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努力を増やす前にストレスを減らそう

フィットネスは「頑張れば結果が出る」と思ってる人ほど脱落しやすい。大切なのは、努力の量よりも『方向性』です。

今回は「頑張ってるのに結果の量が努力の量に見合わない」と悩んでいる人に向けた、「こんな方向転換はどうですか?」というメッセージです。


◆努力は少ないくらいでいい

ストレスは身体に悪いだけじゃないんです。

普段頑張って汗水垂らしながら、自分の健康やボディメイクのためにやっていることを台無しにする力を持っています。

ストレスの影響力をよく示してくれるのがこの例

痩せたいと毎週のセッションにはげんでいる40代の母親。少しずつ体重が落ちてきたころ、クリスマス休暇で2週間、仕事も運動も休み、旅行に出かけて好き放題食べて帰ってきました。
「もうブヨブヨだよ〜」なんて言いながら体重を測ってみると、旅行前より3kg落ちていた。

人の身体は2週間間で脂肪を3kgも燃やせるようにはできていないので、このほとんどは身体に溜まっていた水分、つまりむくみです。

普段ストレスがかかる生活、またはストレスを解消する機会がない生活をしていると、それだけで体重管理も健康管理も難しくなる。

これに「努力が足りない!」って言ってエクササイズや食事管理まで頑張っちゃったら逆効果です。身体にとっては泣きっ面にハチ。

もうお気づきの方もいるかと思いますが、この記事は、ストレスマネジメントを武器にできると、努力の量を減らすことで結果が出るようになるよという話です。

これだけだと嘘ばっか言うセールスマンみたいなので、理由や仕組みも説明させてください。


◆ストレスの影響が出る部分

ストレスがかかった時に、身体はホルモンを出すことで対処します。緊張して心臓がバクバクするのもホルモンの影響。怒りっぽくなるのもホルモンの影響です。

そのホルモンを送り出したり受け取ったりするのが脳や副腎などの臓器で、長期的にストレスがかかると臓器の働きに悪影響が出てきます。

ストレスが心臓発作の原因になるという話は聞いたことあるかもしれませんが、それ以外にも、血液の循環が悪くなって筋肉が硬くなる、免疫が落ちる、水分の循環が悪化してむくむ、など、臓器の働きによる影響を挙げたらキリがないほど。

ホルモンのコントロールはフィットネスを考える上で絶対欠かせません。

いざダイエットを始めるにしても、糖質を身体の中で上手に使えるようになって代謝のいい身体を作るために、『インスリン』というホルモンが正しく働く必要があります。

だから、努力を増やして身体にムチを打つより、ストレスマネジメントが優先なんです。


自分のストレス源を知る

最初のステップは、まず、自分の身の回りにどんなストレス源があるかを知ること。ストレスには大きく分けて2種類あります。

①身体的ストレス

ストレスというと精神的な方のイメージが沸くと思いますが、身体的なストレスは毎日私たちの生活に影響しているにもかかわらず、軽視されがちです。

身体のストレスがたまる原因は、
- 使いすぎ
- 休まなすぎ
- メンテナンスしなさすぎ

の3つ。

- 使いすぎは、例えばスポーツ選手が運動しすぎで怪我や疲労骨折してしまうパターンです。オフィスで働く人はマウスを使う右腕が痛くなったり、少し座ると腰が痛くなるとか、痛みとして出てきやすいストレスです。

- 休まなすぎは、努力は多い方が良いだろうと思って毎日運動してたり、寝る時間が少なくてしっかり回復が出来なかったりすることです。

No pain, No gain.と言うのが好きな人が多いんですけど、実はこれが最悪。フィットネス界では『見直されるべき考え方』ナンバーワンです。

やり方さえ変えれば、pain無しでgainできます。その方が絶対いいですよね。努力の量で美談を語ろうとしないこと。休んでください。

- メンテナンスたりなすぎは、マッサージ・ストレッチなどで回復を促す時間を取らないこと。

自分の身体と向き合う時間を作ろうと思って作らないと、どれぐらい疲れてるか分からないですよね。

自分の車の方がメンテナンスの機会が多い人、要注意です。車の寿命は20年、人間の寿命は100年です。体のメンテナンスの時間を作ってあげないと必ずどこかでガタがでます。 

メンテナンスするからこそ動き続けることができるし、ししゃも足みたいに一箇所だけ筋肉がつきすぎたりすることのない『バランスの取れた身体』にもなります。

②精神的ストレス

精神的なストレスは、大きく2つに分けられます。
(1) 自分ではどうにもならないもの
(2) 自分がコントロールできるもの

自分でどうにもならないものは、嫌な上司だったり、政治状況だったり。コロナ禍や自然災害もそうですね。
コントロールできるものは、日々のスケジュールだったり、自分の物事の捉え方など。

自分でどうにもならないものは、問題そのものを解決することができないので、解決するのは諦めることが大切です。受け取り方を変えたり、その環境自体から抜け出すことでストレスマネジメントができます。

具体的には

コロナ禍で「何もできない、誰にも会えない...」と家に引きこもるのではなく、「この際プログラミングを勉強して転職に役立てよう!」と考え方を転換する。
日々の生活で肩身の狭い思いをしてるなら、無理に自分を合わせるんじゃなくて、外に出て自分らしくいられる環境に引っ越す。(私の海外移住の理由の1つはこれ。結婚生活・実家・ブラック企業からの脱出なども)

変えられないものにエネルギーを使うよりも、コントロールできるものを変えていく方向に力を使った方がいい。

やったら根明の人っているじゃないですか。生命力が強い人というか。そういう人たちの言動をみてると、圧倒的にこの『コントロールできないものを排除する力』が優れています。変えられるものに全エネルギーを注いでる。

スケジュール管理は自分のコントロールが効く範囲にあります。優先順位を決めて、低いものは後に回したり、自分のストレスの原因になっているものは排除しましょう。

◆努力に頼らない

頑張ってるのに結果につながってないのであれば、一旦止まってみてください。どれだけ頑張って西に進み続けても、北極点にはたどり着けません。一旦立ち止まってコンパスを取り出して、北を探すべきです。

ストレスマネジメントはフィットネスでは要です。どれだけ科学的に証明されたエクササイズでも結果に導くことはできません。

まずは、ペンと紙を手にとって、自分の身の回りにあるストレス源を探してみてください。そのストレスの存在に気付くことがマネジメントの第一歩。

努力の量を増やすのは、その後でも遅くないはずです。


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