苗字が変わるということ

私は結婚することがとても怖い女性だ。

大人になったらステキな人と出会って結婚して、幸せな家庭を築くの〜

など、考えたことがない。

理由はたくさんある。
①祖母が母をいじめるという嫁姑問題を目の当たりにしすぎた
②母が楽しそうに見えなかった
③父がとんでもなく頼りがいがなかった
④両親が離婚すると転校して友達とも離れるだろうという現実に直面していたことから、離婚してはいけないという思い込みがある
⑤親戚が面倒くさい
⑥こんな環境で育った私が子供を育てられると思わない

まぁ、そんな感じなのだが、一番怖かったのは、苗字が変わることだった。

世の女性達は、旦那様の苗字になることを嬉しく思っているだろうが、
私は怖くて怖くて、
もうすぐ結婚するというところで逃げ出したことがある。
これ以降、相手の男性を傷つけてしまう恐れがあると思い、
誰かとお付き合いをしたいと思わなくなった。

なんでだろうか、と何度も何度も考えた。
一つは、
今、国会でも話がされている「夫婦別姓」を希望する理由でもある、
「これまでの自分がなくなってしまうのが辛い」
ということ。
ここまで頑張ってきた自分の「なまえ」が世の中からなくなってしまう怖さ。

●●さんから、□□さんになったとたん、誰だか分からなくなる。
頑張ってきた●●さんは、□□さんではないのだ。
この感覚は、おそらく男性には理解しがたいかもしれない。

私の場合は時に、珍しい名前なので、
病院とか銀行とかで、新しい名前で呼ばれても、気づけない自信がある。笑

でも、世の男性は、彼女が自分の姓になることを嬉しそうにしている。
私には、それが全く理解できなかった。

この点については、「夫婦別姓」が正式に認められたら、解決できるかもしれない。

ところが、もう一つ、理由がある。
それは、

先の回でもいくつか書いているが、
先祖からのメッセージが強すぎるから。

幼い頃からずっと、
家を離れること（東京に行くことではない）が、とても怖いと感じている。

古い考えかもしれないが、
嫁にいくというのは、その家の人になることでもあるのだろう。
そうなると、今まで生きてきた家を離れることになる。

どうも、家を離れることを、先祖たちが許しているように思えなかった。

いろいろな先祖からのメッセージを受け取っている中で、
私が結婚することをダメとは言われていないのだが、
歓迎されている感じは全く伝わってこない。

それが、私には怖さになっている。

こんな人が他にもいるのであれば、ぜひ意見交換をしたいところ。

ただ、40歳を過ぎ、
このメッセージが少し弱くなってきている感じがするので、
今後、変わったらいいなぁと思いながら、
今は一人暮らし（＋猫）の生活を楽しんでいる。