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ネタが1つしかなくても、「切り口」を変えればいろんな形になる

書籍『#書く習慣』の発売に伴って、ありがたいことにイベントや取材が増えた。

一方で、「同じようなイベントや記事になるのが嫌だなぁ」という気持ちがあったので、どうにかできないか考えた結果、あえて毎回切り口を変えて喋ってみることにした。たとえば、下記のようなテーマだ。

・ライターの心構えと仕事獲得法
・書く習慣のつくりかた
・本を出版するためのヒント
・Twitterとnoteの使い方
・クリエイター向け発信法
・フリーランスのSNS活用術

同じ「書く」ことにまつわる話でも、切り口を変えればまったく別物のイベントになる。

これは、取材ライターをするなかで得たひとつの知見だ。

取材企画を考えるとき、「誰に何を聞くか」というのを決めてから打診するのだが、その際に他のインタビュー記事を読んでから考えることが多い。

取材対象者のなかには、もちろんこれまでに何度もインタビューをされている人もいるので、同じような質問をしてもきっと良い記事にはならないと思うからだ。

この「切り口」というのがとても重要だ。たとえば、アイドルに対して「これまでのお仕事をざっくり聞く」という企画はありふれているが、ちょっと切り口を変えて「ビジネス論を聞く」「落ち込んだときに立ち直る方法を聞く」としてみると、グッと面白い記事になっていく。

新R25編集部員時代に、「取材対象者はいいけど切り口が…」と散々言われてきたので、わたしはこの「切り口」を考えるのが癖になっている。「切り口」が定まっていないと、インタビューもイベントもボンヤリとしたものになりがちだ。

「考えるの、大変そう…」と思われがちだが、これができるようになると、ひとつのネタを無限大に広げることもできるようになる。

書籍『#書く習慣』が発売してから積極的にnoteを更新していたのだが、実はひとりでチャレンジしていたことがある。

それは「書くこと」というテーマだけで30日間noteを書いてみるというものだ。

「読まれるコツ」
「テキストコミュニケーションの話」
「人に見せずに書く話」
「わかりやすい文章を書くには」
「スマホで書く方法」
「やりたいことを書くことで見つけるには」
「推しについて書くと良いこと」

実用的なものからヲタクっぽい話まで、すべて「書く」にまつわることでとにかく切り口を変えまくった。そして30日間書き切った。

正直、自分自身の要素を分解してみると「ライター」「フリーランス」「ヲタク」の3つしかない。

でも、「ライター」のなかの「書くこと」を切り刻みまくりながら、日々noteを書いている。

たとえば、「ラーメンが好き」という要素があるのなら、「東京のラーメン」でも「ラーメン選びのこだわり」でも「コンビニのラーメン」でも「店長とのほっこりエピソード」でも「ラーメン失敗談」でもいくらでも切り刻めることがわかる。

人参ひとつにだって短冊切り、微塵切り、いちょう切り、輪切り ·、半月切り 、乱切り 、千切りなどさまざまな切り方があるのだ。

たくさんの趣味がなくても、ひとつの仕事しかしていなくても、「切り口」を変えてみるだけで書けることも、読者に与える印象も大きく変わっていく。ネタに行き詰まったら、一度切り方を変えてみよう。 

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