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一生ねむい。一生ねむれない。ADHDと睡眠のカラクリ

寝ても寝ても眠い。

それが普通だと思っている。「疲れている」とか「春だから」とか関係ない。生まれたときからずっと眠い。

日付が変わる前に布団に入っていようが、一度も目覚めることなく12時間こんこんと眠れる。

夜型のロングスリーパー。

わたしはそういうコスパの悪い体質らしかった。もっとも眠気を感じるのは日中で、8時間寝てようが何だろうが、ものすごーく眠くなる。

でも、どんなに早起きをしても眠いのは日中だけで、夜になるにつれて元気になっていくので、「早寝早起き」が実現できない。

授業中が眠いのは当たり前として、大好きな推しのライブですら、ちょっと眠くなるのだから本当に異常だ。

赤子のころは夜全然眠らずに泣きわめき、幼稚園から高校生まで、毎日親に叩き起こされて起きていたものだから、大学生で初めてひとり暮らしをしたときに「わたしって自力で起きられないんだ!!!!」という衝撃的な事実に直面した。

朝起きれなくて1,2限に出られず、決まりかけたコールセンターのバイトを連続2回ブッチしクビになったのである。本当に衝撃だった。

とはいえ、自分がいつも眠いのは「夜型なせい」「ロングスリーパーなせい」「体力がないせい」だと思っていた。

でも、最近調べていて「ADHDは睡眠障害を併発しやすい」というのを知って、「そういう側面もあるのか!」とちょっと腑に落ちた。

原因がおもしろかったので参考程度に聞いてほしい。

覚醒の維持がうまくいかずに眠い

ドーパミンやノルアドレナリンの働きが低下して、注意力が低下するだけでなく、覚醒の維持もうまくいかない

https://sunao.clinic/qa/archives/276

覚醒の維持がうまくいかない…(エコー)

ADHDは活動と休息のバランス障害なので、もともと覚醒度が上がりにくいらしい。

これを聞いて、「寝ても寝ても眠いってあながち嘘じゃなかったんやな」と思った。道理でいつも頭のなかにモヤがかかっているわけだ。

居眠り病とも呼ばれているナルコレプシーとADHDにみられる多動性・衝動性と不注意症状には、共通して関与する遺伝子があることが報告されました。そのため、ADHDの特性を有している人が日中の過度の眠気を感じる理由として、遺伝子の影響が関与している可能性が示唆されています。

https://banno-clinic.biz/developmental-disabilities-sleepiness/

そんな遺伝子があったという論文も発見。そういう体質みたい。

(主に頭のなかが)多動すぎて眠い

体質のほかにも、ADHDの特性である「多動性」によって眠気がもたらされている説もある。

「多動性」と聞くと、忙しなく動いていたり、落ち着きがないようなイメージがあるけど、これは見た目に現れない部分でも起こっている。

頭の中だ。

頭のなかかがつねに脳内ポイズンベリー状態なのである。

「これやろう!」「あれもやろう!」「そういえばこれ買ってなかった」「あの人は元気かな?」とさまざまな考えが頭の中にポンポン浮かんできてしまう。

日常茶飯事なのであまり意識していなかったけど、これはとても消耗することのようだ。頭のなかが忙しい。疲れる。眠い。みたいな感じ。

あと、「いろいろ考えすぎてしまって眠れない」というのもよくある。

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