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騙されたと思って食べてみてほしい99セントピザ @ニューヨーク

私がニューヨークに行く目的は1つ。ブロードウェイ鑑賞だ。そんでもってニューヨーク滞在にはとにかくお金がかかる。

チケット代は安くても35ドル。高くて180ドルぐらいする。ホテルも普通に泊まると80ドルはくだらないので、ハーレムやクイーンズなどのマンハッタンの外のドミトリー型のホステルに、一泊20ドル~30ドルぐらいで泊まるのが常だった。

食費もなるべく抑えたい。ニューヨークで普通にレストランに入ると、カジュアルな店でも40ドルぐらい普通に取られるので注意が必要だ。かといってその辺にあるデリは見極めないとおいしくない。お金がない人間には冷たい街なのだ、ニューヨークは。

ブロードウェイの夜公演はだいたい7時か8時から始まる。(日本の感覚からするとちょっと遅い)ショーはだいたい3時間とかかかるから、終わると10時か11時。かよわい女子が一人で出歩くにはちょっと心配な時間だ。

ショーの前に軽食を入れておければいいのだけれど、忘れてしまうことがあった。おなかすいたーー。こんな夜、一人でバーに入る勇気もないし、マックは怖いし、どうしよう…

そこにふっと現れたのが今回ご紹介する「99c PIZZA」。
いかにも安っぽい看板に、蛍光灯に照らされた質素な店内が見える。

99C! 100円ピザ! 気になる…!!
おいしいのかな… 冷凍のくそまずピザで、怖い人のたまり場だったらどうしよう… でもお金もないし、入る店もないし…
とても迷ったのだけど、怖いもの見たさでお店に入った。

「Yeah, yeah」
ラテン系のお兄さんたちがバチバチにラジオをかけながら陽気に店番をしている。
「ワン ピッザ プリーズ…」
「なんかトッピングする??」
「あ、じゃあペッパローニ…」
「OK!マッシュルームもあまってるから乗せちゃうぜ!」

おいおい、お金とるなよーと思ったけど、きっちり1トッピング50セントだけ足してくれてお会計1,49c! やっす!!

焼き上がりまで、歌いつづける店員たち。陽気だぜ。
ニューヨークの店員さんはこわもての人が多いけど、ここの店員さんは終始陽気だった。寒くて震えていたのでラテンの風を感じた。

さーてさて、焼き上がりは…

でか!そして薄い!!
半径30センチぐらいのでかでかとした1ピースに、チーズがたっぷり。
うまい!!! 塩味にフレッシュなソース!
そしておまけのマッシュルーム! こんなにおいしくてこんなに安いなんて夢みたいだ。

日本のおにぎり、メキシコのタコス、そしてアメリカのピザ。
B級グルメは裏切らない。たとえ99セントでも絶対においしい。

これは世界の真理。


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