羅針盤( 自己紹介 )。
物心ついた時から、文字に携わる職業に就くことが夢でした。
あわよくば、物書きになりたいとさえ思っていました。
でも、なにもしないまま 諦めました。
' 自分を試すこと ' が、怖かった。
いや…
試されること、かな。
小中高の 12 年間、持ち前の真面目さと保守的思考で、私は所謂 いい子でした。
大学進学前、いよいよ選択の岐路に立たされた時、' 何も持っていない ' 自分と対峙することになります。
体育以外は何でも卒なく熟せたけど、何か 特出したものがある訳ではない。
恥ずかしくてひた隠しにしてきたけど、相変わらず、文字を綴ることは 好き。
進路指導の先生に、初めて真剣に
『 物書きになりたい 』
と言いました。
もしかすると、人に話したのは、この時が初めてだったかもしれません。
先生に少し驚いた顔をされた後、出版社か新聞社への就職を見越した進学先を勧められました。
でも、違う。
私のなりたいものは、そうじゃない。
私は、物書き…つまり、小説家になりたい。
特段、文章を書き貯めていた訳ではありません。
ましてや、作品を持ち込んだり、何かのコンテストに応募したことさえなかった。
だけど、私は、小説家になりたい。
今 思い起こしても、恥ずかしくなります。
まるで、子供の駄々。
井の中の蛙も いいところ。
そんな、世間知らずで、似ても焼いても食えない私に、先生は諭すように言ったのです。
『 例え 夢が叶わなくとも、好きは変わらない。
' 好き ' を、続けていけばよい 』
と。
精一杯の慰めだったのでしょう。
だけど、その時の私には、羅針盤に思えました。
往くべき方向や、好きの見方や向き合い方を指示する 羅針盤。
この言葉で、まるで憑き物が落ちたように、自身にすっと決着が着いたことを覚えています。
本当は、分かってました。
何の努力も無しに、夢が叶うはずなどない、と。
ただ、足掻いてみたかったんです。
まな板の鯉ならば、命乞いを…
最後の無力な抵抗を してみたかった。
そして、潔く死にたかった。
前述に、「 なにもしないまま 諦めた 」といいましたが…
私は まだ、' 好き ' を諦めた訳ではありません。
' 好き ' の気持ちだけで…
今日も こうして、文字を綴っています。
叶わなかった傷口の、絆創膏代わりにでもなれば、と思い、始めた note ですが…
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ありがとうございます。
まだ 時々、瘡蓋は疼くけど…ね。
◌ こちらは、「 今の私の自己紹介 」です。
この記事の「 物心ついた私の 自己紹介 」の画像とも対比させてみました。
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