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思いつく限りのタネを撒く/そのうちちゃんと育つのはごく一部だけど

みけ子は極々小規模の個人事業主であり、売上も儲けも少ない。借金があり、毎月の返済がある。とんでもなく大きな金額ではないが、返済が滞るのはまずい。税金や国保料など各種公的な支払いもある。毎月そういった支払いを済ませ、残ったわずかな金額で生活する。必要なものを買い、貯金もできればする。余暇には格安の温泉宿で素泊まりリトリートもする。そんな平凡でささやかな暮らしをしている。

自営業者になったのは成り行きだし、今現在上手くいっているのはたまたま運が良かったということだ。超低空飛行で墜落しない程度の事業規模である。自分にはせいぜいそんな程度がお似合いだ。

先日、労働系の仕事(民泊清掃)の発注主と連絡担当氏の3人で、LINE上での会話をした。3月の売り上げが非常に好調であった、という内容だった。清掃と現場担当のみけ子も結構な忙しさだったし、幸いなことに請求書に書いた金額もこれまでの最高であった。大変に結構なことであったが、発注主と連絡担当氏もいずれも会社社長であり一国一城のあるじなので現状の厳しさの話になった。

発注主の民泊の施設所有者氏は、不動産賃貸業や飲食店経営とかなり手広く事業を展開している。みけ子から見れば本当に立派な会社社長であり、信頼して仕事を任せてくれていて頼もしい人だ。

もう一人の連絡担当氏は、IT関係に非常に強く海外からのゲストや民泊管理プラットフォーム会社とのやり取りを楽々とこなしている優秀な人だ。みけ子がパソコンやスマホの操作がよく分からなくて「スマホが不調で上手くスケジュールが見られません( ;  ; )」と言っても丁寧にスマホの操作を教えてくれたりする。

両人とも責任感があり、仕事に精通しているので安心して仕事に当たれる。本当にありがたい限りだ。

そんな2人であるが、今回のLINEのやり取りでは「飲食も不動産も低調で民泊の回復基調だけが救いだ」という話になった。コロナ初期の個人事業主や会社経営者に対する融資の返済がいよいよ始まっている。資金繰りが苦しい人も多いという話になっていた。

みけ子はコロナで民泊が壊滅的に利用が少なくなった時期は苦しかったが、他に少ないながら大家としての収入があった。わずかだがパート収入もあった。もちろんダンナは会社員として毎月の給与収入もある。どれも大きな金額ではないが、途切れないで収入として入って来るのでひとまず生き延びた。

そんな時期を乗り越えて、なんとか現在までやってこれた。収支の規模が小さいので、贅沢さえしなければなんとか回っていく感じである。昨年は大家としての収入が割合安定していた。その分以前からあたためていた「ネットショップ」を始めてみることにした。何かを売るお店を開店させることはみけ子の長年の夢だった。でも今はリアル店舗でズブの素人が成功出来るような時期ではない。ものが売れる時代でもない。だから考えた末、ネット上でものを売ることを選択した。

自分が所有する不動産で小売店の事業展開する。それは夢だけど何せランニングコストは小さくないし、ノウハウも知らない未経験者が軌道に乗せることは困難を極めるだろう。だけどネット上ならなんとかなるかも?!最初の基本の形を作るだけの知識も力量もなかったからそれは分かる人にお願いした。売れたらプラットホームには手数料を払う。売れないのは切ないが、全くの素人だから仕方ない。いつかこのネットショップを知ってくれて「あら、これいいかも?」と買ってくれる人も出て来るだろう。それまで諦めないで続ける。ランニングコストがゼロに等しいから、焦らずに取り組める。いい時代になったものだ。

すぐに上手くいくとは思っていない。軌道に乗るまではかなりの時間もかかるだろう。ショップに並べている品物がこれで良く、売れる商品であるかどうかも不明だ。見る人によっては「こんなもの売れないだろ?」と思っている人も多いかもしれない。

だけど自分が良いと思って商品として値段を付けているものだ。いつか誰かの目に留まって欲しいと思う。手を替え品を替え、諦めないで続ける。それが今の自分にできる唯一のことだと思っている。

要は育ちそうなタネを多数撒くことだ。そのうちの1〜2本がちゃんと育ってくれる(かも知れない)。大きな事業展開はできないけれど、そう思って自分がやれる小さなことを続けていくだけだ。まずはそれしか方法はないと思う。



↓花を飾るのはもちろん、ドライフラワーをさりげなく投げ入れたりガラス器としてそのまま飾っても素敵です。


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