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「良い接客」を紐解いてみた

「ゲストに喜ばれる接客をしよう」
「もっと良い接客をしよう」

きっと、どのホテルでも言われている言葉ではないでしょうか。
じゃあ、具体的に何が「良い接客」なのか…以前、noteでどのようにしたらゲストに信頼してもらえるかという記事を書きました。

この記事を書いたのは入社して4か月の時だったのでメインの仕事が接客の時期でした。今ではマーケティング業務も増えてきて直接ゲストと関わる時間は減ってきています。そして、接客についてアドバイスする側にもなりました。

そこで、ふと困るわけです…
感覚的にはどのようにしたらゲストが喜んでくださるのか、安心してくださるのかわかります。ですが、それをどう人に伝えるのか。サービス面の底上げを依頼されてからなんとか言語化しようと考えて、ようやく輪郭が見えてきたのでその途中段階を残そうと思います。

結論から言うと上記内容なのですが、詳しく紐解いていきます。

マップはありますか?という言葉の意図とは

HOTEL SHE, KYOTOは京都にあるホテルということもあって海外の方が多いのですが、旅行者でも大きく2つに分かれています。

① 事前に日本の旅行ガイドマップを持参し、どこに行くかある程度決めている人
② ほぼノープランの人

前者はある程度知識がありますし、ご自身でもガイドマップで調べられます。それこそ、テーブルで1時間ぐらいかけて当日のプランを練る方もいらっしゃいます。

後者は予備知識があまりないのでチェックインの際に「マップはありますか?」と尋ねられる場合があります。その時に意図を考えなければ「マップありますよ〜!」と言ってお渡しすることになります。

では、そのゲストの意図は何でしょうか?
すごく簡単な例えだったので分かりやすいですが「京都でどのような場所がどれくらいの距離に位置しているのか」という意図が考えられます。「現状は知らないけれど京都の名所を知りたい、楽しみたい」という欲求ですね。

なので、上記のような質問を受けた場合、私はマップを渡してから「どこか行く場所は決まっていますか!?よければ観光スポットやおすすめの場所をお伝えしましょうか?」と確認しています。(もちろん相手の反応を見ながらですが)

この、言動への対応しかできなかった場合は相手からすると「言ったことに対応してくれた」と想像の域を出ません。しかし、意図を汲んで、欲求を満たした時に「この人は良い接客だ!」となるのではないでしょうか。

意図を汲むことを習慣づけることで「良い接客」ができるようになる

改めて、自分はなぜ意図を汲むことを意識せずにしていたのか振り返ってみました。それは前職でBtoBのマーケティングをやっていたことに関係がありました。一般的にBtoBはBtoCよりピンポイントで想定の顧客を絞ります。例えば「○○株式会社 R&D部門の○○部長に刺さる営業資料を作成する」といったようにです。

その時にひたすらその人のインサイト(内なる心理)を探ります。

・現状何に困っているのか?
・どのような情報があれば○○部長は社内で動きやすか

など細かく考えていきます。それを繰り返すうちに

「相手は今何を求めているのだろう?」

と考えるようになります。なので、接客の力を向上させたい場合は、ゲストの意図だけでなく、仕事で関わる人全ての意図を汲んでいくと業務全体の質が上がります。

ゲストには直接なかなか確認できませんが、同僚であれば「それって○○に使うってことかな?」とか「○○という意図かな?」など聞けます。そうやって精度をあげていけばさらに「良い接客」ができるようになるのではないでしょうか。

まとめ

・接客をする時は相手の言動だけでなく、意図を汲み取ろう
・その上で、相手の欲求を満たす提案やサポートをしよう
・接客力を上げるために全ての業務で関わる人のインサイトを考えたり、意図を汲み取ることは有用

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