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#ブックレビュー

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小さい頃から本ばかり読んでいました。物語の世界に逃げ込み、遊ぶのが大人になった今でも好きでたまりません。コロナ禍の最近は特に、「物語」の力について考えるようになりました。「物語」…
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#小説

林真理子著『ビューティーキャンプ』(2016年)

忙しさのあまり、noteが開けない、書けない。 オーディブルで朗読を聞いたり、短い戯曲は読ん…

お蝶さん
3年前
24

2021年ブックレビュー『星の子』(今村夏子著)

芥川賞受賞作の「むらさきのスカートの女」を読んで以来、今村夏子さんのファンになった。読み…

お蝶さん
3年前
33

2021年ブックレビュー『そして誰もいなくなった』(アガサ・クリスティ著)

この名作推理小説を、これまで読んでいなかったとは。自分でもびっくり。 「クローズドサーク…

お蝶さん
3年前
27

2021年ブックレビュー さとうみつろう著『神さまとのおしゃべり』

1カ月ほど前から、Amazonのオーディオブックサービス「オーディブル」を利用し始めた。おデブ…

お蝶さん
3年前
24

2021年ブックレビュー『おらおらでひとりいぐも』(若竹千佐子著)

田中裕子さん主演の映画『おらおらでひとりいぐも』(沖田修一監督)を観て、原作はどのように…

お蝶さん
3年前
30

2021年ブックレビュー『三人』(桝本壮志著)

放送作家として活躍中の桝本壮志さんの初の本格小説。読み進むうちに、引き込まれていった。テ…

お蝶さん
3年前
16

2021年ブックレビュー『ののはな通信』(三浦しをん著)

三浦しをんさんは、好きなエンターテインメント小説家の1人だ。箱根駅伝を題材にした「風が強く吹いている」はとても好きだった。何て表現したらいいのか迷うのだけど、「エモさ」がわざとらしくなくて私には心地よい。 「ののはな通信」は、ミッション系の高校に通う女の子2人の手紙のやりとりだけで物語が進む。その2人とは、庶民的な家庭で育ったクールな野々原茜(のの)と外交官の父を持つ天真爛漫な牧田はな。とてつもなく仲良しのののとはなは、毎日のように手紙をやりとりしている。やがて友情(と思っ

2021年ブックレビュー『破局』(遠野遥著)

第163回芥川賞を受賞した遠野遥さんの「破局」。29歳青年(しかも、カッコいい!)の作品を楽…

お蝶さん
3年前
17

2021年ブックレビュー 『彼女は頭がわるいから』(姫野カオルコ著)

こんなにも胸がざわついた読書体験は初めてだ。なんだなんだ、これは。読んで数日後も、うまく…

お蝶さん
3年前
11

2020年ブックレビュー『そして、バトンは渡された』(瀬尾まいこ著)

「本屋大賞2019」を受賞した瀬尾まいこさんの『そして、バトンは渡された』は、血縁のない親子…

お蝶さん
3年前
11

2020年ブックレビュー『いけない』(道尾秀介著)

道尾秀介さんの『いけない』は、テレビ番組で「体験型ミステリ―」として紹介されたらしい。な…

お蝶さん
3年前
21

2020年ブックレビュー 『平場の月』(朝倉かすみ著)

50代という年頃が、リアリティーを持って描かれていて胸をえぐられる。40代に比べるとガックリ…

お蝶さん
4年前
10

2020年ブックレビュー 『またね家族』(松居大悟著)

劇団ゴジゲンを主宰し、映画監督でもある松居大悟さんに、勝手に親近感を抱いている。演劇をし…

お蝶さん
4年前
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2020年ブックレビュー『何様』(朝井リョウ著)

朝井リョウさん原作の映画『何者』を観た。すごくいいなと思い、原作を読もうと図書館で間違えて、『何者』の続編『何様』を借りてしまった。「え?映画と違う??」なんて思いながらしばらく読んでいて、タイトルが違うのに気づいてびっくり。おっちょこちょいだな、もう。 就活する学生たちの姿と彼らのSNSを通じた自意識、承認欲求などをあぶり出した『何者』。そこに登場する人物たちのサイドストーリーが、『何様』だ。 6編の短編の中で、『それでは二人組を作ってください』は、『何者』で意識高い系