宮本輝にどっぷりだった
3月6日、それは私にとって特別な日です。
大好きな作家、宮本輝さんのお誕生日だからです。
特に初期の昭和の香り漂う作品が好き。どこか物悲しくて。
中期あたりまでの作品は読破しています。
(飽きっぽい)私がそこまで夢中になった作家は宮本輝さんだけですね。
宮本輝さんは現在73歳。芥川賞や吉川英治賞を受賞され、数年前まで芥川賞の選考委員も務められていました。
あの「ダバダー」でおなじみの「ネスカフェゴールドブレンド」のCMにも出演されていました。
「上質を知る人」です。
「宮本輝は知っている」の。懐かしい。格好いい。(ちなみにこのCM、宮本輝さんの後は宮本亜門さんだったので、宮本続きでいくのか?!と思っていたのですが宮本はお2人だけでした)
私が宮本輝さんの作品に出合ったのは高校生の時。教科書にエッセイが載ってたんです。その後、夏休みの宿題で『泥の河』という作品を読み感想文を書き、どハマりしました。
ちなみに『泥の河』で太宰治賞を受賞後、『螢川』で芥川賞受賞。どちらも短編で1冊に収まっています。お得。大好きな1冊。
有名なのは『錦繍』ですかね。
愛し合いながらも離婚した二人が、紅葉に染まる蔵王で十年を隔て再会した――。往復書簡がそれぞれの過去と思慕を炙り出す。恋愛小説の金字塔。
そして私の競馬好きはここから始まりました。
『優駿』
優駿を読んだことにより(大人になったらダービーを見にいきたい。ダービーで勝ちたい。馬主になりたい)という欲がムクムクムクと。毎年ダービー前には再読してニヤニヤしています。
そして私、宮本輝さんの何が好きって、
短編が好きで。
特に『星々の悲しみ』と『五千回の生死』という短編集は、好きで好きで繰り返し読みました。
宮本輝さんはご両親のことで苦労をされている過去があり、自叙伝のような小説もたくさん書かれているので、その人間模様や描写がとにかくリアル。
私もちょっと家庭内のアレコレで苦労していたので、
何か嫌なことがあると「朝まで薄暗い狭い部屋で泣きながら宮本輝を読みふける」となんだか心がスッと落ち着いて。
若かりし頃の私はそれでだいぶ救われましたね。
宮本輝デトックスでございます。(今思いつきました)
あっ、そういえば、購入したっきり安心してそのまま大切に本棚に並べてますが、こんなに立派な短編集が出ています。↓
今回、宮本輝さんのお誕生日に記事を書こうと思ったのにはきっかけがあるのです。
大好きなnoterの皆さんと「宮本輝さんつながり」で出会っていたり、最近お互いに好きだったことがわかったり。
* かなこさんの『錦繍』
* 百日草さんとは読書感想文後に出会ったのですが過去に『錦繍』について書かれています。
* いわはらいずみさんも『錦繍』記事で。大好きな谷崎潤一郎の新潮文庫の装丁についても触れられています。
そして、ゼロの紙さんとのコメントのやりとりの中でゼロさんも宮本輝さんがお好きだと判明!!すごい!!!
親しくさせていただいている皆さんと同じ作家さんつながり!!
これって「noteだから」というのがあるんじゃないかなと思うのです。
その人の記事から漂う「雰囲気や感性」に惹かれて好きになった皆さん。もちろん文章力もですけど。でもそれだけじゃなくて。
強い魅力というやつでしょうか。
「まさか同じ作家さんを好きだったとは!!!」という驚きと
「それはそうかもしれないね。だって、好きな文章が同じなんだもん」という納得と安堵。
noteでの不思議なつながりに驚き、そのタイミングで宮本輝さんのお誕生日。「おお!これは!!」ということで、今回記事にさせていただきました。