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イタリアの、おまけつき(いや、おまけめあて?)のイースターチョコ

イタリアでは毎年イースター(イタリア語ではPasqua)に、子供も大人もスーパーその他で「イースターエッグチョコレート」を買うようだ。

日本ではイースターはあまり大々的に祝う習慣がないのでなじみが少ないが、イタリアではチョコレートで作った卵が包装されてスーパーでわんさか売っている。
そのチョコレートの中にガチャガチャおまけのような感じでカプセルが入っており、例えばドラゴンボールのフィギュア、ディズニープリンセスのフィギュア、ゲーム・オブ・スローンズやウェンズデイなどの人気テレビシリーズ関連グッズ、または大人向きにアクセサリーなどが入っているようだ。

包装を見れば「こんなのが入っています、どれが入ってるかお楽しみ!」的にわかるようになっているようだが、わたしのSkype言語交換パートナーのアリーチェちゃんによると、今年はTikTokなどで、例えば「Kinder社のドラゴンボールシリーズでは、悟空のフィギュア入りは272g、ベジータは256g」「ディズニープリンセスシリーズのシンデレラは716g、アリエル502g」などの情報が出回っており、コレクターや事前に目的のものがある人が、スーパーの野菜果物売り場の秤を使って(イタリアではスーパーの秤で野菜などは重さを客が自分で測ってそのグラム数のシールをもって支払いをしたりする。)チョコの重さを事前に測って自分が欲しいおまけを見つけてから買おうとするのが今、問題になっているらしい。

スーパーの野菜果物売り場の秤の前やチョコレート売り場には↓画像右側のように「イースターエッグの重量計測は固くお断り」との張り紙がされているようだ。

スーパーの秤の前にチョコを測る人が列をなしたりしているようで、中には自分で重量計を持ち込んで測る人もいるとのこと。

さて、ここで、重さを測るという行為はOKなのか、それともその行為を禁じることがダメなのかが問題にされているらしい。

記事によっては、「商品の重量を測るのは消費者の権利だ。記載された内容と重量があっているのかどうかを確かめるためにも行ってよい。」との弁護士の意見を載せているものもある。

しかし、チョコのおまけはあくまで「お楽しみ」。イタリア語ではsorpresaという単語が使われるが、これは英語のsurprise。
そういう意味では中身がわかっていればサプライズではない気はする。
そして、いろんな人が中身を推測しようと商品を持ちまわっていると繊細なチョコがわれてしまうかも、と売り手は心配もしているらしい。

しかし、わたしが一番驚いたのは、いろいろな人がチョコエッグを開けるところ。
たぶん、同じものを日本人にわたしたら、チョコをこうして割ることはあまりないような気がするのだが。
というのが、↓の動画の人もそうだが、ほぼ全員が、チョコの卵をグーで割っているのだ。
↓のTikTokの人はゲーム・オブ・スローンズのシリーズのものを開けていて、ドラゴンの卵のキーホルダーが出てきている。

↓この動画の人はチョップで割っている(笑)。ドラゴンボールファンの様子。鳥山明氏が先日亡くなったことも手伝って、ドラゴンボールグッズコレクターが今年はざわついているらしい。
ベジータが出てきた。スーパーの秤で250gがベジータと強調している。

というわけで、わたしにとってのサプライズは、イタリア人のチョコ卵の割り方であった。


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