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#3ショートエッセイ 結婚と離婚について思うこと

同性の恋愛感情について、否定はしない。

好きなものは好きなのだ。

これをしようと、あれをしようと、
どれしようと他人には関係のない話し。
恋愛は、身勝手すぎるくらいが、
ちょうど良い。
だって恋愛なのだから。

この国では同性間で結婚が
できないのだけれど。

私は、本当に死んでも良いと思う恋愛、
冷え切った夫婦関係の下でもう一度
自分を振り返れるような恋愛をして、
それでもなお、今はつまらない生活で時間を潰す。

彼女と出会った時の、
あれはなんだったんだろうかと思うほどばかり。

そして、これ程までに
自分が変われるものか
というような経験をしてしまうと、
恋愛や結婚や離婚とは、
「単純なのに、なんと難しいのか」
と思ってしまう。


彼と会ったのは、社外のセミナーだった。

名刺交換会程度のセミナーだったが、
彼の方から(私より一回りは若い)挨拶してくれて、
名刺を交換し、業界は違えど
同じような管理職であり、
同じような仕事をし
(彼は悩みを抱える)
若きエースだなあと思っていた。

自然と夜の飲食を重ねるうち、
お互いランニングが、
特にトレイルランニングが好きと言うことが分かり、
京都の山々へ走りに行くことになった。

梅田で待ち合わせ、神戸へ向かう。
神戸から六甲の麓である
新神戸まで歩く
(途中、昼飯となるおにぎりを買いながら)。

他愛のないこんなことが
単純に楽しいのである。

トレランは、基本的には
登山道を駆け上り・下りるので、
ロードのように平坦な道で
追い込むようなことはしない。

途中で振り返って景色が良ければ
休みながら写真を撮る。
きれいな湧水があれば(衛生面を確認して)、
喉を潤す。
景色が開けていれば、
空を見上げながら深呼吸する。

そんな、登山とかハイキングとか
そんな要素を持ち合わせている、
リフレッシュのスポーツである。

彼は若い、速い。
なんだよ、聞いているよりだいぶ速いじゃないか、
飲み会では謙遜したペースで話してたのか。

しかし彼が怪我をした。
下りで、派手に転倒して、
ガッツリと膝を切った。
トレランではつきものだ。
山野を駆け回るのだから。
幸いにも、捻挫や打撲は軽いようだったが、
出血だけが心配だった。

こういう時はおっさんの経験がものいう。
消毒と止血、簡単な固定をして、
ペースを落として下山していく。
しばらくは歩くことになり
いろいろなお喋りをしながら。
身体を気にしながら、ではあるが。

なんだろうな
お互い、この続くおしゃべりは。
楽しい。

そんな好青年だった。

転勤しても彼と会う時がある。
その時は「私人」として。

あの時は本当にお世話になりました
と言われ、
その手があったから助かりました
と言われ。

悩める管理職という距離を超えて
近い距離でお酒を酌み交わす。
彼もおっさんではなく、
アニキのように慕ってくれる。


それを恋とは思わないが、
お互いが心地よい距離で
それぞれが
それぞれを自由に感じ合うのは
悪くないと思う。


こういうことは
カミさんには言えないことで。




ヘッド画像は、シリーズを通じて「ぴよさん」のものを使わせていただきまたいと思います。感謝

#ぴよ @piyobloger


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