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キミの歌 〜一人千首〜

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短歌集。
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2022年5月の記事一覧

悦びが
肌を火照らす
初めての
夜に重なる
燃える心臓

泣きながら
告げたさよなら
春風に
解けて散った
駅のホームに

「また明日」
笑顔で見送る
キミの背に
呟く「好き」は
届かないけど

片思い
実ってずっと
両思い
最期看取って
また片思い

意地悪な
私の胸のセンサーは
実らぬ恋に
反応したがる