系ヒューマンコメディです。

主人公の麻美(安藤サクラさん)は地元の北熊谷市役所に勤務する女性。
33歳の時に交通事故で亡くなってしまうのですが、死後の世界の受付係(バカリズムさん)に「来世はオオアリクイに生まれ変わる」と聞き、人間に生まれ変わるため(人生で徳を積めば人間に生まれかわれるかも!)に記憶はそのままで赤ちゃんの頃に戻り、人生をゼロからやり直す、というドラマ。

あらすじを「タイムリープ系」だと言ってしまうと非現実な印象がありますが、中身はものすごく現実的。
人間誰しも数十年生きてきたら
(あの日に帰りたい)
(あの時、こうしていれば…)
(今までの記憶を持ったまま人生をやり直したい)と、思ったことありますよね。
その「人生のやり直し」をそのまま見せてくれているのがこのドラマ『ブラッシュアップライフ』です。

「人生のやり直し」と言っても、劇的に変わるわけじゃなくて、同じ親から生まれて顔も名前もそのままで記憶だけあるので、2周目も3周目も0歳児からスタートして人生を歩み直します。これって想像するだけでもなかなか大変なことです。それでも1周目より2周目の人生が良くなるように(徳がつめるように)頑張る。
ちょっとした選択のたびに、その後に出会う人も変わってきますから(そして出会う人の人生までも変わってきますから)ヘタな選択はできません。
人生の歩み直しって責任が伴います。

私の場合はどうだろう…来世がオオアリクイだったらやっぱり自分の人生を歩み直して徳を積む方が良いだろうか。
考えてみると、あまり歩み直しはしたくないなと思いました。
どこかの選択を誤ると、今の私の周りにいる人たちと会えなくなる可能性があるからです。
今の私は「あの場所で失敗したから、あの出会いがあった」とかそんなことばかりで。考えるとどこも変えたくない。

でもやっぱり、知っていれば「みんなに教えたい」ことはあります。
たとえば大きな震災がくること。それは伝えたいんですけど、私1人が「私、人生2回目なんですけど、このあと大きな地震がきますよ!!逃げてください!」と言ったとしてどれくらいの人が信じてくれるでしょうか。最初は怪しまれるかもしれない。信じてもらえないかもしれない。でも、それにより助かる人が1人でも多くいたら、私の人生の歩み直しは成功ということになる?
更に考えていくと、私が生まれてから今までの間(45年分)の震災を全部みんなに事前に伝えることができたら、だいぶいろんなことが変わってきますよね。たくさんの人が助かるのは嬉しいけれど、それによって生まれない命もあるかもしれない。

そして私の職業は多分「予言者」になる。「1999年に世界は滅びません」と予言して、「ノストラダムスもビックリ!驚異の的中!」とか騒がれるのかな。
でも、人生2回目で予言者になったとして、1回目で見てきたことしか予言できないし責任もてないしなぁ。
あとは…日本のことだけを考えてて良いんだろうか。わかるものなら世界で起こるあれやこれやもお知らせできた方が良いのではないか。いや、私はこの45年、ずいぶんぼんやり生きてきたから世界のニュースに疎い!こんなんじゃ何かが起こるとわかっていてもみんなにうまく伝えられないわ。もっとちゃんと勉強してきたらよかったのに…。よし!人生2回目である程度ちゃんと勉強してあれこれわかったうえで予言していこうか…じゃあ、2回目は勉強!3回目でご披露する??え?その間の震災とかスルーできる?
できないけど、どうしようもない。
………
なーんて考えていたら、苦しくなってきました。

結局、ああすれば良かった、こうすれば良かった、あの時ああいえば良かったという後悔はあるけれど、
その選択をしてきたことによって得られた今は失いたくない。

ひとつ自信を持って言えることは、
人生2回目でも3回目でも私はnoteを始めるだろうということ。
noteを始めたことによって出会った「人」や「こと」が私にとってかけがえがないものだから。こんなに面白いドラマもみとんさんの記事を読まなかったら観なかっただろうし。

ドラマひとつでこんなにあれこれ考えることができる『ブラッシュアップライフ』おすすめです。
これからも私は私の人生の1回目を必死に生きていきます。



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