世界で最も美しい宝石｜MikaGoRock美加語録

2022年5月13日 10:17

早朝の河川敷公園は
薄緑の草原を霜が覆い
一面灰色の景色だった

聖地で祈りと瞑想を終えたころには
太陽は少し高くなり
河川敷全面を照らし始めた

ふと
私は虹色の光の上を歩んでいることに気が付いた

みわたすと
私の目の前は七色に輝く宝石のロードだった

歩いても歩いても
私の足元は七色に光り

その道は
そのまま太陽に向かっているかのように

♢　　♢　　♢　　♢　　♢

縁があって
オークションに出る前の
3000年前の王族が持っていた聖なるイコンや
王族が所有していた宝石
博物館にあるような最高級のルビーやダイヤモンドを
この手に取って眺めるという機会に何度か恵まれた

それらの宝石は
世界中の美術館や博物館で
展示されるような非常に貴重な宝石たちだった

仏像の頭にのせられて
ライトを当てられた王妃のティアラは
暗闇の中で誇らしく光り輝いていた

宝石は地中から掘り出された大自然の一部
磨かれ細工され所有されると
様々な価値観を纏っていく

今では再現できないような贅を尽くした細工や
王妃から王妃へと手渡されたティアラ
歴史上の大人物が所有していた宝石など
本当に貴重なものであり
多くの人が魅了される
ある種のマジックをもつ美しさだった

家に帰ると
深呼吸がしたくなって
川べりを散歩した

夕方の冷たい風に吹かれると
気持ちが徐々にほぐれてきた

見慣れた草花や川、山の稜線を見た

やがて夕日にきらめく草花
逆光の川の反射のなかで飛び立つシラサギ
喧嘩するカラスとトンビ
風にそよぐ樹木たち
七色に光る雨のしずく

生きた光を見たときに
ふっと心が軽くなった