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パリ逍遥遊 ブルージュ

聖ベルナールの精神が巡り巡ってベルギーの地でビールとなった、このビールこそベルギーの三種の神器の一つだ。残りは、チョコレートとムール貝だろう。
ベルギーまでは、パリ北駅(Paris Nord)からタリス(Thalys)にのって、ブリュッセル南駅(Bruxelles Midi)をめざし、そこで乗り換えてブールージュを目指す。パリからだと日帰りで行ける。ベルギーブリュッセルから北西90キロに位置するブールージュは、13世紀ジェノバ商人との交易で、金融・貿易の拠点として栄えた街だ。

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ブールージュ到着後、まずは、ドゥ・ハルヴ・マン(De Halve Mann)で、地ビール・ブルッグス・ゾット(Brugse Zot)をひっかける。「ブールージュのほうけもの」という意味らしい。名前からは想像できない柑橘系の香りとフルーティーでさわやかな味愛のビールで、さくさく飲める。なぜ「ほうけもの」なのか、それは神聖ローマ皇帝マクシミリアン1世がブールージュを訪問した日、これが「聖血の行列の日」で、街の人たちがカラフルな衣装を着て浮かれていた。その姿を見て、このまま街の人を閉じ込めれば、狂人の施設と化すと語ったらしい。それが名前の由来だ。「聖血の行列」は、復活祭の40日後の昇天祭に行われる行事だ。ブールージュのブルグ広場の市庁舎の横にある聖血礼拝堂には、12世紀第2回十字軍遠征でエルサレムから持ち帰ったと言われているキリストが流した聖血が葬られている。

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また、ブールージュの聖母子教会にはミケランジェロの「聖母子像」がある。1501年、ミケランジェロ25歳の作品だ。このミケランジェロの聖母子像が、チョコレートでできたボックスの全面にホワイトチョコレートで書かれているチョコレートショップがある。このチョコレートショップの横あるTea-room De Proeverieで振舞われるホットチョコレート。温かくしたミルクにチョコレートと生クリームが別々に登場する。自分で調合するらしい。見た目より決して濃厚ではない。

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この街にあるグルーニング美術館(Groeningemuseum)では、フランドル派の絵画を見ることが出来る。残念ながら、ここは撮影禁止。15世紀のフランドル派の画家ハンス・メムリング(Hans Memling)の受胎告知がある。天使ガブリエルもマリアの衣装も純白。ハンス・メムリングの受胎告知は、マドリッドでも見ることが可能だ。

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パリへの帰途の夕食は、ムール貝。パリで出てくるものより香味野菜の量が圧倒的に多い。今回はビールとクリームで味付けしたものに挑戦した。付け合せのフリッツと地ビール「ゾット」がまたよく合う。鍋一杯に出てくるが、完食できる。

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Brouwerij De Halve Maan


Walplein 26
8000 Brugge

Tel  +32 50 44 42 22
info@halvemaan.be
Tea-room De Proeverie:
TEL: 0032 (0)50 330887 / INFO@SUKERBUYC.BE
KATELIJNESTRAAT 5 & 6 - 8000 BRUGES
OPENING HOURS 09:30AM-6:00PM

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