ワーママ芸大生1年目の総括
完全オンラインで卒業を目指せる京都芸術大学の通信制(イラストレーションコース)に入学し、もうすぐ1年が経過します。
大学入学前は独学でほんのちょっとイラストをかじったくらいで、専門の学校に通ったり先生に教わったりした経験はゼロ。最初は「仕事や育児と両立できるか」「授業についていけるか」「単位を取れるか」などなど不安が山積みでした。
実際、大学のレベルが高くて比喩ではなく本当に泣いた場面もありましたが、自分なりの学び方がなんとなく見えてきたところです。
30代になって再び大学生になるという決断をしたおかげで、本当にたくさんのことを学べました。
履修科目と成績
1年間で11科目の履修を終え、計16単位を取得。
イラストを学ぶコースなので、専門科目の授業は絵を描く課題が必ずあります。私が1年目に提出したすべての課題は以下のとおりです。
評価はよくてBといった具合ではあるものの、自分としては大健闘。
入学当初は1単位も取れないのではないかと、謙遜でも冗談でもなく本気で心配していました。だから、評価の良し悪しを気にする以前に、こうして単位を取得できていること自体が嬉しいです。
もともと授業内容に魅力を感じて入学を決めたので、「授業で学ぶ → 課題で実践する → 評価を受ける」という過程を通して本当に多くのことを吸収できていると感じます。
課題は時間がかかる内容が多く、難易度も高めです。大学の説明ではイラスト未経験でも入学OKとされているものの、手取り足取りすべて教えてくれるという感じではありません。私は初心者で入学した身なので、授業の内容以外にもいろいろ調べながら課題に取り組んでいます。
まだ絵が上達したというよりも、やっと絵の描き方が分かってきたという段階ですが、1年前の私からするとすごい変化です。
学習の成果
何度も書いているとおり、私はイラスト初心者の状態でこの大学に入学しました。
おそらくこの大学のこのコースでは少数派ですが、私はイラレ(Adobe Illustrator)というソフトでイラストを描いています。イラレの使い方を勉強し始めたのも、大学入学とほぼ同時でした。
人物と背景があるいわゆる1枚絵も、課題で初めて描きました。大学の授業のおかげで、少しは絵らしい絵が描けるようになってきたと思います。
初めて描いたイラストと1年目の最後に描いたイラストを比較すると、評価も全体的に上がりました。
課題のイラストは、毎回そのときの自分の最大限の知識や技量を使って本気で描いているつもりです。それを添削や評価してもらえるおかげで、1つの課題を終えるたびにかなりレベルアップできている気がします。
私はこのとおり、どちらかというデザイン寄りのイラストが好きです。
ただ、このコースの授業はアニメやゲームの人物の描き方がメインなので、なかにはそういったテイストでの制作が必須の課題もあります。それらは1年目のうちには提出できませんでした。
ちょっとずつ進めているところでまだ下書きですが、入学前に練習で描いた絵と比べるとかなり差があると思います。
完全オンラインの芸大生活
私が在籍しているイラストレーションコースは完全オンラインのため、一度も大学へ通学しなくても卒業できます。
動画で授業を見て課題を出すと評価が出るというのが基本の流れ。私は仕事や子どもとの時間を終えた夜中に勉強していることが多いです。
1年間勉強してみて、課題に予想以上の時間がかかったり、子どもが入院して勉強どころではなくなったりなど、計画通りにいかない場面も多くありました。それでも、いつでもどこでも勉強できる環境のおかげでどうにかやれています。
ちなみに、一緒に入学したイラストレーションコースの3期生だけでも約1,500人もいるそうです。学生が一堂に会する機会がなくてあまり実感はないですが、同じ学校の人たちとはX(Twitter)を介して交流しています。
「#KUA課題評価」というタグで課題作品を投稿する人も多く、成績発表のたびに見るのが楽しみです。
上手い下手ではなく、勉強を頑張っていることを称え合える雰囲気が好きです。
今後の方向性
1年目は、こうしてマイペースながらも大学の勉強を進められました。ただ、実際は大学の勉強や課題をしていた時間と同じくらい、自分の中で悶々と模索している時間があったと思います。
イラストに必要な基礎知識を学べるところに魅力を感じて入学したため、授業に不満はありません。第一線で活躍するイラストレーターの方々が授業を作っているので、イラストを描くために必要な知識やコツが本当に凝縮されています。
ただ、自分がやりたいことと比較すると、限界がある気もしています。私はデザイン寄りのイラストが描きたいからか、アニメやゲームのイラストの考え方がしっくりこないときもあるからです。
なかには「もっとこうするといい」という基本のアドバイスの後に「でも、瀬藤さんの持ち味なので無理にそうする必要はない」という画風を重視したアドバイスをくれた先生もいました。とはいえ、添削する先生がランダムで決まるこのコースの仕様上、自分が求める視点で評価してもらえるかどうかは運次第です。
だからこそ、このコースの科目以外にもいろいろな表現方法や考え方に触れたいと思うようになりました。
今後も大学での勉強は続けますが、+αでいろいろなことを勉強していきたいと考えています。
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もともと私が大学へ入学した理由は、これまでの人生で自分の好きな気がするものに向き合ったことがなく、今からでも本気で何かを始めてみたいと思ったからでした。
"ワーママ芸大生"としての1年間で本当にたくさんのことを学べて楽しかったので、やっぱり、やりたいと思ったときがやりどきなんだと実感しました。
ちなみに、去年の4月はまだ赤ちゃんという感じだった我が子も、いまでは自由にお絵描きを楽しめるほどに成長しています(あと少しで2歳!)。
子どもには負けると思いますが、私もまだまだ成長していきたいです。
2年目も多くのことを学んでいきたいと思います。引き続き頑張ります!
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