「ナッジで変わる掃除の時間」:高学年の戦略/小学生
高学年における「掃除ナッジ」のコツ
今回は、高学年で「掃除ナッジ」を行う際に
考慮すべきポイントについて
話していきたいと思います。
基本は低学年と変わりありません。
しかし、実践してくださる方の
悩んだ時の道しるべ、指針になれるよう
ここに記しておきたいと思います。
自己評価に敏感な時期
高学年の子どもたちは、
自己評価が自己肯定感や自己認識に
大きな影響を及ぼす時期にあります。
掃除指導においては、彼らの自己評価を尊重し、
肯定的にサポートすることが鍵となります。
上の「掃除ナッジ」記事にもあったように、
①子供たちが自分で目的を設定し、
②自己評価を行う機会を提供すること
は外せません。
掃除の目的や成果について、
彼らが自分で考え、決めることは、
自己評価がより意味深くなります。
また、教師の評価や指摘が、
子どもたちの自己評価に
負の影響を与えないように注意が必要です。
教師の役割は、子どもたちをサポートし、
成長を促すことであり、
評価が過度に介入することは避けるべきです。
(ナッジはあくまでも「道しるべ」を示すにすぎません)
代わりに、
ポジティブなフィードバックや
認める声かけを通じて、
子どもたちの自己評価を高めましょう。
彼らが自分で評価し、
成長の過程を楽しむことができる環境を
提供することに専念しましょう。
「掃除をさせるプロ」ではなく、
掃除指導を通じて、
「自己評価の尊重をするプロ」を
イメージしてみてください。
※掃除のプロはプロで素敵です。
適宜見本を示すのも、もちろん大切です。
自己発見することに盛んな時期
ここはむしろ高学年の
アドバンテージともいえます。
高学年の子どもたちは、
自己発見の時期に入っています。
簡単に言うと、
自分自身を発見する時期です。
「なんとなく」過ぎ去る日常に
疑問を持つことが高学年の強みです。
(ただの反抗期ですね笑)
ここをよい方向に導くのがポイントです。
掃除の目的を共有する際に、
子どもたちの提案を尊重しながら、
議論の場を提供しましょう。
道徳でいう揺さぶりのような発問が
よいと思います。
・なんでそうじってする必要あるんだろうね?
・めんどうくさくない?
・そうじって将来役に立つ?
教師も心の底で思う疑問を
ぶつけてみるとよいと思います。
私はいつも子どもの清い答えに心が洗われます。
そして、姿勢を正されます。
教師の姿勢と信念が重要な時期
高学年の子どもたちは、
教師の姿勢に対して敏感です。
掃除指導においては、
「ガマン」し、
自己評価を尊重する姿勢を
持つことが不可欠です。
教師の信念と在り方が、
子どもたちにポジティブな影響を与えます。
失敗を許容し、
子どもたちが自分で決めた目標に向かって
成長することをサポートする。
どんな時もその信念をブラさずにいきましょう。
・・・と言いつつ、
未だに小言を言ってしまう時もあります。
しかし、日頃から子どもたちの失敗を
受け入れていれば、
いくらでもやり直しはききます。
「どうするとCから脱出できるかな?
何か私にできることはある?」と一度
尋ねるだけで十分です。
失敗を受け入れる文化
高学年での「掃除ナッジ」は、
失敗を受け入れる文化を育む機会でもあります。
これは学校教育の強みだと、
私は確信をもっています。
子供たちは自己評価を通じて、
自分のよさ、弱点を理解し、
成長することができます。
教師は、
塾講師やYouTuberとは異なった
性質をもっていると思います。
どちらが優れているではなく、
どちらもよいところをもっています。
我々は、
誰にでもできる仕事ではなく、
数字や業績に縛られず、
中長期的な視点で
集団の学びと成長を支援できる
「プロ」であると私は信じています。
高学年の子供たちにとって、
「掃除ナッジ」は
成長と自己責任を促進する
素晴らしい機会となりえると思います。
①自己評価と
②自己発見のプロセスを尊重し、
③教師の姿勢と信念を通じてポジティブな環境を提供し、
④失敗を受け入れる文化を築くこと
が、成功の鍵です。
高学年の子供たちが自然に掃除に
取り組む環境を作り出すために、
ぜひこの「掃除ナッジ」の
アプローチを試してみてください。
スライドや指導の流れが欲しい方、
コメントください。
読んでいただき、ありがとうございます。
また次の記事でお会いしましょう。