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フリーランス・小規模企業のお金の管理

皆さんこんにちは、株式会社HIFASです。
今回はフリーランス・小規模企業のお金の管理の実態にフォーカスし、どのように管理していくべきかを書きたいと思います。

さて、起業・独立したらお金の管理としてまず何をしようと思い浮かべますか?

・会計帳簿をつけて収支を確認していこう
・会計ソフトに入力して数字の管理をしよう

こんなことを思い浮かべませんか?
これらの管理をするには、おそらくエクセルや会計ソフトへ入力することになるかと思いますが、その内容は当然事業に関連する数字を入れることになります。

ここで、フリーランス・小規模企業にありがちな問題に直面します。

それは、
「事業とプライベートの資金が混同してしまいがち」ということです。
そのため、事業で使う資金をプライベートの口座から使うことが度々発生します。

「売上や経費の集計」という点では、たとえどのような口座からお金が出入りしていようと、それらを集計すれば良いので特に問題ありません。

しかし、「お金の管理」という点ではどうでしょう。

事業用に作った口座に売上金が入金される一方で、元々使ってたプライベートの口座から家賃や経費で使うクレジットカードの引き落としがあると、口座残高の管理が事業用とプライベート用の両方にわたってしまいます。

そして、「給料という概念が消えてしまう」ため(法人の場合は給料として出したとしても、資金繰りの関係で実際それどおり支給していない場合も多い)、衣食住や趣味といった完全にプライベートで使用するお金も事業の売上金から捻出すことになります。
給料のように、定期的にまとまった金額を資金移動すれば良いですが、事業資金の都合もあるのでなかなかそこまできっちりできるものでもありません。
そうなってくると、ますますお金の管理が複雑になってしまいます。

また、「帳簿上では儲かっていることになっているんだけど、そのお金はどこにいったんだろうか・・・?」と思ったことはありませんか?

それはまさにこの「資金の混同」問題が原因で感じることです。

では、それら問題を解決するために、プライベートの資金も会計ソフトへ全部入れてしまえば良いのではでは?と思うかもしれません。

しかしそれはちょっとナンセンスです。
会計ソフトは、会計帳簿・決算書を作成し税金計算するためのものですので、簿記の仕訳を必要とします。
また、正確な税金計算のためにはむしろ不要な入力を排除し、計算の前提が狂わないように気をつける必要があります。
色々と設定を駆使して全体の管理もできなくはないですが、あくまでも会計ソフトは事業のためのものであって、それよりも広い範囲のお金の管理専用には作られていないため、余計な手間も増えてしまいます。

ではどうすればよいでしょうか。

答えは、「全てを含めたお金の管理を会計帳簿の管理とは別に行う」ということです。

これを聞くと、会計ソフトへの入力もあるので二度手間になるのではないかと思うかもしれませんが、実はそれほど煩雑なことではありません。

その理由と、管理方法については次のとおりです。

まず、お金の管理はあくまでも「お金」の管理ですので、簿記の仕訳は必要ありませんし、勘定科目をつけることも強制しません(もっとも内容を把握するためには一定の項目を付与する必要はあるかもしせません)。

したがって、管理するときに事業と事業以外がわかるようにだけフラグをつけることで二度手間問題は解決します(プライベートの入出金にまで科目や簿記の仕訳は不要)。
事業のフラグがついたものにだけ、あとで抽出して情報を活用し会計ソフトに取り込んでいく、という運用方法にすると二度手間部分を減らすことができます。

極論を言うと決算・申告は通常年1回ですので、帳簿の作成は感覚を空けて行っても問題ありません。
小規模なうちは毎月どのように利益が出ているかというよりは日々のお金の管理に時間を割いた方が良いです。

お金の管理の過程で記録された情報を一定時点で抽出活用し、会計ソフトへ入力していくようにした方が、お金の管理もしっかり行えて会計帳簿の作成もそれほど手間とならないといえます。

事業用とプライベート用と銀行口座を分けたとしても、どうしても混在してしまうのがフリーランスや小規模企業です。
完全に分けることはなかなか難しく、双方の口座でお金が行き来することは避けられないのであれば、まとめて全部管理し必要な部分だけ抜き出せるようシステマチックに管理するのが良いと思います。

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