見出し画像

【詩】あとどのくらい

あなたはあとどのくらい
生きると思っていますか

私はあとどのくらい生きることが
できるのでしょう

その答えは人間には知り得ないのけど
私たちは何故か
知った気で
何年も生きられる気持ちで
生きています

でもある日突然
その時が来ました

急に左手がぶらん、となり
呂律が回らなくなり
眠くなりました

気がついた時には
病院のベッドの上で
痛みに苦しんでいました

幸い命はつなげど
私は自由を失いました

私は左半身が麻痺をしていたのです
もう昔の生活には戻れません
医者の無情な乾いた宣告が
私の脳に響き渡りました。

そう 無情とは
まさにこういったことを言うのでしょう

私は生きる希望を失くし
自分の殻に閉じこもり何年も
自分と対話をしました

そこで気付いたのです
私は今までいかに心通わぬ人たちに
時間やエネルギーを使ってしまったのか
心の違和感を無視し続けてしまったのか
何の思い出もない日々を過ごしてきたのか

そう
私は自分を大切にしてこなかったのです
なんて親不孝なことでしょう

とてもとても後悔しました
自由を手にしている時に私は
その自由を心通わぬ人たちに使っていたのです

自分を大切にするということは
関わる相手をしっかりと考えるということ

きっと
このまま生き続けるという
根拠のない自信が私にはあったのでしょう

あとどのくらい
私に生きる時間が残されているでしょう
それはわかりません

あとどのくらい
私は幸せになれるでしょう
それは私次第です

私は思ったんです
あとどれくらいの命であれ
心通う人と共に過ごしたいと

ああ 最高の人生だったと言えるほどに
自分を幸せにしてあげたいと

命が尽きるその時まで
自分の求めるものを全力で追いかける
私らしい生き方がしたいと

だから
あなたに伝えたい

この時間はいきなり終わる時が
くるかもしれません
いま 自由を手にしている今
どうか心から大切な人と過ごしてください
自分を幸せにしてください

ああ 生まれてきてよかった
あなたに出会えてよかった

私はこれからも
自分の幸せを貪欲に求めます
自分に嘘はつきません
大切な人から逃げません
大切な人よ どうか自分が望む世界から
目をそらさないで 
自分に嘘をつかないで
必要のない人や物事を手放して
大切なものをしっかり握りしめて

自分を大切に
どこまでも大切に生きてください
あとどのくらい
時間が残されているかわからなくても





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?