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心配事も悲しみも

10月12日(土)
昨晩、真っ暗な 2時半くらいに、眠る前にもう一度あのきれいな星空を見ようと思い、庭に出た。

夜が始まったばかりの頃に夜空を見上げたときはカシオペヤ座が空の中心のように輝いていたのだが、そのときはオリオン座が天高く輝いていた。

ものすごく美しかった。極上の輝き。しばらく うっとり見とれる。
あぁ、地球は回っているんだなぁ。と感動する。

こういう星空の下、お散歩するのは最高だ。
道の真ん中を歩く。車も人も通らない。みんな寝静まっている。

こういう澄んだ夜は心配事も悲しみも ぜんぶ星空がすいとってくれる。

もうこの星空があれば他には何もいらない。と、思える。すると、ざわざわ落ち着かない心も しんと静かになり落ち着きを取り戻す。

そんなふうにしていて とても遅い時間に眠ったのだが、何かの音で朝 ぱちりと目が覚めた。

眠いよう。眠いよう。しばらく ごろごろする。
思いきって むくりと起きあがる。

玄関の戸を開けて朝のぜんぶに「おはよう!」と、あいさつをする。おひさまが眩しい…。

ウーちゃんとルーちゃんにエサをあげる。
水を換える。

修一郎の食事をお弁当仕立てにして ふたつ作っておく。

注文分の絵本を梱包する。

仕事部屋にこもり、絵本のラフを描く。
せっせ、せっせ。あと少しでラフが完成する。

夕方、ごはんさんと こもれびの森へ行く。

車を走らせていると、前方に ぴかぴか光っている山車が走っていた。締め込み姿の男性がまわりを囲んでいる。山笠だ。こんな時期に山笠なんてびっくりした。

こもれびの森に到着。
まず、栗を拾うのだ。はっはっは。栗拾いに取り憑かれている ふたりなのだ。

今日は少しだけ拾うことができた。
枝には ほとんど残っていない。もう栗拾いの時期は終わりなんだな。今年は本当に楽しませてもらった。ありがとう。

「昨日の星空きれいだった〜。」

「最近、星空きれいだよね。」と、ごはんさんと話す。

いつものお店でお買い物をして帰路に着く。

不思議だ。
数年前、いろいろな理由から絵本deえがお美術館を閉館すると決めた。閉館後は毎週末、修一郎と友人がワークショップや絵画教室などを行うと話していた。

ふたりの話を聞きながら、週末は私は家でひとり絵を描いたり庭仕事をしているんだろう。と、ぼんやり思っていた。

それが、今年の初めから毎週末、ごはんさんと こもれびの森へ行くことになった。

修一郎と友人の毎週末のワークショップの話はいつの間にかなくなり、修一郎は昼夜逆転を極めてずっと家にいるようになった。
そして、大家さんで友人のあまんちゃんが元美術館に住むことになったのだ。

1年前には予想もしていなかったことだ。
すべて自然な流れだった。

これからも こころの声に耳を傾けて自然な流れに任せて生きてゆきたいなぁと想う。

家に帰り着く。

梱包した絵本を投函するのを忘れていた。
真っ暗な中、ポストまで てくてく歩いてゆく。

ゴットン。いい旅を。このまま お散歩しようかな。と思ったけれど、とても眠いので帰ることにする。

星が ぴかぴか煌めいている。きれい。
玄関の戸を開ける前に、夜のぜんぶに「おやすみ」を言う。

眠りにつくのが楽しみだ。わくわくする。

今日もいい一日だった。


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