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甲状腺乳頭癌の話18 手術は何のため?

手術申し込み後の検査の結果、無事に手術を受けられることとなりました。

様々なリスクについては手術1ヶ月前の入院説明の際に詳細を聞くことになっていましたが、いくつか気になったことだけ先に質問していました。

甲状腺ホルモンが減少するリスク、声帯に影響するリスク、傷、凹みなど。
それらを踏まえて、切除手術を受けることに迷いはありませんでした。

とはいえ、余計なことを考えずにはいられなくなってきました。

入院までは、その日程に合わせて生活することになり、何かと制約があるのは仕方ないですが、退院後は何がどうなるかがわからないので、予定が立てにくくなったのです。

自分は時々、飲食系のイベントの手伝いなどをしていましたが、その際は清潔感を求められるため、白の前開きシャツを着用しなくてはならないのです。
何かで隠すことも、手術痕を全開にすることもしにくいので、術後しばらくはそれはできないだろうと思うのでした。

そういった多少の不便を乗り越えて、普通に過ごせばいいのですが、

そもそも何のために手術をするのか?

体に傷が残ること、心の負担、経済的な負担、行動の制約を受けるようなことをする必要があるのか?
病気を悪化させないためであり、健康な体を保つため、そしてその先には健康で長生きするためということか?
長生きすることはいいことのなのか?
この先、病気となり、それが悪化したとして、そこで人生が終わるという展開も自然ではないのか?

などと考えてしまうのでした。


そんな悶々とした日々も、手術1ヶ月前の入院説明をきっかけに終わりを迎えました。

手術の内容、リスクも含め、細かい説明を夫と共に受け、余計なことを考えてる場合ではないと気持ちが切り替わったのです。

何よりも、信頼できる病院や先生と出会えたこと、夫や家族に支えられ、手術を受けられることへの感謝の気持ちを忘れてたことに気付きました。

ずっと考えてきたことは、きっとなかなか答えの出ない問いなのかもしれません。

術式は甲状腺左葉狭部切除及び中央区域(リンパ節)郭清術となりました。

手術がより現実味を帯びてきたのをあらためて感じたのでした。

→ 続く

お読みいただき、ありがとうございました。


追記:見出し画像は、「みんなのフォトギャラリー」から選択し、
maki_memo さんからお借りしました。ありがとうございます!

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