農家のむすめ。

60年続く育苗農家3代目アトツギ娘。関学→ロンドン大学SOAS/Birkbeck修士→…

農家のむすめ。

60年続く育苗農家3代目アトツギ娘。関学→ロンドン大学SOAS/Birkbeck修士→ロンドンスタートアップ/日本教育ベンチャー→田舎の家業にリターン。国際教育×イナカモノ×家庭菜園をライフワークに生きてます。

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農家になりたくなかった農家の一人娘が後継者として戻ってきた理由

タイトルにある通り、わたしの実家は約60年続く農家です。農家の中でも、育苗業という業種で”タネから苗まで育てること”を担当しています。いわゆる人間でいう新生児から小学校卒業するくらいまでですね!そして私はその家業の3代目後継者/アトツギです。姉妹はいません。 私は結構ポジティブなタイプなのでよく、農家のアトツギムスメです〜!と元気良く言うと、高い確率で返ってくる言葉があります。 1位:「それはおむこさん探し大変やな」 2位:「おー大変そう」 3位:「家業にこだわるより、

    • 「仕事」という概念から考える自然と人間の関係

      農家の娘です。自分の備忘録のような感覚で、自然と人間の関係を考えるシリーズをはじめます。 第一弾は、「仕事」という概念から考える自然と人間の関係。 皆さんにとって、「仕事」とは何でしょう。 ・生きていくためにお金を得る手段 ・社会のために貢献する手段 ・自分のやりたいことを達成する手段 色々あると思います。 昔の「仕事」とは、自然との営みだった現代の仕事の意味合いは、ほとんどの人は、根底に「稼ぐ手段」というのがあると思います。 しかし、自然と人間の関係の歴史(

      • 心がほっこりする英国John Lewisの感動クリスマスCMまとめてみた(10年分)

        イギリスでは、”クリスマスの季節だなあ”と感じるタイミングがあります。 それは、百貨店のJohn Lewis(ジョン・ルイス)が毎年11月に発表するクリスマスCM。CMというか、短編映画! ジョン・ルイスのクリスマスCMの何がすごいのかではまず、ジョン・ルイスのクリスマスCMの何がすごいのか、まとめます。 ・まず、CMの長さ、約2分30秒! ・ナレーションやセリフなし! ・この短い時間に、喜怒哀楽全ての感情が入り混じる ・ひっそりと社会課題を盛り込んでいる ・感

        • 「ファミリービジネスだからどうしたの?」とイギリスのアトツギに言われた話。

          ども。農家のアトツギ娘です。 私はロンドン大学の院に進学したのですが、その時世界中から集まるクラスメイトのほとんどが、なんと同じ家業を持つアトツギでした。 中には有名な大手の社長の息子だったり、100年以上続くヨーロッパの老舗の息子だったり、そして私のようなフツーの中小企業の息子(怒られそう笑)がたくさん私と同じように学びに来ていました。(残念ながらムスメはいなかった) 「ファミリービジネスだからどうしたの?」大学院がはじまってすぐ、家業(ファミリービジネス)を気にして

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          "スモール イズ ビューティフル"で生きる

          「スモール イズ ビューティフル」 ロンドン大学院時代に出会った、ちょっと変わった経済学者E.F.シューマッハーの言葉。 そして、家業を継ぐ、”アトツギの私”としてのテーマでもあります。 よく聞かれるんです。 「家業をどの規模で大きくしたいの?」 と。 そして私が毎回聞くのが、大きさの定義は何ですか?と。 もちろん売上目標・会社が目指す世界観は持っています。 でも会社の大きさがゴールではないなと、大きさにこだわるというのが自分では見出せず、ここ2年ずっと考えて

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          インド人上司から学んだ「反応しないスキル」

          日本に帰国してあっという間に2年が経ちました!! 最近、院生生活+現地就職で過ごしたロンドンの4年間を振り返っていて、グローバルな環境で、個人的にとても役に立った「反応しないスキル」について、書き留めておきたいと思います。 「反応しないスキル」にたどり着くまでの苦悩私は「反応する」ことに注力しすぎて、疲弊していました。 日本人として私も以前そうだったのですが、英語環境に放り込まれて、相手に話かけられても黙ってしまう、そんな人が多いと思います。 そうなると、海外で相手か

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          町工場と住民を繋げるーこーばへ行こう!イベント

          9/22(日)に、東大阪で開催された”出張オープンファクトリーこーばへ行こう!”イベントに参加してきました!本企画をリードされている盛光SCMさんに紹介いただき参加してきました。 多くの職人さんたちと日本が誇れる技術で溢れている町工場。特にこの東大阪は日本でも上位にくるほど町工場の数が多い!(約6000の事業所) でも町工場とその近隣の住民って今まで接点がなかった。近くにいるのに、知らないという状況(日本全国であるあるだと思う)。そこで昨年から企画・実行されているのが、こ

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          ”隠れアトツギ”あるある

          この日本で、隠れアトツギがファミリービジネスの数だけいるはずです。 100年以上続いている会社は日本で2万社以上。その9割が実はファミリービジネスなんだそうです。 隠れアトツギとは、 ①いわゆる両親が家業を営んでいるけど、自分が継ぐか、継がないかわからない ②両親もその話をしてこないから全くわからない状況の潜伏アトツギ が、隠れアトツギだと定義しています。 実は私も潜伏型の”隠れアトツギ”でした。 小さいころから家業があることは認識していましたが、実際に継ぐかど

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          発想の転換でできた工事現場型テーマパーク

          イギリスで今超人気のスポット、Diggerland(ディガーランド)ってご存知ですか?私はディズニーランドより、ディガーランドが好きです。これ、「発想の転換」の賜だと感じたのでシェアします。 ディガーランドって?ディガーランドはその名の通り、掘る(Dig)をテーマにしたテーマパークです。なので工事現場などで使われているリアル重機を実際にゲーム感覚で扱える最高な場所です。 私が今回行ったケントにあるディガーランドはロンドンから電車で約1時間。ここでは20以上もの重機が扱えま

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          ロンドンの築地市場は社会構造の変化の象徴だった

          仕事で2−3ヶ月に一度ロンドンへ行っているので、超気になっていたイギリスで最大のフィッシュマーケットに行ってきました〜。 なぜ気になっていたかというと、一番はその立地。 Canary Wharfという金融街の真下(?)にあるんです。。それがこちら。 KPMG・HSBCとイギリスのおばんくBarcraysの真下にある、黄色の建物がイギリスで最大のBillingsgate Fish Marketです。 普段の金融街Canary Wharfはこちら。フィッシュマーケットは埋

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