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2020年4月の記事一覧
人生を超えるとき|女の哲学
人生はままならならぬ
ままならならぬが人生
思わぬことが起き
思うことが起きず
そうだと思うと違い
違うと思うとそうであり
あってはならぬことが起き
あってよいことが起きない
ずっと続くと思うことが終わり
すぐ終わるだろうと思うことが続く
抗いようがない
天のさだめ
翻弄され
渦に巻き込まれ
敗北しつくし
す
あなたへ、美しい花の理由|女の哲学
花が咲いている。
美しい花。
遠い遠い渓谷の谷間の
日の陰りが
下草を茂らせ
滋養を与える大地に。
時に吹きおろす風に吹かれ
嵐の中に翻弄され
重たい雨に首(こうべ)を垂れる
美しい花が。
人に踏みつぶされることも無かった。
摘み取られ捨てられることも無かった。
美しいからと花瓶に飾られ干からびることも無く
大地の
始まりの種|女の哲学
天国に行きませんか?
なぜ死ぬまで待つのですか?
ひとつの国は
今此処で待っているというのに。
あなたに出会って
地上の天国の門をみつけた。
あなたとふたりなら
この門をくぐれる。
それはとても簡単なこと。
ただ愛せばいいのだから。
あなたを。
二人の出会いは錬金術。
全く別の方向から
バラバラの乗り物でやってきた
見知らぬ誰か|女の哲学
いつも夢見ていた
見知らぬ誰かに
貪られ抱かれ満たされることを。
どんなに素晴らしい恋をしていても
一人のベッドの中では
知らない誰かに抱かれ続けていた。
あらゆる場所で
あらゆる方法で
あらゆる理由で
その誰かと.
子供の頃から知っていた
わたしにはとてつもない性感が宿り
いつか完全に満たされたいと。
そんなことは実現不能。
小さな失望を繰り返しながら
その予感を宝石のように
胸
ヒマラヤの大地|女の哲学
ヒマラヤの奥地
ガンジス川源流の聖地ゴームク(牛の口)。
氷河から初めて地上に顕れる聖なる河のふもと。
山と川と岩と空だけの何もない荒地。
およそ文明というものが皆無の場所。
聖者だけが住むことを許された聖なる場所。
インド人が一生に一度は訪れたい憧れの地。
酸素濃度60%。地上の2/3以下の酸素。
何もしなくても水分が蒸発し消耗する
生きていくこと自体が