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キミの歌 〜一人千首〜

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短歌集。
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悦びが
肌を火照らす
初めての
夜に重なる
燃える心臓

泣きながら
告げたさよなら
春風に
解けて散った
駅のホームに

「また明日」
笑顔で見送る
キミの背に
呟く「好き」は
届かないけど

片思い
実ってずっと
両思い
最期看取って
また片思い

意地悪な
私の胸のセンサーは
実らぬ恋に
反応したがる

あの時の
エールが今も
効いている
心にしまった
声の御守り

見送りは
いいよと言って
おいたのに
何で来たんや
泣いてまうやん

あとちょっと
もう少しだけ
あと5分
離れたくない
離したくない

ボクたちが
出会う以前の
インスタを
見ながら少し
過去にヤキモチ

雨の日は
朝から天パが
大暴れ
支度に倍の
時間取られる

雨雲の
上には青い
空がある
雲を破って
高みへ昇れ

濡れたくない
傘をさすのは
面倒臭い
以上の事から
外出無しで

頬濡らす
雨の雫が
心地良い
そいえば長く
泣いてないなぁ

この雨は
土に染み込み
川になり
やがて海へと
還るんだよなぁ