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「こと」を多く書かない/作家の僕がやっている文章術150
こと、から書き始める文章には注意が必要です。
文頭で「こと」から書き始めると、あらゆる概念を「こと」に載せて文章を書き続けてしまう「書き癖」が発生するリスクがあるからです。
<文例1>
どうしても言っておきたいことは、私は不器用だが嘘つきではないということと、彼女をだましたことはないということだ。
おきたい+「こと」と、ない+「こと」、という+「こと」は同概念のようで「こと」が示す内容は、異なっ(ずれ)ています。
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文章の始まりで「こと」と記すと、その「こと」の内容をさらに「こと」で受けなくてはならなくなります。
<文例2>
どうしても言っておきたいことは、私は不器用だが嘘つきではなく、彼女をだました経験はないということだ。
「こと」を文頭ではなく、文末に持ってきて、書き改めてみます。
<文例3>
どうしても言っておきたいのは、私は不器用だが嘘つきではなく、彼女をだました過去などないことだ。
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「こと」を多用してしまうのは、ひとつの書き癖です。
なぜ「こと」を多用してしまうのでしょうか。
今回は、書き癖となりがちな「こと」を多用しないで、読みやすい文章にするテクニックのお話です。
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