「女性差別」について思うこと (ただの女性会社員が社会問題について考えてみた:2020年8月2日)

私のお気に入りのアメリカの政治家、アレクサンドリア・オカシオ・コルテス議員が、男性議員に「ファッキン・ビッチ(fucking bitch)」等の無礼な発言をされたことについて胸を打つスピーチをしました。詳しくは、以下の記事をご確認下さい。

女性議員のスピーチが大絶賛、妻や娘の存在が“まともな男性”の証明にはならない
https://front-row.jp/_ct/17379375

この記事のコルテス議員の意見をざっくりまとめると、コルテス議員はスピーチの最後にこう言いました。「世界に対して家族写真を公開して、家族を愛する男性だと見せても、罪悪感もなく、責任を問われることもなく、女性に対して無礼になれるということも。これはこの国で毎日起こっていることです。この国の国会議事堂の階段で、起こったことです。この国の最も高い地位にある公職につく者が、女性を傷つけ、私たち女性すべてにあのような言葉を使うと認めて起こったことです。」

アメリカの特にHip Hop等の音楽を聞いていると、"fucking"とか"bitch"といった暴言はよく出てきますし、更にこのような言葉が公職につく男性議員から出てくるというのは、「この言葉を使うことを認める」空気というか、文化というか、差別意識に近いものがアメリカに浸透しているからとも考えられます。日本にもこういった差別意識に近い言葉はあるかな、と考えてみたところ、よくよく考えると日本にもけっこうありますよね(笑)

私が実際に男性から聞いたことがある言葉だけでも、「誰に養ってもらってると思ってるんだ?」とか、「女性は結婚すると仕事を辞める人が多いから、あまり正社員にしたくない」とか、「化粧したら?」とか、色々な差別意識に近い言葉が私の人生でありましたね。おそらく同じような言葉を聞いてきた女性は他にもいると思いますし、男性側も「男らしくない」とか、「女々しい」とか、「ATM」とか、男性に対する差別意識に近い言葉を聞いてきた人もいるんじゃないかと思います。問題は、「女はこうあるべき」「男はこうあるべき」というジェンダー観の押しつけと、相手がその言葉を聞いてどう思うかを考えられない未熟さではないかと思います。「女はこうあるべき」「男はこうあるべき」という型の押し付けは、男女共に不幸にすると私は思います。ロボットじゃあるまいし、全ての人が同じ型にはまることはあり得ないのですから。

ちなみに、私自身が差別意識に近い言葉を聞いた時にどう考え、どう行動したのかを参考として書いておこうと思います。私が小学生の時、「誰に養ってもらってると思ってるんだ?」と父が母と私に言った時、当時の私は絶望に近い無力感を感じましたが、「大人になったら自分で自分のことを食わせられる人間」になることを強く決意し、実際にそうなりました。

また、勤めていた会社の上司が「女性は結婚すると仕事を止める人が多いから、あまり正社員にしたくない」と言った時に私は契約社員でしたので、「いくら頑張っても女性だから正社員になれないんじゃないか?」と非常に悩み苦しみましたが、しばらくして私が女性でも正社員として雇ってくれる会社に転職しました。

また、私が学生の時に「化粧したら?」といった男友達は悪気は無かったとは思いますが、私はその時非常に奇妙な気持ちになったのをよく覚えています。「なぜあなた達男は化粧をしなくていいのに、女の私達は化粧を求められるのか?」と思ったからです。今でも時々私は女性に化粧を求めるなら、男性も化粧をすべきじゃないかと思ったりします(笑)ただ、男性が化粧をしているのを実際に私は見たいわけじゃないので、本人には言いませんけど(笑)

でも、こういった差別意識に近い言葉を言った男性達が極悪人かというと、全然そんなことはないんですよね。普段は優しかったり、気さくだったり、良い人だったりします。だから、おそらくただ単に彼らはそういった言葉にまで配慮が行き届いてないのだと思います。だから、言われた側がこういう言葉を言われるとこんな気持ちになるよ、心が傷つくよ、と言った側に伝えていく必要があるのだと思います。

また、女性が性差別についてSNSに書き込んだだけで品物送りつけ、脅迫、レイプ予告等の嫌がらせをする人もいるそうですね。詳しくは、以下の記事をご確認下さい。

女性が性差別についてSNSに書き込んだだけで品物送りつけ被害、脅迫、レイプ予告
https://bunshun.jp/articles/-/39122

もし女性が性差別についてSNSに書き込んだだけで、品物送りつけや、脅迫や、レイプ予告等の嫌がらせを受けるのだとしたら、本当に恐ろしい世の中だと思います。女性として生きるのが恐くなってしまいますので、警察や検察や政治家はこういった嫌がらせをしっかり取り締まっていって欲しいと思います。この記事を読んでから、「女性差別」についてnoteに書くのも私としてはちょっと勇気が必要だったのですが、「沈黙することは共犯」と誰かが言っていましたので、今回のnoteでは「女性差別」について書くことにしました。

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