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【編集後記】慎 the spilitさんへの取材を通して感じたこと。

初めまして。HCD-HUB編集部の瀬下と申します!
noteで記事を発信するのは初めてで少し緊張しています(笑)

今回はWebメディア「HCD-HUB」で私が取材・執筆した記事、「心の病に対して、社会はどう向き合うべきか? 作業療法士×ラッパー「慎 the spilit」が届けるメッセージ」(前後半)について、1.記事を書こうと思った理由、2.今回の取材を通して感じたことを書いていこうと思います!

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1.この記事を書こうと思った理由

仲の良い友人が数年前に心の病と診断されました。
友人を見ていて、病気になってからの社会復帰の難しさを痛感。そもそも仕事に必ず戻らなくていけないのだろうか…?「仕事しなければいけない」という日本社会の風潮自体にも疑問を感じていました。
自分自身も昔、思いつめすぎて過呼吸になったこともあったため、心の病を関係ない病気とは思えないということもありました。

点字ブロックや、スロープがあるように、心の病がある人もそうでない人も生きやすい社会、受け入れられる多様性のある社会であるべきではないかと考えていたのです。

そんな時に慎 the spilitさんについて知りました!
「作業療法士がラップで心の病について歌っている…⁉」とワクワクしたのを覚えています!!

曲を聞いた第一印象として、歌詞の言葉一つひとつを大事にされていて、応援されているような暖かさや優しさを感じました。特に、心の病がある人の苦しみが具体的に歌われている部分が印象的で、「どんな時も患者さんに寄り添いたい」という作業療法士としての想いにも深く感動しました。
多様性がある社会を実現するために奮闘している医療従事者がいることを私の友人を含め、もっと色々な人に知ってほしい!と思い取材を依頼させて頂きました。


2.今回の取材を通して感じたこと

本編ではお届けできなかったのですが、慎 the spilitさんの曲の一つに児童虐待についての曲「Message ~オレンジリボンRemix~」があります。


虐待の背景には時代背景や、男女の社会的立場、親も障害や病気を持っていて、向き合うことが難しいなど、様々な問題が潜んでいるそうです。その親が悪かったのだろうと片づけてしまうのではなく、なぜ親がそのようになってしまったのか、どのようなことが親の中でもあったのかという環境や背景をもう少しみんなで考える必要があるのではないだろうか、という想いを曲の中で訴えられています。

今回の取材を経て特に感じたことは「その人の背景を想像してみる」ということです。これは心の病についてだけでなく、日常生活でも大切なことだと感じます。

心の病を持った当事者の人たちのことを怖いと感じることがあるのかもしれません。それはなぜ怖いのかと言ったら、その人のことを全く知らないからなのではないかと慎 the spilitさんはおっしゃっていました。
例えば一人でぶつぶつと何かを喋っているおじさんを怖いと感じるのは(きっと私も怖いと感じるでしょう)、「独り言を喋っているおじさん」という一部分しか見ていないからかもしれません。
しかしストーリーを想像すると、もしかしたら過去に不登校でいじめられて、ずっと社会に出られず悩んでいて、病気を発症し妄想や幻聴が聞こえて、それに対して言葉を話しているのだということならわからなくもないと思えます。

 
このように、少しだけその人の「見えないストーリー」をイメージしてみることで見え方が変わっていきます。どうしてもその人を知らないと、その人の一部分を見て判断してしまいがちではないでしょうか。

背景を想像してみる、色々な角度から物事を考えてみるということを意識して生活してみることが、多様性を受け入れられる社会への一歩なのではないかと慎 the spilitさんへの取材を通して感じました!


P.S.
慎 the spilitさんは「一場面をいかにリアリティのある状況に見せるか」というトレーニングを日々しているそうです!
例えば、「このペンがここにある」ということを単に「このペン」と言うのではなく、固有名詞を入れたり、これはどこでもらったものなのか、ペンがどれくらい擦り切れているか…など細かい部分をプラスさせます。一個の物の中にどのようなエピソードがあるのかという状況を表現することを日々訓練しているそうです。
ラッパーならではの習慣なのかと思いますが、一つの物事を多面的に見る視点のヒントがあるのではないかと感じました!私もやってみよう(・∀・)


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