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完成した絵を額装した

9月23日(月)
朝早く、目が覚める。ちょっと寒い。コットンブランケットにすっぽりくるまる。一気に秋がやって来た。

まだ寒かったので、もぞもぞとブランケットの足元から這い出して、バスケットに入れているチェックのフランネルシャツを引っ張り出す。

もぞもぞしながら着て、もう一度ブランケットにくるまる。ほかほかしてきもちがいい。そのまま すーすー眠る。

目覚まし時計が鳴る前に目が覚める。むくりと起き上がる。

玄関の戸を開けて朝のぜんぶに「おはよう!」と、あいさつをする。

ハクセキレイがクローバー畑に遊びに来ていた。きれいだなぁ。と、うっとり眺める。

ウーちゃんとルーちゃんに控えめにエサをあげる。
ルーちゃんが土管の中に入っている。しっぽも あたまの先っぽも飛び出している。可愛い。

今日は、先週仕上げた絵を額装する。

スムス手袋をはめる。
猫たちがいたときは、額装をするたび神経を使って大変だった。

まず、猫がいないときにまわりをきれいに掃除する。急いで準備する。

それでも静電気に吸い寄せられて、猫のやわらかくて細い毛が一緒に入ってしまう。それを慎重に取り除いて再び入れようとすると、いつの間にか ひゅうっと入っている。それを何度も繰り返す。ほとほと くたびれてしまう。

やっと入れ終わろうとしたときに
「にゃーーー!」と言いながら猫たちが帰ってきて机の上に乗ろうとする。

さっと額縁を持ち上げて避難させる。その勢いで風が起こり、アクリル面に猫の毛が「わーい」と言いながら吸い寄せられる。どっと疲れる。

その心配がない。ちょっぴり切ないが新鮮な安心感もあった。

額装するときってドキドキする。
絵と額縁の相性はいいだろうか?喜んでもらえるだろうか?

エアコンやファンヒーターの風がかからないように、息を詰めて絵を入れる。小さくて静かな儀式をしているような心持ちになる。

裏板の小さなネジを ぎゅっと締めて きゅっと紐を結ぶ。
キャンバスに描いている絵にサインを入れてあるが、裏板にもサイン、絵のタイトルと日付を書く。

サインを書きおわり表面に返すとき、いちばんドキドキする。

あぁ、とても可愛い。絵と額縁の相性も抜群だ。

かぶせ箱に入れて蓋をする。ほっとする。

クライアントのSさんに連絡をする。とても喜んでくれている。よかった。お届けの日程を調整することになった。

修一郎の食事をお弁当仕立てにして ふたつ作っておく。
昨日、ごはんさんがくれたお菓子を修一郎はとても気に入っていた。普段作ったり買わないようなお菓子。よかった。

修一郎の本を移動させる。

絵本のラフを描く。

電柱移動の件でNTTに電話をしてみる。とても混み合っているようだ。明日午前中に電話してみよう。

夕方、シエンタのエンブレムの剥がし痕をきれいにする。
SIENTAのうち、TAの部分はきれいになった。今日はENの剥がし痕をきれいにしよう。

ゴシゴシ。ゴシゴシ。ふう。

涼しくて快適な気候だが、Nの途中でくじけた。
自分を励まし、がんばってNの部分をきれいにする。やった。N完了。

金曜日の日記で 1日2個、剥がし痕をきれいにすると書いたが、1日1個に変更した。私は自分に優しいのだ。

ごしごし磨いていると、ごはんさんがお仕事から帰ってきた。

車を止めて窓を開け

「がんばってるね。」と、ごはんさんが言った。

「うん。」と、私。

「どこまで取れたの?EN?」と、ごはんさんが聞いた。

「Nだけ。1日1個にした。」と、私。

ごはんさんが笑いながら「じゃ、後で。」と言って、車を移動させ自分の駐車場に停めた。

手を洗って額装したばかりの絵が入っている箱を抱え、ごはんさんのところに持って行く。得意げに見せる。

「すごくいいと思う。」と、言ってくれた。

また両手で抱えて持って帰る。
そして、いっしょにお買い物に行く。

新鮮な白菜があったのでカゴに入れる。カマンベールチーズも買おう。修一郎のコーヒーやお水やソルティライチもカゴに入れる。どっと重くなった。ごはんさんに持ってもらう。助かるなぁ。

お店を出ると、いつものように夕焼け空がものすごく美しかった。この駐車場から見る空はどうしていつもこんなに美しいんだろう。

「今日も空、すっごくきれいだね。」と、ごはんさんが言った。

「ほんときれい。ここ、いつもすごいよね。」と、私。

「あっちの雲は白くて、ピンク色になってオレンジ色になって…向こう側にも白い雲があって、コントラストが素晴らしい。」と、ごはんさん。

「うんうん。」と、うなずく私。

「ピンク色もきれいだけど、あの白くてグレーの雲も好きだな。あの雲かなり低い位置にあるよね。」と、ごはんさんが言った。

ふたりで空を眺めながら褒めちぎる。空が照れてますます色鮮やかになった。

こんなに美しい空を見ることができて幸せだ。

帰路に着く。

夜、庭に出る。星たちがキラキラ瞬いていて、涼しくてきもちがいい。星を見ながら歩きたくなる。世界には悲しいことやコワイこともいっぱいあるけれど、優しさや美しさもいっぱいある。

夜のぜんぶに「おやすみ」を言う。

歩くのはやめて家に入り絵本のラフの続きを描くことにする。

今日もいい一日だった。

*ヘッダー画像は以前いっしょに暮らしていたメチャッピー。

きれい
自然の美しさを撮影するのって難しい
右下に白くて青灰色の雲がにょきにょき

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