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「ロジカルで理詰めする」ことは正しいのか?

MBTI診断というものがある。

ゆるふわっとした雰囲気から、エンターテイナーや冒険家かと思われがちなのだが、実はわたしはINTP(論理学者)だ。

クソ効率厨で間違っていることが許せない性分。これには思い当たる節がある。

クソ効率厨であるがゆえ、「何もしていない時間」「無駄なもの」を嫌うので、電車移動中はすべて執筆活動に充ててきたし、「ながら」活動も得意だ。自分の労力を最小限にするための努力を厭わない。

一方で、最近ではそれが裏目に出ることがあった。

何でも白黒ハッキリつけたがるのである。

会話のなかで辻褄が合わないことがあると、「それはつまりどういうことなん?」と、矛盾が解消されるまで聞いてしまうし、無駄な工数を見つけると、「この工数はいらなくない?」と指摘してしまう。

仕事と考えると、矛盾点を解消したり、工数をカットしたりするのは、至極当然であることに思う。一方で、仕事といえど「対“人”である」と考えると、このまま突き進むのは非常に危うい。

人というのは、意外とすぐにムムッとする。ちょっとした言い回しや表情で、印象というのは決まってしまうし、信用が落ちるのも一瞬だ。

だから、つねに「白黒ハッキリさせようぜ!」みたいなスタンスだと、コミュニケーションをしていてあまり気持ちよくないと思うのだ。たしかに、言っていることは正しいかもしれない。

でも、確実に楽しくないと思う。

「なぜ仕事で相手の楽しさを考えなくちゃいかんのだ」と思うかもしれないが、結局仕事というのは人と人とでやっていることなので、やっぱり仕事をするなら気持ちよく仕事ができる人と一緒にやるほうがいいに決まっている。

つねに「正しさ」でぶん殴ることがいいとは限らないのだ。むしろ、「正しさ」でぶん殴っていい瞬間は、普通に生きている私たちにはあまりないのかもしれない。裁判とか、討論会とかなら別だけど。

最近くだらないことでパートナーと喧嘩をした。あまりに言い分が支離滅裂だったので、冷静に「それはどういう意味?」と詰めていたら、ますます矛盾が生じていったので、「いま議論しても無駄やな」とわたしは頭を悩ませた。

あとあと聞いてみると、「自分でも訳わからないことを言っていたのは分かりつつ、ロジカルに詰められたので売り言葉に買い言葉で返してしまった」とのことだった。

いやそうなんよ。相手に配慮せず、「正しさ」でぶん殴りつづけると相手も喧嘩腰になって、悲劇が起きてしまうんよ!!

これはわたしにも身に覚えがある。昔よく母に怒られていたときは、一方的にガンガン言われるので、とりあえずその場で考えた適当な言い訳を言ってのらりくらりと交わしていたのだ。

「矛盾している」なんて自分が1番わかっている。でも、攻撃されると、「何か適当なこと言っとかなきゃ!」という防衛本能が働いてしまうのである。

なので、「ロジカルに理詰めするタイプ」はオブラートに包む練習をしなければならない。どんなに「効率悪いな〜」「イミフだな〜」と思っても、「それはイミフですね」とストレートパンチを繰り出してはならない。

仕事でもプライベートでも。ビシッと突っ込みたい! と思っても、一呼吸置いてソフトタッチで伝えていきたいなと思う。

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