【まとめ】男女で異なるダイエット|カロリー計算の信憑性

男と女でダイエット方法は異なります 例えば、ボディビル経験のある男トレーナーが言う「総カロリーがマイナスなら必ず痩せる」は一般女性が従うと逆効果なこともある。女性ホルモンの状態を無視してカロリーを優先すると、心と身体の健康を崩したり、食べる量減らしても痩せなかったりします。

現在フィットネスで使われている理論の多くが「男性の被験者」を元に明らかになったことだから。スポーツの分野ですら、女性と男性で身体の仕組みや練習の仕方が別で考えられるようになったのは、ここ5〜10年ほど スポーツよりも歴史の浅いフィットネスには、その流れがやっと入り始めてきたところ。

今でもトレーナーの教科書には「カロリー収支をおさえれば減量する」と書かれていて、それをそのまま現場で使う人もいます。でも、実際には被験者によって「カロリー収支をおさえても痩せない」という結果も出てきていて、カロリー計算法の信憑性は議論され続けています。

それが男女の差なのか、ホルモン異常が原因なのか、その他の要因なのかは研究が進んでいるところです。でも現場では、カロリーを減らしに減らして代謝が落ち、食べずに運動しても痩せない女性がたくさんいるんです。研究で証明されていなくても、現場で明らかな傾向がある。

女性を対象にした研究がこれから進んで、科学的に証明されるようになってきたり、その知識が一般に広まるまでは、早くて10年はかかるでしょう。それまでは「食べてないのに痩せない人」が溢れてしまうのかなと思うと、トレーナーの役割は、教科書通りにカロリー計算を促す以外にある気がしています。

この流れを知らない人だと、カロリー減らしても痩せない人に「運動が足りない」とか「頑張りが足りない」と間違ったアドバイスをしてしまう。悲鳴をあげている身体にムチを打つようなダイエットは、心と身体の健康を崩します。仮に痩せたとしても幸せにはならない。心はゾンビ。何のために痩せるのか?

カロリー計算法が絶対法則のように扱われている今のダイエット業界は、真面目に従う人を多くの人を摂食障害に導いています。男女でフィットネスは異なること。同じ性でも自分と他人では正解の形が異なること。教科書の知識が自分に当てはまらないこともあること もう少し広まって欲しい知見でした!

【追記】

「カロリー計算絶対反対」と誤解のある文章だったと思うので、私の考えをもう少し明記

・カロリー計算が唯一・絶対のダイエット方法ではないから、自分に合ってないと思ったら外しても大丈夫

・1番最初ではなく、他のことをやって余裕があったらカロリー計算した方がいい人もいる

・カロリー計算をベースにするトレーナーがいてもいいし、別の方法をベースにするトレーナーがいてもいいと思う。どれも結果が出てお客さんが満足するなら、目的地への道のりがいくつもあるのはいいこと

・「この方法しかない!」「これができないと痩せない!」と思っていると摂食障害になる可能性も

私はカロリー計算をせずに食事改善を指導するタイプのトレーナーで、計算せずに結果が出るのなら、わざわざ計算しなくていいというスタンスです。その方が心が軽いし、これから10年先も続けれられるし「食べ物=カロリー・栄養」で終わらず、食事の文化的側面も意識した「心を満たす食事」ができる

なので「他のトレーナーや栄養士の元でカロリー計算したけどダメだった」って人の指導をすることが多いです。逆に、私の指導スタイルが合わなければ、カロリー計算をベースに指導するトレーナーに送ってます

そうやって色々な受け皿があり選択肢が増えることは、社会にとって有益なことだと思ってる

1つの絶対法則なんて存在しないので、私たちトレーナーが手分けして「その人にとっての正解」を見つけられる環境を作ることが、この業界がやるべきこと

競争社会にいると忘れがちだけど、誰がこの業界で1番のトレーナーか、誰が1番正しいことを言っているかを議論する必要はないんです

星形・丸型・四角・三角、それぞれの形で1番輝ける人たちがいて、それぞれの形を活かした磨き方を知っているトレーナーとマッチすることが大切

その人が必要としている指導ができる人に出会えるのであれば、それが1番。


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