Bournville という街について

今日は Bournville （ボーンビル）という街でランチをしました。
英国に来て初めての Sightseeing といってもいいでしょう(笑)

街並みが隣町の Selly Oak とは一味違う美しい住宅が立ち並び、自然豊かで大きな木々に囲まれ、そこで子供たちがたのしく過ごす景色をみていたら「ここでくらしてみたいなぁ」と思わせてくる、そんなひとときでした。
街にある小学校の最上階には大きなベルがあり、毎日ベルの音が、そして週末には楽器での生演奏の音楽が街中に響くらしいです。素敵すぎ！

今回はそこで学んだこの街の魅力があまりにも印象的だったので note に記します。

1. Bournville について（ざっくり）

この街は「チャーリーとチョコレート工場」のモデルになった工場があることで有名です。というのも、Cadbury Chocolate （キャドバリー）という有名なチョコレートの工場があり、一部は子供向けのテーマパークとして開放されています。
ここに住む人曰く、街を歩いているとたまに工場からチョコレートの甘い香りが漂ってくるらしいです。…なんて素敵なの！ほんとにチャーリーとチョコレート工場じゃん！
クリスマスには公園の真ん中にある1番大きな針葉樹はイルミネーションが飾られ、その木の下にサンタさんが現れて街の子供達にチョコレートを配るそうです。
コロナの影響で現在、テーマパークエリアに関しては完全オンライン予約制で入場することができます。

私もチャーリーとチョコレート工場が街の第一印象だったのですが、今日訪問し、歴史を知ることで新たな魅力を感じることができました。

2. Bournville の歴史

実はこの街は、チョコレート会社 Cadbury の創始者 John Cadbury の息子兄弟が創設した街です。
1893年に父から会社を引き継いだ兄弟はさらに事業を展開するために土地を買い、チョコレート工場、そしてそこで働く労働者の住むための家を建設しました。（長い歴史ですね～）
その街並みは、建設された当初から守られてきた100年以上続く美しい外観の住宅が並び、多くの自然に囲まれています。その背景にはこの街の創設時に掲げた　”Bournville factory in a garden（庭園の中にボーンビルの工場を）"という理念があります。
現在もその美しい外観と自然が守られ、住宅に関してはリノベーションをする際にはすべて政府からの許可が必要だそうです。（WOW！）
他には創始者一家の宗教の理由により、お酒はこの街では公共の場では禁酒のルールがあるそうです。（WAO WAO！）

ではなぜ私が魅力的と感じたのか。それは創設背景にある Cadbury 兄弟の労働者を思いやる理念にふかく共感をしたからです！！

3. 私が印象的と感じた点

この街はチョコレート工場と労働者のために作られました。その創設背景には Cadbury 一家の労働者の福利厚生を実現するシステムがありました。

例えば、建設された住宅に関しては、質の高い住宅を手ごろな価格で提供し、比較的低所得である工場労働者も住むことを可能にしました。
また、上述した建設理念にもあるように、自然を大切にした庭園都市の構築を目指し、労働者の健康的な環境での良質な生活の営みと労働の実現を試みました。
他にも調べてみると、労働者のために電車の運賃の値下げ交渉をしたり、どこまでも働く人を思いやる街の構想と行動を知ることができます。

そして私を印象付けた点はこの土地を選んだ理由です。この Bournville という場所が選ばれたのにも、労働者への配慮がありました。実は Cadbury はもともと Birmingham の中心部にありました。しかし Cadbury 兄弟は「労働者が都市部の汚染から苦しむことのない自然豊かな場所」と「運河、鉄道、道路の便の良さと水道の十分な供給」を展望し、ここを選びました。

その背景を知るなかで、私はあることを思い起こしました。
私の通っていた高校の創立者も建設場所の条件として、Cadbury 兄弟と同様に、「自然環境に囲まれていること」や「都心からの交通の便が保証されていること」「美しい川が流れていること」などを条件として、高校建設を施行しました。その創立者の学生への思いやりを感じ、この上ない幸せで充実した高校生活を送ってきたからこそ、この Cadbury 兄弟の労働者への思いやりや人格に深く共感し、この街のすばらしさにハッとしました。

これを通して、私の印象は「チョコレート工場の有名なめっちゃきれいで美しい歴史ある街」から「創始者の思いやりと理想が実現され長年守られてきた由緒ある街」という認識に変わりました。

どこまでも、何かを建設し実現していくリーダーには、力強い理想と仲間を思いやる強い行動力がありますね。

今日はこのことをどうしても書きたかったし、金曜日だったので長時間かけて書いちゃいました。また自分にとって忘れちゃいけないと思えるような瞬間があればしっかり書けたらいいな。
修士課程頑張ります！！（それに関してもいろいろ言語化してまとめておきたいけどそれはまた今度（多分））

読んでくださった方、ありがとうございました。