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32歳、友達がいなくなったなあと感じるこの頃


こんなことを書くのは迷いがあるけど、
いまわたしには友達と呼べるような友達がいない。

念のため書いておきたいけど
これまでの人生で一度も友達がいなかったわけではないし
友達がいたことはさすがにある。
しかも友達は多い方で、毎週ちがう友達と会っていた時期もあった。(ああ、必死すぎてもうなんかつらい。逆に虚しいな。)

だけど数年の時間をかけてその頻度は緩やかに減っていき、
この一年ほどで当時会っていたどの友達とも
ほとんど会わなくなってしまった。


どうしてわたしは友達と会わなくなったんだろう。


理由としては、わたしが転職して前よりずっと忙しくなったというのもあるし、
大半の友達がママになったというのも大きいと思う。


わたしは平日は夜中まで働き詰めなので
土日は少しでも夫との時間を大切にしたいし
家事もやりたい。
歯医者や美容院に行く用事も済ませたいし
自分の時間も欲しい。
そうなるとそれだけで土日が埋まってしまうので余白がなく、自分から誰かを誘うことは極端に少なくなった。

友達は友達で、出産や育児という新たなライフステージに進む子が多く、前ほど誘ってくれる子は少なくなった。



だけど…

会わなくなった本当の理由は多分違う。
「時間がない」とか
「子どもがいて外に出られなくて」とかではなく
もっともっと根本的なところ。





多分会いたいと思ってないのだ。
きっとお互いに。


なんでかというと人生で大切にしてるものや
時間を割いてるものが大きく違うから。


わたしは夫と仕事と自分の時間が大切。
友達はやっぱり子どもや家族だと思う。




もしわたしが妊娠したり出産していたら
やっぱり同じ境遇の友達に会いたいと思うだろう。
そして会ったら話に花が咲くと思う。
ママになったあれこれをママ同士共有したり、
お互い子連れなら2世代で楽しめて
有意義な時間が過ごせると思う。



だけどわたしには母になる予定がない。

夫婦二人で生きていくと決め、がむしゃらに働くわたしに、ママになった友達が話したいことってなんだろう。
恐らくそんなにないのではないか。




そう思うのは、つまりわたしもそうだから。
正直なところママになった友達と話したいことがそんなにない。



話題がないわけではない。
話したいな、と思う話題はそれなりにある。
夫婦のこと、仕事のこと、やってみたいこと、今後のこと…



だけどわたしが話したいそれらの話題は
『ママになった友達』には共感しづらいことが多い気がするし、
たまに「子どもは?」と聞かれるけど、
返答にすごく困る。

わたしたちは子どもができないのではなく
持たないと自分たちで選択してるけど、
子どものいる人に子どもを持たない理由を話すのはすごく気をつかう。
子どものいる生き方を否定したいわけではもちろんないので
だから誤解を招いたり、不快な気持ちにさせないように細心の注意をはらって話してる。
どう思われるかなあ…と思いながら。

こちら側としては気をつかわれるのもいやだし
かといって変にアドバイスや同情もされたくない。
『子どもを持たない夫婦のこと』を話せる相手ってすごく難しくて
こんなにエネルギー使うなら、わざわざ話したくないな…と思ってるのが正直な気持ちである。

そう感じてるわたしとは裏腹に、
友達のインスタグラムは子育てアカウントと化している子がほとんど。

子どもがこんなことをした、こんなことを喋ったなどの投稿は微笑ましく、可愛いと思う。
だけど子どもで溢れかえる投稿に
「うん。わかった、もうわかったよ…」
と言いたくなることも正直ある。


言い方を選ばず書いてしまうと
友達の子どもとはいえ、そこまで興味が持てない。


わたしは車やスポーツにまったく興味がないけど
同じように人の子にもそこまでの興味が持てない。
子どもに興味を持てる自分ならよかったと思うけど、興味がないことって努力してどうにかなるものでもないので自分ではどうしようもない。



それでも友達に会うとやっぱり妊娠や出産、子どもの話が大半だ。
子どもがこんなことをした、こんなことを話したとか聞くと
「へえ〜子どもって可愛いね」と思う。
ちゃんと心からそう思うし話も聞く。


だけどやっぱり貴重な休日に
わざわざ話したいことなのかというと難しい。



ママになった友達と話してるときのわたしは
あんまり興味が持てない話に必死に相槌を打ち、興味がないくせに出産や育児について質問したりして、ちょっぴり無理してる。


わたしが話したいこと、聞きたいことって
子どものことだけじゃないんだけどな…
もっと他にあるんだけどなあ、
と思いたくなくても思ってしまう。



きっとママになった友達もそうなんだと思う。
仕事の話をあれこれされても、いまの彼女たちにとっては仕事やキャリアなんて、それこそどうでもいいだろう。
『話したいことはもっと他にあるんだけどなあ…』
そう思ってるだろう。きっとお互いに。




会わなくなって気づいたことだけど
わたしには趣味で盛り上がれる友達が
あんまりいなかった。

独身時代、友達と会って話すことといえば
仕事と恋愛の話がほとんどで
そこにたまに最近観た映画や、行った旅先のことを話すくらい。

それでもお互いに彼氏ができたら盛り上がり、
馴れ初めや、喧嘩したとか
恋愛の話だけで一生話していられた。
友達と仕事や恋愛について、あーだこーだと話す時間はとても楽しかった。

だけどお互いに結婚して、仕事も子どもの有無もバラバラないまのわたしたちには
趣味も含めて、共通点がほとんどない。


そりゃ会わなくもなるかあ、と思う。



女性はライフスタイルによって交友関係が変化すると聞くけど、ついにその時がきたことを実感している。

こうして疎遠になるんだろうか。

わたしは一人が好きだし、寂しかったら夫がいる。
友達がいなくてもきっと生きていけるだろう。



だけど…
女友達といるときのあの楽しさが恋しくてしょうがないときもある。


話題のスイーツを食べたり
占いに行ったり(手相占い大好き)
コスメや服を選んだり
ドラマの展開や
最近のイケメン俳優にきゃーきゃー言ったり…

こういうのは一人でも、夫とでもなく
女友達とわいわいするのが一番楽しい。


そしてやっぱり、いまのわたしの主軸になってることや興味関心のあることも
夫ではなく、同じ境遇だったり、気の合いそうな女性に話したいと思うことがある。

趣味の、本や旅や美術のこと。
やってみたいデザインと書くこと。
人生の主軸となる夫婦ふたりで生きていくこと、子どもを持たないこと、
仕事やキャリアのこと…

話したいことはこんなにもあるのに、
話したい人が思い浮かばない。



そんなとき、ああ友達がいないなあと実感するけど
疎遠になりかけてる友達に無理に連絡をとったり、合わなくなってきたなあ、と感じてる交友関係にしがみつくのはきっとちがう。


それよりはそろそろ、新しい人たちと新しい交友関係を作っていく頃なのかな、と感じてる。


だから久しぶりにコロナ前まで参加していた読書会にまた参加したいな、とも思うし
旅行会社が主催してる女性限定のおひとり様ツアーとかも行ってみたいと思う。


友達ができなくても、
大人がゆるく集まって旅をしたり、ただただ好きな本のことを語るのは、考えただけで楽しい。
そういう場所があるのっていいな、と思う。


そしてnoteにもたくさんたくさん救われてる。
友達と会わなくなり、一人で考えているだけではどうしようもないような、行き場のないわたしの気持ちをいつも受け止めてくれる。


書くだけでなく、知らない誰かのいろんな想いや考えを読むのも大好きだし
楽しく生きるヒントをもらったり、暖かい気持ちになれたりしている。


わたしは行きつけのBARという居場所に憧れてるけど、noteはそういう場所に近い。
ふらっと立ち寄って、なんとなくいい気持ちになって帰る。
そして今日も立ち寄った。



友達と会わなくなってしまったこの頃だけど
そんな自分も受け止めて
わたしはマイペースに大人になっていくよ。
いつだって、いまが一番楽しいと思って生きていけることを願って。
そして友達の生き方も尊重しながら。
いつかまた、会えたらいいな。


酔いがまわってきたのでそろそろ帰ろう。
いつもやさしく包み込んでくれる夜をありがとう、noteよ。
そしてこんな記事を読んでくださる方、
フォローしてくださってる方、
いつも本当にありがとうございます。


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