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ようこそ、愛にあふれる幸せな世界へ。

2023/9/21 13:42
大切な命が生まれてきてくれました。

予定日より1ヶ月早かったけど
2631gの元気な男の子。

奇跡のような確率で生まれてきてくれた
かけがえのない命に伝えたいことはひとつ。

この世界は
たくさんの愛にあふれていて
最高だよということ✨


自分の身体で命を育てて
出産するというかけがえのない経験を
忘れないうちに書き留めておこう。




1400兆分の1の奇跡

トツキトオカ

出産は奇跡だと聞くけど、1人の赤ちゃんが産まれる確率は、なんと「1400兆分の1」。妊娠しても産まれるまでは本当に何があるか分からない。そんなすごい確率を乗り越えて、お腹の中にきてくれた赤ちゃんに出会えている今がどんなに幸せなことなんだろう✨

もともと私の身体には「多嚢胞性卵巣症候群」という排卵障害の個性があった。妊娠できない身体ではないけど、卵子の元である卵胞が発育するのに時間がかかってなかなか排卵しなくなり妊娠がしにくいのが特徴。もしかしたら妊娠できないかもしれないなと心配していた矢先、赤ちゃんがきてくれたのは、大好きな父の命日でした。

妊娠が分かった後は、嬉しい気持ちだけではなく、お腹の中でひとつの命を育てる責任感、大学院が始まり新しい生活に対する不安、すべてのことが初めてで面白いくらいに色々な感情を経験できた妊娠生活だった。

無事に前期の授業を終え、仕事も一区切り。妊娠生活を一番近くで支え続けてくれた旦那さんに「せっかくだから好きなところに旅してきなよ!」と伝えて北欧へ。出産1ヶ月前なら大丈夫だろと思っていたところ、最後までなんとも私らしい波瀾万丈の幕開け(笑)



初めての出産は波瀾万丈

里帰り後にコロナ感染

旦那さんは北欧へ。見送って実家に帰ると、まさかの里帰り先で一家全員でコロナに感染。40度の高熱に合わせて持病の喘息でなかなか良くならずお腹の赤ちゃんがとにかく心配な日々。

産婦人科もコロナになると期間があかないと受診ができず、お腹の赤ちゃんは大丈夫なんだろうか?と不安でいっぱいだった。1週間の寝たきり生活で体力も食欲も激減。ようやく病院に行くことができ、お腹の赤ちゃんの無事も確認してホッと一息。あと1ヶ月でなんとか体力を戻さねばと思っていた9月19日。



講義後に1ヶ月早い破水

予定日1ヶ月前のアクシデント

9月20日、いよいよ臨月突入。この日はとにかく朝から腰が痛いな〜と思いつつ、スクールの担当する最終講義の日だった。(後々にこの腰痛は陣痛だったと知る)想いを込めた講義を終え、一息ついて旦那さんと電話をしていると「ん?なんか出た気がする」。トイレに行くと下着に水がたくさん。「もしかして、破水したかも!?」と病院に電話し、詰めたばかりの入院バックを持って急いで病院へ。病院について検査をすると破水していてそのまま入院。旦那さんは急いでフライトを取っていないのにタクシーで空港へダッシュ@フィンランド。

予定日1ヶ月前。コロナ復活後すぐで体力は激減。腰痛だと思ってたら陣痛。旦那さんは海外。想像していたシチュエーションとは全然違う形で迎えることになった出産。しょうがないと割と落ち着いて産む覚悟を決め、少しでも体力つけねばとおにぎりを2個食べて病院で就寝。



まさかの旦那不在の出産

間に合ったらいいなと願いは届かず…

翌朝、先生による診察。破水していて熱も38度に上がっていたため、赤ちゃんが感染症になるといけないので早めに産むことで話が進んでいく。「旦那さんが明日の昼に到着するんですが…」と念のため伝えてみるも「このあとすぐ促進剤を入れるからおそらく間に合わないです」とのこと。

急遽立ち会いはお母さんへお願いし、旦那さんへ間に合わないかもしれないことを連絡。一番立会いを楽しみに毎日動画を見て練習していたから可哀想だったけど、お腹の子が健康に無事に生まれてくれることが最優先。


午前11時、促進剤開始。なんせ産まれる準備が全くできていなかったため、陣痛の間隔や子宮口○cmと言われてもそれがどうなのか分からない。とにかく激痛すぎる腰痛に耐えながら、お母さんに腰をさすってもらって陣痛が進むのを待つ。私の場合はとにかく腰が痛すぎて、陣痛のお腹の感覚は皆無。数分おきに腰をハンマーで砕かれるような痛みにひたすら耐える。

1時間ほど痛みに耐え、ついに限界がきてナースコール。ほぼ子宮口が全開となって分娩室へ。「これ歩いて移動するんですか?」と思わず聞いてしまくらい、マジで腰が砕けそうに痛い。出産のイメトレをしていた時は「赤ちゃんと一心同体」「呼吸を大切に出産を楽しもう」とか思っていたものの、始まってみるとそんな余裕はまるでない。

12時半。陣痛の合間に気合いで歩き、分娩室へ到着。この時が痛みはピーク。1分おきくらいに死にそうな腰痛に襲われて、静かなお産を目指していたはずが叫びまくる。上向きの姿勢をとることができず、横向きでお母さんに腰を押してもらいながら出産。これあと何回繰り返すんだ?あと何時間たえるんだ?と思いながら「赤ちゃんに酸素送れるのはお母さんだけだよ!」と助産師さんの言葉に、必死に呼吸を止めないように頑張る。


「あと1~2回で赤ちゃん出るよ〜!!!」と言われ気合いでイキむ。13時42分、ヌルッという感覚と共に下を見ると赤ちゃんが出てきた。ちゃんと泣いている姿を見て、一気に安心して涙が止まらなかった。1ヶ月早くて心配していたものの、体重も2631g。ちゃんとお腹の中で育ってくれていた。


旦那さんはこの頃、空の上(笑)乗り継ぎのミュンヘンに到着した時にテレビ電話で赤ちゃんと初対面。泣きながら本当にありがとうとすごく喜んでくれていた。

妊娠中、一番近くで支えてくれて、毎日絵本を読み聞かせたり、マッサージをしてくれていた旦那さん。立ち会いはできなかったけど、離れていても気持ちはすごく伝わってきていたよ!


3人で迎えた出産

翌日のお昼、旦那さん到着。波瀾万丈な出産を振り返って、なんだか私たちらしいよねと思わず笑ってしまう。可愛すぎる我が子に二人でメロメロになりながら、赤ちゃんを囲んで過ごす時間がたまらなく幸せ。




ようこそ、新しい世界へ

ようこそ、凛空(りく)くん

名前は【凛】とした【空】と書いて、凛空(りく)と名付けた。真っ直ぐに自分の道を突き進んでいく心が大きな子になりますようにと想いを込めて。

出産前は早く仕事がしたいとか、自分の時間がなくなるの嫌だなとか思っていたのに、我が子を目の前にすると可愛すぎて愛しすぎて、すべてのことがなんでもよくなるくらい幸せな気持ちだった。

立派な親になろうとか良い子育てをしようとかは一切思っていなくて、りっくんに私から伝えたいことはただひとつ。「あなたが生まれてきたこの世界は、たくさんの愛にあふれていて最高だよ」ということ。

生きているだけで、こんなにも幸せをだれかに与えてくれる存在。生まれてきてくれてありがとう。呼吸してくれてありがとう。こんなにも幸せな気持ちを経験させてくれてありがとう。


ようこそ、愛にあふれる幸せな世界へ。

これから色々な場所へ行って、色々な人と出会って、色々な感情を経験して、たくさん愛あふれる時間を一緒に過ごしていこうね✨

世界で一番愛しているお母さんより

いつも応援してくださりありがとうございます☺️🌼 🍀これからもみなさんの健康と幸せを大切に🍀 サポートしていただけるととっても嬉しいです✨