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F町の地下にて♯2

 昨日も踏んだ地下への階段を今日も踏む。2週間前に会ったばかりの彼のことが忘れられなくて、淡い期待を持って扉を開けると、彼は煙草を吸いながら軽く会釈をした。

 彼の端正な顔立ちがこちらを向いて、心臓がどくりと動いた。

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