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マーケティングや企画の思考力はどうやったら鍛えられるか?

■ マーケティングや企画の思考力はどうやったら鍛えられるか?


タイトルにしてしまったこの問いに関して、断定的な回答をすると賛否両論が生まれる可能性があるよなぁ~と出だしから少し弱気になっています。なので、前提として「僕の5年前と今で確実に身になった考え方」として書こうと思います。

経歴を少し紹介させていただくと、とある企業でSNSマーケティングやブランド戦略を担当しながら、30代で書くことに興味を持ち、昨年ツイッターを開設したみる兄さん(@milnii_san)と申します。マーケティングという職務に関わって約10年くらいです。商品の企画、販売促進、リサーチ、ブランディング など事業会社のマーケティングは多かれ少なかれ携わってきました。

なぜ、マーケティングと企画の思考力について書こうと思ったかと言うと、ツイッターを始めて、

「どうやってマーケティングについて学んでますか?」

「どうやればマーケティングの能力が高まりますか?」(こっちが聞きたいわ!!)

という会話が結構多かったので、ちょっと感じたことをまとめとくと、もしかしたら誰かのヒントになるかもしれないし、自分自身の整理にも繋がるかもと感じたからです。


このきっかけとなったのが、2019年の学び初めで参加した1月27日(日)のマーケティングトレース のミートアップ。

去年からその存在は知っていたので、「いつかタイミングが合えば行きたいです。」・・・と主催の黒澤さん(@KurosawaTomoki)にツイッター上で声をかけていたら、ご丁寧にお誘いをいただきました。こういったコミュニケーションが生まれるとツイッターをやり始めて良かったとしみじみ感じます。

マーケティングトレースとは、さまざまな企業やブランドの「マーケティング」を「トレース」(=軌跡を辿って書き写す)することです。

詳しく知りたい方は、黒澤さんの下記noteをお読みください。

そして、僕が参加したミートアップ当日の内容に関しては、丁寧に網羅されている里穂さんのnoteがあるのでそちらをご参考に。


で、初めて マーケティングトレースのミートアップに参加して、「この雰囲気はビジネススクールのワークショップ型の講義に似ているなーと」と感じました。


僕がマーケティング、ブランド戦略を実務だけでなくきちんと学ぼうと思ったのが約5年ほど前。その頃は今のようにツイッターもやっていなかったので、どこで情報を取れば良いかわからず、

知識を入れるなら学校だろう

⇒社会人のための学校を探そう

⇒そうだ、ビジネススクールへ行こう!

と勢いで、2年制のビジネススクール/マーケティング専攻で主にブランド戦略のゼミに通い始めました。(国内MBAに意味があるか無いか? というnoteはまた別の機会にでも。)ビジネススクールを卒業した後、さまざまな学びの場(企画メシ、さとなおラボや明日のライターゼミなど)にも参加させていただいてます。


ここ最近は、ツイッター経由で知ったデジタルマーケティングやSNS関連のイベントの場に伺うことが増えました。そんな中、そういった場でのインプット(考察をnoteやツイッターでアウトプットすることも含め)とは別軸の方向でも、マーケティングや企画の鍛錬が必要な気がするな~とちょっとモヤモヤしておりました。



■【俯瞰視点】と【論理思考】について

何故、モヤモヤしていたかと言うと、マーケティング戦略やそこに紐づく企画を考えるための思考力を鍛えるには、最新の情報にアンテナを張っておくことに加え、モノゴトに対する【俯瞰視点】と【論理思考】+それらを言語化/ビジュアル化することが大切だと、今年に入って何度か感じるタイミングがありました。

【俯瞰】ふかん:(大辞林)高い所から見下ろすこと。鳥瞰。
【論理】ろんり:(大辞林)
① 思考の形式・法則。議論や思考を進める道筋・論法。
② 認識対象の間に存在する脈絡・構造。 

自戒をこめて言うと、「最新の情報や事例に触れる。」「刺激を受ける方と会う。」これだけで自分の思考力が高まるような錯覚に陥りがち。でも、この【俯瞰視点】と【論理思考】はセミナーやイベントで登壇者の話を聞いて「なるほど、そうやって成功したのね」と納得しているだけで力をつけるのは、相当難しいと思います。


では、どうやって【俯瞰視点】と【論理思考】を鍛えていけばよいか? もちろん、日々の実務で考え、失敗して、上司やお客さんや市場から鍛えられる!というのが最善策だとは思いますが、僕のように、自分の準備としてマーケティングや企画の思考力を鍛えたい場合、いくつかの方法があると思います。


1つ目:アカデミックな原書を読んで自分なりにまとめること

マーケティングではコトラー、ブランド戦略ではアーカー/ケラー、あとはメディア論のマクルーハン、組織論のチャンドラー、マネジメントでドラッカー、日本人の戦略論だと野中郁二郎など(どれも分厚いので正直読むのは大変で、僕も全部内容を覚えているかというと・・・なんですけど。)自分の興味のある分野の「〇〇論」の書籍は一度通っても損はないと思います。大切なのが、「簡単にわかる○○!」のような解釈本ではなく、原書を頑張って読むこと。(と、恩師の教授に言われました。)

こういうことを書くと、我ながらおっさんくさいなーとも思うのですが、歴史を知ることは戦略を構築する際に必ず役に立ちます。難解な原書を理解する過程で、【俯瞰視点】と【論理思考】は鍛えられるはず。そうやって「知識の型」ができると「時代に合わせた知恵」が生まれる。と思う。   最近、サボり気味なので頑張りたい。


2つ目:企業やブランドに対して、もし仮に自分がマーケティング担当者だったら・・・と「なぜ」「どうして」に思考を巡らせること

こちらが、今回のnoteの本題「マーケティングトレース」に関連する【俯瞰視点】と【論理思考】の鍛え方。「事例をモデル化し、背景や時系列のポイントを整理する。」これと同じようなワークショップをビジネススクールで、何本もやってました。約1カ月~2か月の期間チームを組んで、実際の顧客へのリサーチしたり、予算計画の仮説を立てたりして戦略分析を行い、未来への提言も含めてプレゼンする形式。

マーケティングトレースの実践事例で言うと、このnoteとか。

ツイッターで「なぜ」「どうして」を投稿したのだと、これとか。

ちなみに、ビジネススクールでは「セブンイレブンが他のコンビニに比べて日販で約10万円高いのはなぜか?」や「富士フィルムはなぜ、新規事業としてアスタリフトを事業化して4年で100億を超えたのか?」などをテーマとしてケース分析をおこなってました。

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<当時のマーケティング戦略分析資料の抜粋>


この考え方の有用性は、つい最近、非常に刺激を受けた明日のライターゼミの講師、コピーライター谷山さんの提言とも非常に近しかったので、非常に有用な取り組みだと思います。

「なんかいいよね」を禁止する。「なぜ良いのか?」⇒「それはこれこれこうだから…」に考え方を変える。

この習慣こそが、マーケティングや企画の思考力を鍛える一つの「解」だと膝を打つ感じでした。



マーケターにとっての筋トレとは

黒澤さんが#マーケティングトレースのnoteで書いていた、「マーケターの筋トレ」=”マーケティングや企画の思考力を鍛える習慣”が、マーケティングトレースのミートアップにはありました。

マーケティングトレースの中身は、

〇自分で気になる企業やサービス、ブランドをテーマに上げる

〇その企業が支持されている理由をマーケティング視点で分析し整理する

〇3分~5分プレゼンでポイントを発表し、フィードバックもらう

この繰り返しが【俯瞰視点】と【論理思考】を鍛えることにつながる。

マーケティングや企画の思考力は、いわゆる受け手に見えている氷山の一角ではなく、作り手が練りに練った見えない海面の下の部分を観ようとすることが大切であり、これは顧客のインサイトを見る際にも同じことが言えます。

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特に、今回のマーケティングトレースのミートアップは、ビジネスモデル図解とのコラボだったので、視野の広さと深さの整理に繋がる新たな可能性を感じました。2つの組み合わせは、まだ荒削りかもしれませんが、それぞれ補完性が非常に高いフレームワークを体感することができました。



最後に、僕が尊敬するマーケティングに関わる人の共通項についてちょっと書いておくと、

①起きたことの表面だけではなく、横も裏も考えている人

②その考えを人にわかりやすく伝えられる人

①は、このnoteのテーマ【俯瞰視点】と【論理思考】なのですが、マーケの原書や事例の考察をするのに加えて、ニュースや映画、小説、スポーツなど、様々な好奇心をもとに情報を入れて、いろんな角度で書いたり、伝えている人。エジソンが幼少期に、「なんで?」「なんで?」と色んな事象に対してその意味を聞いていたような、好奇心旺盛な行動習慣が魅力的です。

②の伝えることに関しては「たとえる力」が重要です。この訓練は日々のツイートで養われると思います。


仕事の能力として、マーケティングや企画の思考力が長けてることについて、このnoteでは書きました。加えて、仕事をしていく上で人として魅力的なのは、好奇心と考察の深さがキモな気がしますし、自分もそうありたいと思います。(終)


〈このnoteのまとめ〉
マーケティングや企画の思考力を鍛えるには、【俯瞰視点】と【論理思考】を持つことが重要。そのためには、
①アカデミックな原書を読んで自分なりにまとめること。
②企業やブランドに対して、もし仮に自分がマーケティング担当者だったら・・・と「なぜ」「どうして」に思考を巡らせること。
この繰り返しで「考える体質」が創られる。

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