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太るのが怖い人へ

食べるたびにカロリーのことを考えてしまう。
毎日体重計に乗らないと不安。
細い人や芸能人を見るたび「痩せたい」と思う。
自分の身体が人にどう思われてるか気になる。
鏡を見るたび「もう少し痩せてたら」と思う。

「太るのが怖い」という恐怖感に追われている人に共通している思考です。気付かないうちに毎日のように考えてしまっていることもあるはず。

漠然としているけど、いつもそこにある恐怖感。
いつも脳裏にこびりついている割には、その『怖い』を分析してみたり、正面から向き合って考えてみたことがある人はあまりいません。

今回の記事は、太るのが怖くて息苦しい毎日を送っているあなたに向けて、しっかりと地に足をつけて自分の人生を歩むための『気付き』をテーマにお送りします。

◆他人主体のモチベーション

太るのが怖い人は、自分のことよりも『周りからの意見』や『世間体』を気にしています。

「あれ、太った?」と思われるのが怖いんです。

「人からこう思われないようにしよう」という他人主体のモチベーションを原動力に、食事制限やエクササイズをしている。だから疲れるし、苦しい。

そんな苦しい方法でも、いったん目標は達成できるでしょう。体重が減ったり、着たい服が入るようになったり。

でもね、他人主体のモチベーションで目標を達成した後には、また別の恐怖心が待っています。

「一回痩せたけど、また太った?」と思われるのが怖くなる。

終わりのない底なしの恐怖心。こんな出口の無いダイエット、疲れちゃいますよね。頑張れば頑張るほど、負のサイクルにハマっていくんだもの。

だんだん自分の身体のことに必死になりすぎて、視野も狭くなり、目についた流行の情報に片っ端から飛びつくようになります。

こんなダイエット沼から抜け出すためには、食事制限やエクササイズを一旦やめて、ペンと紙を片手に自分の恐怖心と真っ正面から向き合うことが必要です。


◆恐怖心の正体を探る

漠然としているけれど、いつもそこにある恐怖心。
この恐怖心から抜け出して前に進むためには、その「太るのが怖い」「痩せたい」の正体を知ることが最初の一歩となります。

ペンと紙を出して、以下の質問について考えてみてください。出来る限り具体的に。必要であれば人の名前まで出して。

1. 具体的に『誰に』太ったって思われる(言われる)のが怖いのか?
2. 太ったって思われたら(言われたら)、その後どんなことが起こるのか?
3.  いつから、何がきっかけで、その恐怖心を抱くようになったのか?
4. 自分の恐怖心のきっかけになった人や、質問1で答えた人は、自分の人生にどれほどの利益・幸福(不利益・不幸)をもたらしているか?
5. その人から「太った?」って言われなくなるためのダイエットをして、自分の気持ち・人生は満たされるのか?


◆世間の目のために生きるのをやめなさい

世間体を気にして生きるというのは、どの文化でもある程度あることですが、私は日本は特にこの文化が強いと感じています。

そんな結婚したら親の世間体がどうのこうの。
そんな髪型でいたら学校の風評がどうのこうの。
そんな発言したら会社の評判がどうのこうの。

自分の決断や行動について、常に人からどう思われるかを考えることが習慣になっているから、自分の身体に関しても世間の目を気にしてしまう。

だから、自分の身体に何が合っているかとか、自分の性格には何が合っているかとかよりも、他の人が何をやっているかとか他の人に何が効いたかとか他の人がどう思うかばかり考えるのが得意。

実際に、「こんな太い脚を世間に見せたら恥ずかしい...」と言う日本人は多いです。

ニュージーランドで「世間の目が...」なんて言うと「いつの時代?」「自分の好きなことして自分の人生を生きなよ!」と言われてしまうでしょう。

My body, my rights
(私の身体なんだから、私に生き方を決める権利がある)
My body, my choice
(私の身体のことは、私が決める)

といった言葉まであるほど。

あなたの身体は、あなたの身体です。あなたの人生は、あなたが主人公で生きていい。「世間、うるせぇー!」って思いながら、自分の気持ちに正直に生きてください。

そもそも、その『世間』って具体的に誰だぁ!(質問1に戻る)


◆「痩せたい」は「認められたい」

社会学では、痩せ願望は、社会に認められ、適応したいことの表れだという見方があります。

痩せ願望は、自分に自信がなかったり、自分で自分に価値を見出すことが苦手だから、痩せることで自分の社会的な価値を上げようとしているサインなんです。

「痩せたら人生が変わる」「今より人生が良くなる」と痩せた未来に過剰に期待してしまうのも、今の自分を自分で受け入れることが出来てないから。

「身体が変わったら自信が持てるようになる」「痩せたら自分を好きになることができる」と思っているかもしれませんが、まず最初に変えなければいけないのは、身体ではなく『自分との向き合い方』です。

心の変化の方が、身体の変化より先に必要。

自分で自分の価値に気付いてあげられるようになること。自分で自分の価値を見ようとすること。悪いところ探しはいったんストップして、悪い部分を潰すのではなく、いい部分を磨く練習をしなければなりません。

社会に認められることを目指す前に、自分が自分のことを認めてあげる。
世間から好かれる自分を目指す前に、自分が今の自分を好きになる。
誰かからの褒め言葉を目指す前に、まずは自分が自分に褒め言葉をかけてあげられるように練習する。


◆時間をかけて価値観を変えていく

今は「そんなこと、分かってるけど出来ない...」と思うかもしれません。私も、太るのが怖いと思っていた時期から、今こうして自分が好きな生き方を貫くことができるようになるまで、数年かかりました。

あなたの価値観は、黒から急に白には変わりません。黒だったものが、黒っぽいグレーになって、白っぽいグレーになって、白になっていく。

数年後、振り返ってみれば知らないうちに考えが変わっていたことに気付くはずです。今日書いた質問の回答も、数年後に振り返ってみたら「私、こんなこと考えて悩んでたんだ...」と進歩を実感する資料になるかもしれませんね。

あなたの今の価値観は、何年もかけて育ちました。今から急いで変えようとしても変わりません。価値観はあなたがこれまでの人生で見たもの、聞いたもの、触れたものの蓄積であって、1日やそこらで置き変わるようなものではないからです。

でも、今日の気付きが、明日からのあなたの世界の見方に響いて、それが積もり積もって新たな価値観を築きます。

今まで恐怖心や世間の目から逃れるために、自分に押し付けるようにやっていたフィットネス・ダイエットが、これを機に『自分のためにやる、自分のいい部分磨き』の方向へシフトしていきますように。


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