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ダイエットを始める前に考えておきたいこと

1年の始まり、抱負に「運動する」「5kg痩せる」なんて入れる人は多いのではないでしょうか。

私たちは「痩せたい」と当たり前のように口にしますね。

私はこの『痩せたい願望』と真正面から向き合うお仕事をしているわけですが、痩せたいみなさんにぜひ考えてみてほしいことがあります。


◆世界中が痩せたい

「痩せたい」は世界が注目しているトピックで、2020年、How to lose weight? は世界中で7番目に最も検索された質問でした。

How to make money? ですら24位です。お金の稼ぎ方より痩せ方の方が気になる時代なのです。

日本でも、正月太りの解消はもちろんのこと、なんとかダイエットは常に飲み会で話題にあがるし、痩せるYouTube動画なんていうのも次から次へと出てきます。

私たちの生活の中ですっかり当たり前の話題になってしまった痩せたい願望、こんな風に掘ってみたことはあるでしょうか。

①いつから痩せたいと思い始めたのか

常に頭のどこかに潜んでいる「もっと痩せてたらいいのになあ」という気持ち。その気持ちが最初に芽生えたのはいつでしょうか。

思春期の頃に初めて自分の体型を意識し始めたという人も多いと思います。それから何年もたった今でも同じ悩みを抱えているのであれば、なぜ今まで達成できなかったのかも考えるべきです。

例えば、今の体型が原因でこのままでは心疾患のリスクがある、と言われれば、優先順位を一番高く上げて痩せていたはず。

でも、自分の中でそこまで優先順位が上がらなくて、気まぐれで「痩せよう!」と一念発起をしていては、動機がそもそもしっかりしていないので、すぐ諦めてしまいます。

それでまた気まぐれで始めて、また止めて、というように万年ダイエッターになっていくでしょう。

いろいろ始める前に、今回の痩せたい願望の優先順位をしっかりと明確にする必要があるんです。

もしも、その痩せたい願望が、仕事よりも友達よりも健康よりも優先させてしまうようなものなのであれば、摂食障害に足を踏み入れているかもしれません。

その場合は、インターネットの情報に頼らず、自分に本当に必要な知識を専門家から直接指導してもらう必要があります。

②何がきっかけで痩せたいと思ったのか

日常のどこかで「あ、痩せないとな」と思ったきっかけがあるはずです。

何をしている時に、誰に言われた言葉で、自分にどんな言葉をかけたことがきっかけで、痩せたいと思ったのでしょうか。

もしそのきっかけが世間の目であったり、誰かに言われたことであるのであれば、ぜひこのことを頭のどこかに置いておいてください。

どんなに痩せていても「太った?」って聞かれることはあります。1年かけて10kg痩せたって、昨日よりむくんでいれば同じ質問をされるから。

「誰かにこう言われないように」と生きるには、人間はあまりにも気まぐれすぎる。もっと自分のために生きてください。

それから、人の体型にいちいちコメントする人と一緒にいてもいいことはないので、距離を置くことをオススメします。

③その数字はどこからきたのか

「5kg痩せたい」という人は、なぜ5という数字を選んだのでしょうか?

「標準体重(美容体重)になりたい」という人は、なぜその体重に惹かれるのでしょうか?

あなたは、見た目の変化がほしくてダイエットをするはずです。でも、数字をゴールにする人は、見た目が細くなりたいのに、その目標の達成方法を数字で設定しています。

見た目は数字では測れないのに。

健康的な方法でダイエットをすれば、体重計の数字は変わらないけど、見た目はスッキリしたということはよくあります。反対に、体重計の数字は減ったけど、筋肉が落ちて見た目がゆるんだ、なんてこともしょっちゅうです。

「こんにちは、あ、あなたの体重は55kgですね、さて、今日の会議の内容は...」なんて会話があるわけでもないのに、数字がメインのゴールになっていませんか。

ゴールの設定方法を考え直してみましょう。

(標準体重や美容体重も同じです。数字は見た目を表しません。)

④ほしいのは身体の変化か、努力の証か

体型が変わることで自信がつく人はたくさんいます。自分の身体に自信がついたことで仕事もうまくいって昇進した、なんて人もいます。

でも私はそうやって自信をつけていく人たちをそばで見守っていながら、自信は、変化の量よりも自分が自分の身体のためにした努力や、かけた時間・お金に比例すると感じています。

努力をすることで自信がつく。

体型がその自信のきっかけや努力の証になることもあるかもしれません。でも、その評価を体型だけに頼るような目標設定をしていたら、『心の変化』の芽を摘み取ってしまいます。

人生を変える力まで持っている『自信』。努力の証を見た目の変化だけに頼らないためにも、純粋に身体の変化が目的なのか、その裏には自信のなさが隠れていないか、探ってみてください。

⑤どうして今の自分に満足できないのか

私が過去に見てきた人たちの中には、いくら痩せても自分に満足できない人たちがいました。

ただただ、今の自分に満足できないタイプの人です。

私も体型に悩んで摂食障害まで経験していた頃はこのタイプでした。

どれだけ自分が変わっても今の自分に満足できません。まだ良くなる。もっと欲しい。いつも隣の芝を見ている。いつも未来の輝いた自分を見ている。今日の自分の幸せはそっちのけで。

このタイプの人たちは、努力家です。頑張ります。頑張るけれども、いつまで経っても満足できないので、「これくらいの身体になったら嬉しいな〜」なんて曖昧な目標が立てられません。だから、数字という分かりやすいゴールに頼るんです。でも先ほど述べたように、数字は見た目を反映しません。

今日の自分を全然褒められない人がそのまま未来に行ったって、未来ではまた自分の悪いところ探しばっかりしているでしょう。

私はこれで、一生幸せになれないループを全速力で駆けていて時間も労力も無駄にした経験があるので、みなさんには一度今の自分に満足できないのは、体型のせいなのか、自分への言葉のかけ方なのか、考える時間を設けてほしいなと思います。


◆私たちはハッピーになりたいだけ

お金を稼ぎたいのも、痩せたいのも、似ているなあと思っています。

キリがない。
自分で線を引かない限り、満足できない。終わりのない旅になります。

年収と幸福度が比例しないように、体重と幸福度も比例しません。

自分の幸せや成功を体型に頼らないこと。

この記事が、ダイエットを始めるあなたが一度立ち止まって痩せることの本質はなんなのか?を振り返っていただくきっかけになったら嬉しいです。


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