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新鮮搾りたてのオリーブオイルを自宅から1歩も出ないで無料で手に入れたいきさつ

(未公開記事が埋もれていたので、加筆してお届けします。11月初旬の話です。)

このオリーブグリーン色大好き!眺めてよし。食べてうまし。フルーティーなオリーブオイルで早速ブルスケッタ三昧。イタリアはほんとにオリーブ天国。

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今現在、次男のウイルス陽性反応に伴い私も14日間の自主隔離期間の真っ最中。買い物や戸外の雑用は原則禁止。

息子達は別宅に住んでいるから、次男と濃厚接触をしたのは検査要請があって送迎をした朝だけ。どうせなら一緒に暮らしている父親が連れて行けば、たとえ陽性でも私が自宅待機にならないのに…と一応説得は試みた。

けれど「これ以上休暇はとれない」と父親が主張するならば、母である私が送迎するしかない。結果として彼はもっと長い「休暇」を引き寄せた。これが「こうなったら困る」という「願望」を現実にする典型的メカニズム。彼はネガティブ願望成就の上級者。

検査会場はドライブスルー形式であっという間に終了。息子を家に送ってから職場へ。消毒やマスク着用は義務付けられているし仲間との距離は確保されている。

仕事を終えて買物へ。店から次男に電話。結果はまだ受け取っていなかった。彼は即日届く検査結果を待っていた。

からあげを作ろうか?食べに来る?と聞いてから2つの鶏肉パックをカゴへ。商品棚の間を歩きながら、ふと彼が陽性反応なら私もしばらく外出できないなと思った。

そこでエゴとハイヤーセルフが会話をする。買いだめするってことは「陽性」であることを呼び込むよね?もし外出できなくても、そこそこ食料品はキッチンにある。ならば今日欲しい物だけ買う。

そんな風に自分会議をして買物を済ませて帰宅。たくさんもらった葡萄で焼き菓子を作っている最中に次男から電話が来た。

「陽性だったよ。お母さんも自宅待機。」そうだね。仕方ない。焼き菓子をオーブンに入れてから職場の責任者にメールを入れた。

ホームドクターは朝しか電話に出ない人だから、翌朝まで彼に連絡はつかない。自主隔離とはいえ職場に提出する書類が必要なので、ドクターの太鼓判を待ってから日々の雑用を頼める友達に連絡しようと決めて、焼き上げたお菓子を味見してお茶を飲む。

少し離れた場所に住んでいる日本人の友達に「息子が陽性だったから私もお籠もり生活始まるよ」とメールをおくる。必要であれば手助けするねというありがたい申し出。

翌朝ドクターから自主隔離期間の確認を取った。きっかり2週間の自宅待機。続いて職場と隣に住んでいる友達に連絡を入れる。

「早急に必要なものはないけれど、オリーブオイルとキッチンペーパーがなくなりそう。買物へ行くときにお願いします」

メッセージを送ったその夜に隣家に住む友達からメールが届いた。搾りたての我が家のオイルを玄関ホールに置いて置くね、と。彼女は広大なオリーブ畑を持っている。

そんな風にしてイケメンでとことん使えるヤツがあっさりと我が家にやってきた。

こんなに美しいあなたをガンガン使いまわしていいの?かまわないよ。僕は君のためにここにいるんだ。煮るなり焼くなり好きにしてくれ。ううん、私はそのままのあなたがいちばん好き。ぺろぺろ舐めたくなるほど好き。

搾りたてのオリーブオイルは本当に飲めるほど美味しい。皿に残ったオイルもキレイにパンに染み込ませて食べる。

麗しの彼と毎食、仲睦まじくいちゃいちゃと戯れる日々。誰にも邪魔されない私とあなたのスイートホーム。

これが新鮮オリーブオイルを無料で手元に引き寄せたいきさつ。

もし息子が陰性だったら、お隣さんに生活用品の買い物を頼まなかった。もし自宅待機を懸念して買物をしていたら、スーパーで売っている雑な味のオリーブオイルをしばらく使うことになっていたかもしれない。

こんな風に私達の世界は小さな小さなたくさんの自分の決断と行動で創られている。

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