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情景の魔術師・井上陽水が東京を歌ったらこうなった。

わたしは井上陽水が情景の魔術師だと思ってるんです。名曲「少年時代」もそれはそれは有名ですよね。
虫取りもろくにしたことがないわたしがその曲を聞くと虫取り網と麦わら帽子で夏休み駆け回ってる思い出に記憶改変されるくらいのパワーがある曲です。

「少年時代」と同じくらい情景が浮かびまくる、今日は井上陽水師の中でも大好きな曲をご紹介します。

井上陽水が東京を歌うとこうなる!

少年時代に勝るとも劣らない、大好きな曲、それは「Tokyo」
井上陽水の名曲「Tokyo」を今日は名前だけでも覚えて帰ってくださいねー。

「東京」という題材でさまざまなアーティストが曲を書いています。

例えばサザンオールスターズの桑田佳祐、矢沢永吉、B'z、松山千春、Mr.Children…大御所の面々が「東京」について歌っているのですよね。

現代においては、昔ほど「東京」が憧れの対象となる感じは薄まっているように思うけど、数十年前の「東京」の特別感やオーラは計り知れないものがあります。

長渕剛の名曲「とんぼ」の歌詞、それを物語ってると思います。

死にたいくらいに憧れた 花の都"大東京"

歌詞の深みにため息が出ます。この時代の東京とは何なのか。チクリとくる。

では、わたしが聞いて感動した『これぞ東京!』な一曲、井上陽水の「Tokyo」です。SpotifyやYouTubeで音源が見つかりませんでした。残念。

こちらはライブ音源で、フルバージョンじゃないのですが。雰囲気だけでも伝わってほしい。

洗練された美しい街並みが目に浮かんできて、ゆったりと優雅な気持ちになります。柔らかく優しい声質が楽曲とあいまって、素敵です。

銀座、新宿、渋谷、青山、赤坂、浅草と言った地名が歌詞の中に出てきます。
東京への憧れやはじめて東京に来たときの心の高揚まで曲の中で表現されています。

メロディもさることながら美しい歌詞はこちらです。
Tokyo / 井上陽水

銀座へ
はとバスが走る
歌舞伎座をぬけ 並木をすりぬけ

新宿へ
地下鉄がすべる
そびえるビルに月まで隠れて

街は急に
空へ広がってる
星屑に手の届く
ホテルのスゥィートルーム

渋谷へ
青山の路で
恋する人は口づけを交わして

街は急に
海へ広がってる
お魚と未来都市
波と遊ぶクルーザー

Tokyo,
赤坂 浅草
まだまだ街は人を惹き付ける
街並みは夢とあこがれ
街角までが歌を奏でる


よく晴れた日の都心の高層ビル群の眺め。
なめらかに走る車から見る、きらびやかな街灯に彩られた街並。

風が吹き抜ける爽やかな都会のイメージを曲で表現する。

どう考えても魔術師…。
井上陽水という人は東京をこんなふうに見ていたんだ。

これを聞きながらの東京巡り、それはそれは贅沢な時間になりそうです。
やっぱり井上陽水という人は情景の魔術師だな、と改めて思わされる1曲でした。