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サッカー産業MBA 前期を終えて

2020/1/10

皆さん、こんにちは。Mikiです。

今回の記事では、2019年9月から始まったリバプールでのサッカー産業MBA (FIMBA)の前期の振り返りをしたいと思います。
私の個人的な感想も含めてご紹介します。

授業

前期のクラスは以下の6つでした。

・Football Economics and Analytics
・International Football Industries
・Marketing and Supply Chain Management
・Strategy and Organisation
・Managing Financial Resources
・Leadership, Management and Organisation

上2つがサッカー関連のクラスなのに対し、残りの4つはサッカーと関係のないMBAのクラスでした。
マーケティング、企業戦略、財務分析、リーダーシップというそれぞれのトピックでFIMBA以外のMBAの生徒とも一緒に受講するため、求められる内容もサッカーには特化しておらず、一般的なマネージメントの知識が問われます。

サッカーに関連したフットボール経済学はプレミアリーグをメインとしてお金がどのように動いているのか、最近の動向や今後の傾向について統計や計算式を用いて説明をするというもの。
課題の内容はいくつか選択肢があったのですが、私は「直近3年間CLに出場していないプレミアのチームがどれだけ人件費をあげればCLへ出場できるか」というトピックについて取り組みました。
これは選手への人件費をプラスするとシーズントータルの勝ち点が比例して上がる関係を使ってクラブを分析するというものになります。(以下課題のイントロダクション)

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もう1つの国際フットボール産業のクラスでは、今後フットボール業界で働く人材が必要なバックグラウンドの知識をつけることが狙いとされた内容だったかなと思います。
課題はフットボールクラブや国際組織で働くことを仮定し、今後そのクラブ/リーグが発展していくためにどういった施策が必要か、上司に提案をするといったもの。
クラブや組織は世界中のどこを選んでもOKなので、自由度が高い中自分のイメージを膨らませて取り組める課題だったと思います。(以下課題のイントロダクション)

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それぞれのクラスの期間は、授業が1日の午前中か午後のみのクラスは8週間、終日あるクラスは4週間で終わりました。
特に4週間の授業は一瞬で過ぎ去ってしまう感覚があり、短い時間の中で学びきる難しさを覚えました。

授業が終わっても数千字単位のレポート課題が後日提出締切のものが多く、その中で新しい授業が始まるなど、頭の整理と時間の使い方を問われました。

グループワークは前期2つで、比較的個人で取り組むレポート課題が多いと感じます。

ゲストスピーカーセッション

毎週金曜日に外部からゲストスピーカーが来校し、サッカー界に関わっている様々な人の話を聞くことができました。

前期のゲストスピーカー一覧は以下です。

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これだけの人が約2時間のセッションのためにリバプールに訪れ、話をすることは、FIMBAの歴史とネットワークの強さだからこそ成せることだと感じます。

自分のイメージでしかなかったフットボール界の組織で実際に働くことがどういったものなのか現場の生の声を聞けることは、自分の進路を考える上でとても役に立っています。

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授業以外の過ごし方

授業以外の過ごし方は人それぞれですが、基本的に課題に取り組みながら、
その中で時間を見つけてみんなでパブに行ったり、週末はプレミアリーグの試合を見ることが習慣になってきたように感じます。

また、MBAコースの中でFRUMBAというチームがあり、学校内のリーグに参加していたり、定期的に集まってゲームをしたりしています。
FIFAマスターと毎年恒例の対抗戦もあり、良い交流の場となりました。

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FIMBAは毎日授業がある訳ではないので、空いた時間でロンドンやヨーロッパへ旅行している人もいますし、家族と来ている人は家族との時間を優先しています。

私は学校のフットサルチームにも所属しているので、試合でマンチェスターや、遠い時はウェールズやダラムなど片道数時間かけて行く日がありました。

論文

FIMBAは5月前半で授業が終わり、そこから9月までは論文を書く期間になります。
自分で自由にトピックを決めて8000-10000字の論文を書くものと、企業やクラブでインターンをして、その内容に関連したトピックを元に論文を完成させるものと2つのパターンがあります。

大学サイドはインターンを通して論文を書くことを推奨しています。その方がより実践的で経験を積めることと、
卒業後いきなり就職というのはハードルが高く、まずインターンできっかけをつくり、上手くいけば正社員として雇用してもらえる流れがあるというような説明でした。

大学もインターン先を紹介してくれるようですが、どういったインターンが見つかるかはこれからの話になります。
私はそういったインターン先とのご縁もオープンにしつつ、何もなければ自分でトピックを決めて論文を書き上げようと思っています。

進路

先日始まったばかりのように思えるFIMBAは、今年9月に終了します。
卒業後、みんなはどうするのか?

FIMBAのクラスメートとよく質問し合っていますが、ほぼ全員がまだ「分からない」という答えになります。
25人ほどいる受講生のうち、イギリス出身は2人だけなので、それぞれの国から渡英しているのですが、
最終的には自身の国に帰るにしても、その前にヨーロッパ圏内で経験を積むことを希望しているクラスメートが多いように感じます。

現時点の感覚で言うと、卒業後にイギリスやヨーロッパのクラブで働けることはFIMBA生の中でも「ラッキー」と捉えられているように思います。
日本人にとっても卒業後に正式にこちらで働くことは少なく、日本に帰国して就職することが多いかなと思います。

クラスメートたちの今後の進路に関しては、また後期に進捗共有できればと思います。

個人的な感想

FIMBAで学ぶことを選んだ動機、実際どんなことを思いながらリバプールで過ごしているのか、もちろん人それぞれですが、
私にとってFIMBAに来た1番のメリットは、日本から離れて自分を見つめ直す時間を持てていることかなと感じています。

大好きなサッカーに関わりたいと漠然と思っていたことや、当時日本で自分が置かれていた環境の中で見ていたものが、世の中に存在している無数の選択肢のうちの1つでしかないことに気づき、
日本から離れて客観的に物事を考え、FIMBAの授業をクラスメートと受講しながら整理できていることが、何よりも貴重な時間だと思っています。

安定した仕事を辞め、決して安くないFIMBAの授業料を払って、その対価をどこに求めているかも、人それぞれです。

授業の内容だけを求めている人からすると、物足りないかもしれません。
クラスメートとの出会いや、世界に存在している色々な仕事や生き方を知ること、仕事に追われる環境では難しい自分の在り方を見つめることなど、授業以外のどこまで価値を感じるかで判断は変わってくるように思います。

皆さんそれぞれの考えがあり、事実と私の個人的な意見が混在されないように、できるだけフラットで客観的な発信を心がけています。参考になれば嬉しいです。

質問があれば何でも聞いていただければと思います。

読んでいただき、ありがとうございました。

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