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【おとなの部屋】したたかな踊り子ルイーズ

人間が群がる場所にはいつも駆け引きがある

美しく可愛く着飾った踊り子たちと
観客兼パトロンの男達のストーリー。
LOUISE(ルイーズ)

自覚のあるしたたかさは嫌いじゃない

ひとときの夢を魅せて
そこに報酬を払うという構図は
古今東西あちこちで
実際に関係が成り立っている。

夢見心地にさせる技を
どこでどんな風に使うのか。

そのやり方は千差万別。
セックスに関わる度合いが高まると
公の社会評価はグンと下降する。

けれども音楽や衣装で
きらびやかに飾られ
身体を鍛え技を磨くことで
それはパフォーマンスとして
美しく整えられる。

芸術と言われるか
単なる客引きとあしらわれるか
その境界線は曖昧。

大量のお金を吸収できて
知名度があがると
崇められる対象になる
ホストやキャバ嬢の世界に
「LOUISE」は酷似している。

作中では踊り子たちが
華やかな衣装で舞う。

舞台裏でマカロンをつまむ女が
公演の後にパトロンに
お菓子のように食べられる。
払い額の少ない男は相手にしない。

男と交わっているときの
彼女の表情と視線が
彼らの関係を語っている。

「金のために」と割り切って
身体を使う女は勇ましい。

この短編作品のコメント欄に
おお!と感嘆の声をあげた。

直喩ではなく隠喩が
ワタシの大好物。
散りばめた伏線の回収。
これを指摘していた。

作者がそっと隠したメッセージや
単なる遊び心の仕掛けを
見つけ出すとわくわくする。

あけましておめでとうございます。
素敵な2023年でありますように。


Grazie 🎶