同棲中の婚約者から別れを切り出された
先日、同棲中の婚約者とこれまでにない大喧嘩をして別れ話にまで発展した。
もういろんなことを言われすぎたし、言い過ぎたのでなにが発端で喧嘩になったのかわからない。
ちょっとした話し合いからどんどん話が広がって、大喧嘩に発展したんだと思う。
どこから喧嘩になったのかはわからないけど、
喧嘩になった原因はわかる。
いま思えば、わたしたちはとにかくコミュニケーションが不足していた。
そしてコミュニケーション不足になった理由は、わたしの仕事が忙しすぎるから。
つまり大元を辿れば、わたしの仕事がすべての原因だった。
わたしの仕事は広告制作会社の編集で、毎日激務。
残業時間が長く、帰宅が深夜1時になるのが常態化している。
その結果、
・彼が寝る頃に帰宅する→話せない
・平日の家事ができない
・休日は疲れすぎて昼まで寝てる
・疲れすぎて2人でお出かけもしなくなった
・買い物や家事もそれぞれでやるようになった
こういったことが積み重なり、話し合ったり協力し合うことが減り、
初めて彼に「別れたい」と言われるまでにすれ違ってしまった。
わたしの仕事がここまで忙しくなったのは9月頃なので、
それまでは平日一緒に料理したり食事したり、
休日は一緒にスーパーへ買い出しに出かけたり
洗濯や掃除などの家事をしたりしていた。
協力しながら一緒に生活していたと思う。
ところが仕事が忙しくなった9月以降は
生活リズムを合わせるのが難しくなってきて
平日の食事はそれぞれで食べるようになり、
休日は休日でお互い予定があることもあるので
食事は一緒に食べたり食べなかったり、
洗濯や掃除などの家事も、休日家にいる方がやったりやらなかったり…
と基本的には相手のことを気にせず、自分のことは自分でやるというスタイルに切り替わっていった。
といってもお互い一人暮らし経験が長いこともあり、自分のことは自分でできる家事スキルがあったので問題なかった。
食べたければ自分で買うか作るかするし、
着るものがなくなれば自分で洗濯機をまわす。
お互い衛生観も似ていて、掃除もこまめにしていたので
忙しいながらも家はきれいな状態を保っていた。
わたしはお互いに相手に依存していないこの生活スタイルが好きでもあった。
だけどそんな生活を続けるうちに、
少しずつすれ違っていったんだと思う。
最初は気づかない程度の、
小さな小さなすれ違いだったものが
どうにもならないくらい大きなものになって
最終的には彼に
「一緒に暮らしてる意味ある?」とまで言われてしまった。
「もう一緒に暮らさなくていいんじゃない?」
「別々に暮らせばいいんじゃない?」
同棲中の二人にとっては終わりを意味する言葉を、以前の彼なら絶対に言わないような悲しい言葉をたくさん言われた。
いや、「言われた」んじゃなく「言わせてしまった」。
平日は顔を合わせることがほとんどなく、
「おはよう」とわたしが言えば、
彼からは「行ってきます」と返ってきて、
「ただいま」とわたしが言えば、
彼からは「おかえり。もう寝るね。おやすみ」と返ってくる。
休日はというと、わたしは昼まで寝ていて
予定がある日はバタバタと支度して出かけてしまうし、
予定がない日はない日で疲れていて、
スーパーに買い出しへ行ったり家事をやるだけで精一杯。
彼とお出かけしたりデートすることは稀だった。
休日に一緒に珈琲を飲んだり、
一緒に住んでるわけだから、ごはんを食べることももちろんあるけど、
それはそうしようとしたわけではなく
たまたま時間が合ったから食べてるだけだったといまは思う。
あえて一緒に食べよう、彼と時間を合わせよう、と努力したことはなかった。
毎日疲れているのは本当だから
休みの日くらい寝かせてくれ。好きにさせてくれ。と思うことも正直あった。
自分のことと仕事が最優先で、
彼に時間を使うことがなくなっていたし、
わたしの中で彼の優先度は低くなっていた。
いま思えば、彼に甘えていたと思う。
「彼ならわかってくれるだろう」
「彼なら許してくれるだろう」
「ずっと好きでいてくれるだろう」
「わたしから離れないだろう」
「毎日一緒にいるから大丈夫だろう」
こんな風に思っていたわけではないけど、
結果的にはそう思わせるような行動をとっていた。
きっと彼は知らないうちに悲しい思いをして、
少しずつ傷ついていたんだと思う。
それがどんどん大きくなって
「もう一緒に暮らせない」
そう言わせるまでに追い詰めてしまった。
それなのに愚かなわたしは、こうまで言われても自分のことばかりだった。
「毎日夜中までこんなに仕事を頑張ってるのに、私生活でも頑張らなきゃいけないの?」
と思った。それを多分彼にも言った。
浮気をしてるわけでもないし
わたしは何も悪いことしてない。
ただ仕事を頑張ってただけなのに。
毎日毎日、深夜にへとへとになって帰ってくるのを一番見てるはずなのに、
どうしてわかってくれないの?
休日は家事もやってるのに、まだ頑張れって言うの?
こんなに毎日しんどいのに、さらに追い打ちをかけてくるの?
多分こんなことを言って喧嘩になった。
わたしもわたしで本当にいっぱいいっぱいだった。
転職したての慣れない仕事で夜中まで働いて、
平日はスーパーも閉まっているから
休日に買い出しや家事もやって、
自分の用事もぜんぶ済ませて、
休む暇もなく、ずっと時間に追われているような生活だった。
そんな生活で恐らく疲れが溜まりすぎたのか、
身体が悲鳴をあげはじめた。
過呼吸を起こして呼吸ができなかったり、
ずっと胸が圧迫されていて苦しくなったり、
(ちなみにこれはいまも続いてる)
音が過剰に大きく聞こえたり、
涙が止まらなくなったり、外でパニックになることがあって、年末年始は外に出られなかった。
そこに彼の言葉は、わたしからするとさらなる追い打ちでしかなく、受け止められる余裕は持ち合わせていなかった。
むしろどんだけ苦しめるんだとすら思ったし、
完全にキャパオーバーで身も心もボロボロだった。
なにがいけなかったんだろう。
こんなに毎日頑張ってるのに。
どこから間違えたんだろう。
もう本当にやり直せないんだろうか。
仕事のこと。彼のこと。わたしのこと。
たくさんのことを考えたけど
何度考えてもわたしの思うことは同じだった。
「これからも彼と一緒に暮らしたい」
仕事も私生活も苦しくてしんどくて、
もう仕事を辞めようかな、とは何度も思ったけど、
彼と別れようかな、とは思わなかった。
たしかに優先度は下がっていたけど
彼を好きじゃないかも、とか別れたいとは思ったことがない。
何度考えても彼が好きだったし、
これからも一緒に暮らしていきたいと思った。
わたしにとって、唯一無二の大切な人。
それならどうしてもっと大切にしなかったんだろうと悔やんで何度も泣いた。
何度考えたって、わたしにとって一番大事なのは彼だった。
自分でいっぱいいっぱいだったけど、
いまなら彼の気持ちや言いたかったことはよくわかる。
平日真っ暗な部屋に帰ってきて、一人でごはんを食べて、一緒に住んでる彼女とはろくに会話もせず眠って。
休日も、彼女は寝てたり出かけたりしているので一緒に出かけることもなく、
一人で家事をしたり、一人で夜ごはんを食べて過ごして。
一緒に出かけたいところや、話したいこともあったけど、彼女は仕事を頑張ってるから、疲れているから負担をかけてはいけないと言葉を飲み込んで、きっとたくさん我慢もしていた。
たまにだったり、少しくらいならいいかもしれない。
だけど数ヶ月そんな生活を続けていると
この我慢はいつまで続くんだろうとか、
もうこれなら一人暮らしでも同じなんじゃないかと思い始めて
コップの水が溢れたのだと思う。
彼を悲しませてしまったこと、大切にできなかったことをたくさん悔やんだ。
結局彼とどうなったかというと
幸いにも別れることはなかった。
いまも一緒に暮らしている。
「ミミちゃんを好きな気持ちは変わらない。
これからも一緒に暮らしたいし、離れたくない。」
最終的に彼がそう言ってくれたから。
だけど彼は冗談や、かまってほしくて別れを切り出すような人ではない。
3年近く付き合っているけど、別れを切り出されたのは初めてだったし、
本気で別れたいと思うくらいに傷つき、悲しませていたのは確かだった。
わたしはずっと、彼とは何があっても絶対に別れないだろうと思っていた。
明日も明後日も、一年後もその先も、
ずっとずっと一緒だと思っていた。
だけどそれはお互いが一緒にいるための努力をしていることが大前提だ。
わたしは一緒に暮らしているから大丈夫と思ってなんの努力もしなくなっていたけど、
一緒に暮らしているだけで大丈夫なことなんてないし、当たり前のことなんてひとつもないんだとつくづく思った。
大切な人がやさしいこと、
話しかけてくれること、
笑いかけてくれること、
一緒にごはんを食べられること、
美味しいねって言い合えること、
また明日も会えること。
それは当たり前ではなく、とても特別なこと。
今回の件で一緒に暮らしていることと、
一緒に時間を過ごすことはイコールじゃないんだと知った。
彼に「もっとmimiちゃんと一緒にいたい」と言われて
わたしたちは一緒に住んでるのに、一緒にいなかったんだなあと気づいた。
わたしはこれからも彼と一緒にいたいから
彼との時間を増やしたり、
彼との時間を大切にするようになった。
平日は早く帰れたら一緒にごはんを食べたり、
休日は少し早起きして一緒に珈琲を飲んだり、
一緒に買い出しへ行ったり、
一緒に料理して食べたりするようになった。
休日他の予定があっても、
せめて夜ごはんは一緒に食べるようにしたり、忙しくても二人で一緒にいられる工夫をするようになった。
とても些細なことだけど、彼は前よりもしあわせそう。
「二人で食べると美味しいね」
こう言ってやさしく笑いかけてくれる。
この笑顔も、ささやかなこの日々も、大切にしたいと思う。守っていきたい思う。
これからもずっと彼が目の前で笑っていますように。
明日も明後日も、一年後もその先も。
できれば死ぬまでずっと。
何年かして「そういえば結婚前、大喧嘩したよね」って笑い合えてたらいいなあ。
そして仕事のこと、今日も帰宅は深夜1時を過ぎた。
夜ごはんを食べながらこれを書いてるけど
もうすぐ深夜2時になる。
明日は朝9時出社なので、遅くとも7時には起きる。
本格的にどうにかしないと、いよいよ身体も心も壊れそう。
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