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「宇宙の天体の動きが人間の行動に影響するなんて非科学的過ぎる」

チェコ共和国生まれの精神科医スタニスラフ・グロフの記事を読んだ。掲載されている本は今年の秋に購入したもの。世界各地の占星術関連記事を集めた一冊。

スタニスラフ・グロフトランスパーソナル心理学の研究で知られている人物。精神科医として活動していた彼は、多数派の科学的理論至上主義の人々のひとりだった。

宇宙の天体の動きが
人間の行動に影響するなんて
非科学的過ぎる

そんな考えを持っていた。今現在もそういう人はたくさんいると思う。私自身も数年前までそちら側の人間だった。

この精神科医は科学と非科学の狭間の架け橋になるしかなかった。実際に何十年もかけて接触した人々のデータと、ホロスコープの相関関係を否定できない事実として目のあたりにしたから。無視できない統計データをその手にしてしまったのだ。

数値として立証されて、実際に人間の精神が改善された。だから天体の動きと人間の行動の関係性を見て見ないふりはできなくなってしまった。そこで精神科医の彼はトランスパーソナル心理学を研究する立場をとった。

さきほど遡ってトランスパーソナル心理学の出どころを調べたら、ベネチア生まれのユダヤ人ロベルト・アッサジョーリにたどり着いた。これもなにかのご縁。来年は彼の本を読んでみる。イタリア語の本を手に入れやすい環境がとてもありがたい。

どうして人間は「科学的」であることにこだわるのだろうか?

「誰が取り組んでも
 同じ結果になることだけが
 真実でないと厄介だから」

「見えない・わからないことが
 基本になっている世界では
 安心して暮らせないから」

「計算で算出できることは
 未来永劫変わらないから」

ぱっと思いつく一般思想はこんな感じのこと。個人的には細かい数値よりもコレだ!と感じる感覚を重視するけれども、まだまだ世の中はわかりやすい「数」に重きを置いている。そしてその習性を逆手に取られて数値を使って操られている人間が多い。

われわれの肉体も環境も日々変化する。自然なものは変化する。だからせめて安定した「なにか」を基盤にして生きたいと願う。

揺るがない人間関係
失わない仕事
終わりのない愛

その方程式として、なにもかもに科学的に安定した根拠を求めるのだろう。「変化する」という「普遍性」が腑に落ちれば、かりそめの安定にすがる必要はないのだけれど。

さて話をホロスコープへ移す。

どうして天文学と心理学をまとめて学べる占星術がふたつに切り離されてしまったのか?占星学として確立していないのはなぜだろう?

理由のひとつ。

庶民には知られないほうがいい
情報がてんこ盛りだから

人々を統治するには「真実を知らせない」ことが実は要になる。その代わりに真実っぽい物語を信じてもらわないと統治者は困る。

例えば「この国を治められるのは〇〇だけ」というストーリーを信じてもらう。そのために街を整え、仕事や遊びの場を作る。目の前に見えるモノを作り出す。暮らしやすくなる環境を整える。その代わりに税を支払え、というシステムを構築する。

規模の大小はあってもそんなことの繰り返し。人間社会はこうして築かれて受け継がれてきた。形を変え人を変えて。

そのからくりをサックリと紐解いてしまう占星術を万人が学んだら困るのは統治者。なにしろ天体の動きは計算でわかるから、ずっと先の未来まで算出できる。

そこに人間の行動もリンクしている。それが公にバレたら思うままに操りにくい。だから怪しげな術というイメージを浸透させておけば「我は賢い」と信じたい人々は占星術を学ぼうとしない。「たかが星占い」という常識を広めておけば支配層は安心できる。

自然治癒力を貶める西洋医薬品を浸透させるために、力強くで封じ込めたホメオパシー療法と辿った道筋が少し似ている。薬草や占星術を使いこなす人物達は魔女狩りで追われて殺された。現代では直接殺されたりしないけれど「科学的ではない迷信」のごとく扱われている感が否めない。

占星術があたりまえの学びとして世界に再確立されるのは、たぶん数百年後のことだろう。これもホロスコープから読み取れる。やっとこれから情報のひとつとして広がる。個々に浸透していく。やがて時を経て欠かせない学問のひとつになる。

ハッピー・メリー・クリスマス🎶
素敵なひとときをお過ごしください。

Buon Natale a tutti 🎶  イタリアより愛を込めて

Grazie 🎶