見出し画像

ジョギング中にテンション下がる

私は、フルマラソンを目指して走り込んでいたものの、ぎっくり腰になり、その後、時間はかかりましたが回復し、ジョギングを再開しました。

しばらくは大きな目標は考えず、無理せずにただ走る。

こうして、以前習慣となっていた5キロを40分で走る、というレベルまで戻すことができたのでした。

初めてぎっくり腰を経験し、身体を動かせることのありがたさを痛感しました。

歩けるだけでなく、走ることもできるなんて!

走っている間はいつも、動いてくれている私の身体の各パーツに感謝を伝えながら、とてもHAPPYな時間を過ごしていたのでした。


ある日、いつものようにランニングコースのある近くの公園を走っていると、前方にランニングウェアを着た10歳くらいの男の子とお母様と思われる女性が並んで歩いているのが見えました。

彼らを追い越す時に、お母様が走ろうと促すも男の子がぐずっている状況であることがわかりました。

そんな微笑ましいご様子を感じながら、楽しく走り続けました。

すると、おそらく30m程遠ざかった頃でしょうか、お母様の声が聞こえました。


じゃあさ、あのおばさんのところまで走ろうか?


ん? おばさん? そんな人いた?

🤔

辺りを見回すと、人の姿が見えません。

それはたぶん、いや絶対に、私のことでした。

「おばさん。」
その言葉の定義は人それぞれだろう。
当時私は40代半ば過ぎ。
いかなる定義であれ、広義の意味では、それに該当する。
いや、狭義であっても該当するだろう。

でも、私の記憶が確かならば、それまで、この言葉を言われたことはない。

最後の職場で、私は圧倒的な年上であった。
でも誰からもそう言われたことがなかった。
いや、言わせなかったが正しい。

この言葉を私に言っても構わないであろう唯一の存在である甥や姪からも、言われたことがなかった。
いや、言わせなかったが正しい。

「おばさん。」
その言葉の定義は人それぞれだろう。
でも、いかなる定義であれ、その言葉にそこはかとなく漂う侮蔑のニュアンス…。
それは幸せな時間、生きるエネルギーを確実に奪い取っていく。

おそらく陰では言われていただろう。
それは、いい。
陰はどうでもいい。
聞こえてなければ、いい。

でも、決して聞こえてはいけない。

30m離れていても聞こえるような音量ならば、面と向かって言っているのと同じようなものだ。

そんな呪いの言葉を面と向かって言うべきではない!

😡


楽しかったジョギングも台無しです。

足の力が抜けていき、もつれてコケそうになりました。

そして、転んで怪我でもしたらいけないと思い、我に返ったのです。

自分は、今、何をやってるんだろう?
こんなことで気分が落ちるなんて。

小さい。

小さいぞ。

お母様も悪気はないだろう。
その言葉を使うのが普通になっているだけなのだろう。

男の子からしたら、よその人は皆おばさんでしかないだろう。
その程度のことだ。

こんなことで気分が落ちるなんて。
くだらないぞ。

🙂‍↕️

こうして、私はすべてを水に流すことにしたのでした。
「そうだ!走りながら感じる風のように、余計なことは流してしまおう」と。

そして、だんだん走る足にも力がみなぎってきました。
身体から負のエネルギーが流れ去っていくのも感じました。

流れる。流れる。

すると私の横を突風が吹きました。

それは私を追い越していくランナーがおこした風。
先程のお母様でした。

私をどんどん引き離していき、あっという間に走り去っていかれたのです。
男の子の説得をあきらめ、お一人でランニングすることにしたのでしょう。

そのスピード、走りっぷりから察するに、お母様は、私など足元にも及ばない、本物のランナーだったようです。

なんだろう、この、ものすごく負けた感は…

😮‍💨

そういうわけで、私は再び気分が下がり、走るのをやめ、公園を後にしたのでした。


なんのはなしですか?



お読みいただき、ありがとうございました!

追記:見出し画像は、「みんなのフォトギャラリー」から選択し、
noouchi さんからお借りしました。ありがとうございます!

追記:コングラボードをいただきました!
お読みくださった皆様、ありがとうございました😊

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?