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「ノクターン」シアタースコラ 演劇の学校

シアタースコラ 2023年10月30日~11月1日
「シアタースコラ」の3ヶ月コース。演劇の学校だ。
 
今週はニュートラルマスクとシアターカフェ
 
ニュートラルマスク
ただそこにずっと立つ。
すぐ動けること。
準備すること。
 
うす暗い部屋の中で、ただそこにずっと立つ。何分くらいだったろうか、15分くらいかな…。
始めて割とすぐ、そこにある音やその空間にすとんと意識がいき、ただ立つという状態になった。「この状態、どんな役にも向き合える。そんな状態」。

ふと頭の中で、宮澤賢治の妹トシの言葉が浮かんだ。
「あめゆじゅとてちてけんじゃ」。
『永訣の朝』
死ぬ前ってこんな透明感なのかな…。

そのまましばらく時間が経つ。
すると居ても立っても居られない、実際に経験したことのない教室でじっとしていられないような衝動、脳みそが押しやられるような感覚が出てきた。
「なに、これ。」
それは、自分の中の偽っている部分がそうさせたように感じた。
わたしにとって、表現すること、生きることのほんとうの『安らぎ』を探す旅が始まった。実に良い発見だ!
 

仕掛け網を引っ張り、投げる。
自分の体重ほどの網を持ち上げ、引っ張るときの体、力の入れ方
投げる時の体の勢い
 

一つ終わって休みはなく、旅は続く。
ジャンプ、山に登る、降りる、目の前に出てくるもの、出てこなくても出す、やってみる。
大切なのは前に進むこと。
ロープにぶら下がった時の体 → しゃがむのではなく上へ伸ばす。
高いところからジャンプする体 → 高いところから下を見下ろす。体を大きく使ってジャンプする。
 
いずれにしても止まらず一連の流れ。
旅をする覚悟、その楽しみ。
『安らぎ』に繋がる予感。

自分の課題に楽しんで向き合う。
ショパンのノクターン、特に第1番 変ロ短調 作品9-1 がしっくりくる。


シアターカフェ
テーマ:Point of departure
時間:5分以上。
条件:音響、照明、言葉、道具、衣裳は使用しないこと。
自由参加。
 
先週の準備回と今週の朝練の約7時間で創り、発表した。
テーマから発想したものを試して検証しながら出てきた内容が ” 生まれ変わり ” 
参加人数は6名。
 
内容
◯子供たちが現世にいる。賽の河原へ落ちる。
◯賽の河原にいる子どもたちと鬼
 子どもたちは寝ている。鬼が見張っている。
◯鬼の音で、子どもたちは起きて、石を拾い積み始める(徳を積んでいる)。
◯積み上げた石を鬼に崩される。鬼の振る舞いはエスカレートしていき、子どもたちは石と共に吹き飛ばされる。
◯子どもたちはなんとか石を積もうと、全員で一所に積もうと団結する。
◯鬼が見ていない間に石を積む(だるまさんがころんだスタイル)。
◯石はうまく積み上げられていき、嬉しくなってくる(テンポアップ)。
◯動いたところで、鬼に気づかれ、鬼が近づいてくる。石を守ろうとする子供たち。
◯鬼が近づくと、遠くから後光が差す。お地蔵さんやってきた。全員、光を見て近づく。
◯みんな一つとなり光の差す方を指差しながら、立ち上がる(ミーアキャット)。
◯子どもたちは生まれ変わり、それぞれ飛び立つ(アラレちゃん)。
◯子どもたちが、鬼の周りを飛ぶと、鬼も飛び始める。
◯3人ずつの列になり、すれ違う。
 やがて一つの大きな飛行機となり離陸する。
 
鑑賞者のコメント
・離陸したあと、子供たちが生まれかわったところがみれたら、生まれ変わったことが伝わりやすくなった。
・子どもの所作(手を丸めて寝ていたり)、笑顔が余計。
・鬼が石を倒すときのリズムをもっと感じたかった。
・鬼が生まれ変わったことが分かったらよかった。
・鬼を男性にしたことが安易に感じた。
・大飛行機の形、離陸する角度の使い方が良かった。
・日頃のワークの所作が多く使われていた。
・創作にあたって良い時間を共有したのだろうと感じた。
 
フィードバック
・抽象的なことを具現化して示した方が伝わる。
・限られた時間内で最良最善のものを具現化するための、日ごろの準備。
 
必要なこと
イメージを具現化する。
感覚を程よく具現化することの大切さ。具現化の加減。
 
次回のシアターカフェのテーマは、
「ある場所、ある出来事が」
Solo、3~5分、条件は一緒。
 
おまけ
カフェの準備、朝8時
" 葉っぱ隊 " をやったら、楽しいし動くし、すぐ体が温まって、アップにおススメ! 

来週も楽しみだ。